[アズキのジャム] (2014/06/17)

日本テレビ系の情報番組「所さんの目がテン!」でアズキのジャムというのが
紹介され、これで作ったアズキジャムパンを所さんが絶賛していたそうです。
風変わりだし、そんなにおいしいのなら作ってみようということで挑戦しました。
ネットにレシピも上がっておりその作り方で挑戦した人も何人かいましたが
このアズキジャムは粒あん状態の品物であんこでも粒あんよりこしあんの
方が好みの私の嗜好には合わないかもということで今回はさらしあんの
作り方の手順も参考に作業してみました。


「目がテン!」のレシピはアズキを200グラム使用します。
そのレシピ通りに作ったら大瓶にたっぷり一杯出来たと
いうことなので私はそれよりぐっと少なく50グラムのアズキで
作ることにしました。


まずはあく抜きをするそうです。たっぷりの水にアズキを入れて
沸騰させてお湯を捨てます。どの程度沸騰させればいいのか
よく分からなかったのでしっかりと沸騰して完全に煮立つのを
待ってからお湯を捨てました。


引き続いて煮ます。水加減はかぶるくらい、弱めの中火で1時間
くらいだそう。水が減ったらその都度差し水をします。今回は
2、3粒選ってどれも指で軽くつぶせるくらいになるまで煮ました。
火加減が控えめすぎたのか大体70分でした。


煮上がり。緑色がかったものすごい色ですが多分デジカメの色調が
いたずらしたのだと思います。実際はこの下の画像と同じような
ちゃんと煮たアズキの色でした。


漉し器と木べらで裏ごし。こしあんを作るなら何種類かの
目の粗さの異なる漉し器で濾したり水を張ったボウルで
沈殿させたりするそうですが今回はあんこではないしそこまでは
しません。一度濾しただけです。この時点で濾したアズキは
約250グラム、皮の方は約70グラムです。量が思いのほか
多くなったのでとりあえずこの半分の125グラムで作ることに
しました。


今回の秘密兵器、pH試験紙。これで酸度を測ります。
今回は大さじ3(約45グラム)のレモン汁投入でおおむね
pH3程度に達したと判断。試験紙の中央当たりを見ると
そんな感じと判断できます。
一方砂糖は約80グラムを
投入しました。これは重量で60%に達する量です。
この2つの条件とペクチンの量が十分ならゲル化が起こる
理屈ですが…。


炊き始めます。レモン汁大さじ3で十分緩くなったので
水等は足していません。砂糖は量が多いので一度に入れず
何分の一かずつ溶けるのを確認しつつ投入します。


ポコポコと沸いてきました。固形分が多いのでピチピチと飛ぶかと
思いましたがそれほどでもありません。強火にしても鍋の縁まで
吹き上がることもないようです。6、7分で十分煮詰まって見た目にも
あんこに近づきつつあったのでそこで終了としました。容器に張った
水にぽとりと落としてもばらけない状態で十分固さは出たのですが…。


普段使っている小ビンに一本分出来ました。
見た目にはほっこり炊けたあんこよりは水気のある
ジャムっぽい外観ですが…食べてみると、あんこです。
爽やかなレモン味のあんこ。でんぷんの粒状感は
ジャムの製法を用いようが完全に健在でこれはあんことしか
呼びようがありません。

このあと残った半分の125グラムでレモン汁を大さじ4、
砂糖を100グラムに増やして同じように作ってみたのですが
状態は大して変わりませんでした。やはりアズキはアズキ、
たとえペクチンが多く含まれていてそれがゲル化しようと
あのあんこの食感がある限りあんこにしかならないというのが
私の結論です。これ以上なんとかしようと思えば寒天やゼラチン、
それ自体がゲル化しているペクチンなどを混ぜるしかないと
思いますがそれは混ぜものを増やすだけのことでだんだん
本来の意味での「アズキのジャム」から遠ざかることのように
思います。

小瓶2本分の爽やかな風味のアズキのあんこが手元に
残ったわけですがさてこれをどうしたものか。◯ずいわけでは
無いのですが用途に迷います。「目がテン!」で作ったように
ジャムパンにするのが一番良いのかもしれません。