[アレキサンドリアのジャム] (2013/09/10)

大粒の種ありブドウ、アレキサンドリアが手に入ったのでジャムを作りました。
ブドウのジャムは以前デラウェアで作っていますが、煮上がりの判断が難しく
納得いく出来にならなかったのでそのリベンジでもあります。


立派な見た目。果肉はしっかりして酸味、甘みとも十分。煮てしまうのは
もったいないくらいです。


皮のまま二つに割って種を取り出します。皮は取っても良いかもしれませんが
皮周辺にペクチンが多く含まれていそうな気がしたので今回は
そのままにしました。種も周囲がいかにもペクチンらしい(?)ヌルヌルに
包まれているので煮出してやることにしました。


思いのほか水分が多い!それにしてもこの色は…加工前の美しい
翡翠のようなグリーンはどこへやら、灰色がかった嫌な色になってしまいました。


ガーゼで濾して鍋に移します。種はお茶用の和紙パックに入れて投入。
がっかりというか、どんな代物になるのか心配になってくる景色です。
酸味は割とあるのでレモン汁は少なめに小さじ2、甘みは強いので砂糖は
濾した汁の重量の26%です。


煮始めました。なんだかもう、アクもひどい色で下水のようです。ちなみに
わずかに残った緑色はスイカの時の赤色と同じくこのアクの色のようで、
アクを取ったら変な風に濁った色ではなくなりました。今回も煮上がりの
判断が難しいことは予想されたので、ビニール入りの小型保冷剤を用意し、
良い加減かと思われたらその上にポタリと垂らして固さがどう変化するか
確認しながら煮込みました。結局沸騰後15分ほどで終了。


出来たのでピンに取ります。この時点ではビショビショですが、冷やせば
固くなるはず。香りは煮ているうちに飛んでしまったようです。思うのですが
ブドウというのは味に関してはあまり個性そのものが強くないのかもしれません。
香りがあればまだしも、味だけだとまた「何の果物?」ということになりそうです。
泡が見苦しいですが多分冷めれば消えるはず…。


冷ましたら思惑通りそこそこの固さになってくれました。泡の方はあまり
消えてくれなかったのでスプーンで除きました。色は素の素材の色を
まったく感じさせない「またこんな色か」みたいな地味な色になって
ヤレヤレです。香りもそんなにしませんし、不本意ではありますがペクチンを
使って出来るだけ短時間でむりやり固めてしまった方が元の香りを
残せるかもしれません。
失敗作というほどの品物ではないですが、
また何らかの工夫を加えて作り直してみたいです。そういえば、皮を
取り除くとどう違ってくるかも興味あるところですね。色がおかしくなるのも
酸素と反応する褐変が原因なら、激しく空気とかき混ぜるフードプロセッサの
使用もそれはそれで問題があるのかもしれません。好みとは違いますが
コンポートを作るときのように丸ごと煮ないと良い色には仕上がらないのかも
しれません。まだまだ研究できることが多そうです。