[リンゴとレッドカラントのゼリー] (2014/02/17)

画像を見て分かるかもしれませんがちょっと時間の経ってしまった
リンゴです。もらい物なので品種は不明、切ってひとかけら食べて
みましたが甘さは十分です。今回はこれと冷凍のレッドカラントを
使ってゼリーを作ります。一般的な言い方かどうか分かりませんが
ここでは果肉を完全に除いて果汁だけで作るジャムをこう称することに
しました。私が決めたわけではなくジャム作りの参考書でそう呼んで
いたのでそれに倣ったものです。


古いとはいえもそもそになったり干からびたりはしていません。
なかなか立派なリンゴです。


芯を取り細切れにして例によって粉砕します。これがリンゴ1個分。
二個で作るので同じことを二度繰り返します。レッドカラントは
目分量。凍ったまま使います。


出来ました。これで2個分です。


下煮します。砂糖などはまったく加えずリンゴだけです。途中で
水分が減ってもそっとしてきたのでので水を適量加えました。

ざっと5分くらい、指先で果肉がふにゃっと潰れるくらいで終了です。
下煮した直後の重量はちょうど600グラムになりました。


今回は秘密兵器のハンドジューサーを使ってみます。てこの原理で
ぎゅーっと絞って水分を分離する道具です。やってみた感想ですが
適量ずつ分けて作業すれば手で直接握って絞るより水分が多く絞れますし
下煮の直後で材料が熱くても作業できるのは良いです。ただし材料を包んだ
ガーゼはそのたびにきれいに絞りかすを除かないといけませんし
材料で汚れた手で道具をこまごま扱うことになるので周囲が汚れがちです。
材料を包んだガーゼを素手で絞るのとどちらが良いかとなると
一長一短ですが端から見ると素手でガーゼをぎゅーっと絞る光景は
あんまり洗練されていたり清潔な(もちろんきちんと洗ったきれいな手で
やるのですが)イメージではないように見えるかもしれないので
こういう道具を使うのもアリでしょう。ただし作業後に複雑な形の道具を
きれいに洗ったり汚れがちな周囲をきれいにする後始末の手間が
ややかかる点は留意する必要があるでしょう。


絞りかすと分離した果汁。果汁は重量320グラムに減りました。
ハンドジューサーで絞った果汁はガーゼの目を通った固形分が
まだ残っているのであらためて濃し直して出来るだけ果汁だけに
なるようにしました。ちなみに絞りかすももったいないので
「食物繊維、食物繊維…」と唱えながらおやつ代わりにいただきます。


煮込みに入ります。砂糖は重量の30%で96グラム、レモン汁を
大さじ2。レモン汁は味を見て「こんなものかな」で量を決めています。
固形分がほとんど無い状態でちゃんとジャムとして固まるのか
少々不安です。画像は全体が沸騰した直後の状態。


焦がさないように沸騰させつつ煮ます。ビショビショして水のようですが
煮立てているとだんだんスプーンに取ったジャムの泡が消えるのが
遅くなってきてジャム化が進み始めたことが分かるようになります。
21分ほど煮たところで弱火でも大きな泡が鍋の縁まで上がってくる
位になったのでここで煮上がりにしました。


完成。ちゃんとジャムらしく固まって一安心。固形分が取り除かれて
量がだいぶ減るかもと思いましたが前回リンゴ1個で作ったときの
量を思えばあの半分までには減らなかった感じです。固形分を
除かない場合の6〜70%くらいでしょうか。仕上りとしてはやや
固めになりましたがブルンとした口当たりは十分期待通りです。
前回のリンゴジャムがなんだかもそっとした口当たりだったのと
比較すれば果肉をしっかり除く効果は明らかに感じます。味は
砂糖がだいぶ多かったようでねとっとしたしつこい甘さです。
リンゴらしい香りは飛んでしまっていますがこれは仕方ないところ
なのでしょうか。あとレッドカラントのせいかリンゴにはない渋みを
感じます。渋みが欲しいブドウのジャムでは渋みが無くなって
しまうのですがこんどブドウでジャムを作るときにはレットカラントを
混ぜてみて効果を試すのも良いかもしれません。

ペクチンなしで果汁だけでもしっかりとしたジャムは出来上がる。
これが分かったのは一番の収穫でした。