[グレープフルーツのママレード] (2014/04/05)

ジャムを作ったのと同じホワイトタイプのグレープフルーツで
今度はママレードを作りました。

丸のまま熱湯で5分ほど茹でこぼしてたわしで洗いました。


四つに割って皮を剥きました。


皮を真ん中のあたりと端のあたりに切り分けます。真ん中は千切りにして
形のままママレードに、端の方は茹でてペクチンを取るのに使います。
これは端っこの方。


中身はハンドジューサーで果汁を絞ります。残った袋は皮の端っこと同じく
ペクチンを取るのに使います。


皮の千切りにした方を苦みを抜くために熱湯で茹でこぼします。
十分な量の熱湯で4回ほど湯を替えて40分ほど行ないました。
皮の表面のワックスなどもいい加減抜けたでしょう。この状態では
まだ皮の内側の方の白い部分がうっとうしく柑橘類の皮特有の
「辛み」も強い感じで白い部分は削いだ方が良かったかと思われましたが
完成したらそんなに気にならなくなっていました。しっかり茹でれば
問題ないようです。


皮の端の部分も同じように茹でこぼします。


袋も苦み抜きのためにトロトロになるくらいに煮ます。弱火で10分くらいです。


皮の端と袋をかぶるよりやや多い量の熱湯であらためて30分ほど煮ます。
これがペクチン取りです。


ザルで濾します。カスはママレードには使いませんがここでは取っておきます。


果汁とペクチン汁を合わせて細切りの方の皮を加えます。これを火にかけて
砂糖を10分おきに1/3ずつ入れていきます。砂糖は重量の1/3。
一度に砂糖を入れると皮が固くしまるそうなので分けて入れました。


煮えてきて少しずつ赤みが出てきました。いつもの変色ですが
ひょっとしてこれは砂糖に原因があるのでしょうか。別の甘味(フルーツシュガーなど)を
使ったらどうかそのうち実験してみたいところです。結構水っぽくてもスプーンで
すくうと泡がしばらく消えなくなったのでそこで煮上がりにしました。
大体40分くらいです。


ひとまず出来上がり…としたのですが、冷蔵庫で冷やしてもとろみが
出ません。ママレードではないジャムの時はちゃんととろみがついたのですが、
ママレードでは事情が違ったようです。


やむなく鍋に戻して様子を見ながらさらに煮ます。このくらいの泡が立つまで
10分ほど煮ました。


かさがだいぶ減り(鍋に付いた分もありますが)色もさらに濃くなりました。
糖分が熱で反応した香ばしい香りもし始めています。いささか煮すぎました。
冷やしたら案の定固めになってしまったので少量の湯を足して練り、ちょうど良い
固さにしました。


残ったカスもジャムになるという話なので試してみることにしました。
フードプロセッサでペクチンを取った袋と皮をペースト状に挽きます。


固形分が多いと煮ていてピチピチと飛び散りがひどいので対処が要ります。
金属のざるを乗せて湯気は抜けてピチピチは飛ばないようにします。


ペースト状のままでは煮るに煮られないので適切な量の湯を足します。
砂糖は水を加える前の重量の30%。


もともと固形分ばっかりのうえ、そもそもカスなのでジャムっぽいとろみは
あまり期待できません。ある程度とろりとしたら完成とします。
大体15分くらい煮ました。


瓶に詰めました。ジャムというよりあんこのような食感です。
そうひどい味というわけでもないですが、特別に評価したい味でもありません。

グレープフルーツを使って果汁だけを使ったジャム、ママレード、絞りかすを
使ったジャムの3種を作ったのですが、実の所味自体はどれも大して
変わりませんでした。食感はそれぞれに異なっているわけですが個人的には
香りが弱いという弱点はあるものの果汁だけのジャムが一番好みに合いました。
ママレードもやや香ばしい香りがするものの心配したよりは普通のママレードっぽい
仕上りになったのですが、皮の渋みと食感がやはり今ひとつ好みに合いません。
作っている途中で考えたように皮は表面だけ削いで絞った果汁に加えて用いれば
良い具合になるかもしれません。


ママレードは果汁を煮詰めるだけのジャムと違って皮の煮こぼしに手間や時間が
かかりすぎるという弱みがあります。この点からも果汁だけで作ったジャムには
手軽さという面からも魅力を感じます。一方出来上がり量はペクチン液や皮を加える
ママレードより少なくなってしまいますが少ない分煮詰める時間も短くて良いという
利点もあります。

皮と袋の「あんこ」は…手間をかけて作るほどのものではないでしょう。