[黄桃のジャム] (2013/10/08)

この季節に桃は無理だろうと思っていたら思いがけなく手に入ったので
購入しました。白桃かと思っていたらどうも違ったようで、予定と違って
しまいましたが結果的にはオーライな感じに仕上がりました。


この見た目で白桃と思い込みました。売り場の表示はただ「桃」。
やたらと固く皮もツルリと剥けないので室温で放置したのですが
いつまで経っても柔らかくならず、ついには枝の付け根の方から
傷み始めたのでやむなく加工に踏み切りました。3つのうち一つは
購入後に皮を湯むきしようと熱湯に放り込んだのですが全然ダメで
その後他の二つとともに放置したらさっさと傷んでしまい
そのまま食べてしまいました。


そんなわけで桃2つ分で作ります。固さはそろそろ食べ頃になった洋梨くらい。
品種は分かりませんがこんな色ですから黄桃でしょう。調べると黄桃は
一般に白桃より固いようですし熟しても梨みたいに固い品種もあるよう
ですから、そういう品種だったのでしょう。

包丁で皮を剥いてぶつ切りにして鍋に入れます。一つつまんでみると
傷み始めるまで待ったおかげで香りは十分ですが大して甘くなく
ひょっとするとハズレだったのかもとも感じました。
今回は変色を心配して下煮することにします。砂糖は入れず変色抑制に
レモン汁だけ加えて沸騰するまで加熱、そのまま数分弱火で煮ます。
水分があまりに少なければ少量の水を加えます。
さて、様子を見た感じではとろみも十分でペクチンの追加投入は
要らなそうです。それより予想通り煮くずれてはくれそうもないので
フードプロセッサで粉砕することにします。ただぐだぐだ煮ても
柔らかくはなるでしょうが、それだといつも通り(?)色がくすんで
香りもとんで飴っぽい食感の残念なジャムになるのが目に見えています。


粉砕済み。鍋に戻しただけで全然煮ていませんが、すでにジャムみたいです。
これに砂糖を加えて煮ます。今回は面倒くさいので濾しません。


これは何かというと、ふた代わりに漉し器を乗せたところ。
果肉が多く含まれたジャムを煮るとベチベチとはねて熱くて仕方ないの
ですが、普通のフタをすると中も見えないし水分も飛ばせないので
こうしたらどうだろうというわけです。


ところが今回は全然はねません。そもそも激しく沸騰もしません。
最初から強いとろみがあるからなのでしょう。とは言え煮ないとジャムには
ならないはずなのでとりあえず焦がさないように加熱します。
アクも全然上がらず、8分で煮詰まったので終了。


完成。これで全量。2個分の割には少なめです。結果的にご覧の通り
色はやや濃くなった程度、煮た時間が短いので香りも残って良い感じの
仕上りです。繊維の食感も気にはなりませんが、しかしこれ、色と言い
香りや味と言い、桃のジャムというよりは杏のジャム
みたいです。