[市販のジャムを食べてみる]

・MEIDI-YA 旬のストロベリージャム NOUVEAU 2022 (2023/7/1)

2022年7月に新宿小田急ハルク地下の明治屋の
店舗にて購入。570グラム、購入価格税込み
1576円。明治屋が限定品として毎年7月頃に
発売している大ビンのジャム。開封が大分遅くなり
賞味期限ギリギリですが、消費期限では無いので
まあ問題ないでしょう。
色合いはかなり曇った飴色。鮮やかめの仕上げの
ジャムと較べるとよく分かります。香りは酸味が
立った感じで杏のような雰囲気も。質感はジャム
らしいドロッとした方向性に属し、その中でかなり
濃厚な部類です。含まれている固形の果実は
柔らかいパンの上で延ばすのはかなり困難です。
口に含むともったりした感じで先に濃厚さが来て
その後に甘味や酸味が来ます。酸味より甘味が
勝っているというか、とにかくねっとりとした
濃厚さが際立ちます。後味は悪くありませんが
やはりこの濃厚さと、意外に酸味が残ります。
べったりした濃厚さを味わいたいなら普通に使えば
良いと思いますがそうでもないなら心持ち少なめに
使うといいでしょう。先にも書いた杏っぽさもある
風味が味のポイントかも。固めの果実をスムーズに
塗り延したいなら一度小皿にとってスプーンなどで
すり潰してやるといいです。それから鮮やかさを
狙う用途には少し向かないかもしれません。

・新宿高野 果実ジャム ストロベリー (2023/6/12)



小田急新宿内の新宿高野にて購入。税抜き530
円、内容量150グラム。OPP袋に入ってかわいい
リボンが付いています。ビンも肩の部分に高野の
ロゴが入った専用の物です。装飾が凝っている割に
値段は手頃で気軽な贈答用に最適でしょう。さて
ビンを開けると香りはかなり弱めです。色は曇りは
少なめの深い紅色。とはいえ一部の普及価格帯の
ジャムのように透明度が高いわけではありません。
固さは比較的しっかりめですが水羊羹ほどではなく
普通よりややしっかりしているという程度。口に
含むとほどけるまでちょっと時間がかかります。
その間甘味や酸味もお預けです。解けるのもサッと
水状になるのでなく果実のフレークの集まりの
ようになり、そこで甘味と酸味も伝わってきます。
甘味はやや弱め、酸味の方が立ち気味。少なくとも
上層には大きな塊の果実は無いようです。鼻に通る
ような強いコクは無く生の果実のようなストレート
なフレッシュ感もありません。妙な混ぜ物感もなく
後味は比較的スッキリしています。言葉で特徴を
伝えるのが難しい珍しい品物ですが雑には作られて
いないよく出来たイチゴジャムだと思います。上から
中ほどまではよくほぐれた果実で構成されていて
延ばしやすいですがそれより下には形の残った
果実が沈んでおりこれは少々固めです。何にでも
使えますし「こう使え」と主張して来る品物でも
ありません。最初に書いたように外観的に贈答用の
仕立てがされた品物ですからもらった人が困らずに
どんな用途にも使えるというのはある意味大変
重要な特徴かもしれません。

・セゾンファクトリー 日本苺 いちご (2023/5/12)



成城石井にて購入。税抜き798円、内容量250
グラム。高いですが高級スーパーの品物としては
内容量と比較して普及価格帯と言えなくも
ありません。グレードなのか商品名なのかただの
説明なのか分からない単語がラベルに多く記載
されており正式な商品名やシリーズ・グレード名
等が分からないためここでは一番大きく書かれて
いる単語を商品名ということにしました。
さて品物は鮮やかさに欠けるやや曇った紅色、
一般的なイチゴジャムの色です。香りは高くもなく
乏しくもなくです。見た目には全体が粗目に砕けた
繊維状の果肉ですが一部には形状を残した果実も
ありこの部分については塗り延すのがやや難しい
固さとなっています。全体には柔らかい寒天状で
口溶けも柔らかです。舌にじんわり、ゆっくりと
伝わってくる酸味・甘味はどちらもマイルドですが
コクや厚みのような感覚が強めに伝わって来ます。
後味はすっきりしています。マイルドな酸味で
フレッシュさを表現している品物ではない一方で
いかにも炊き込んだような重さもありません。
ゆっくりと伝わってくる味は悪く言えばもったいを
つけている感じという表現もできますが言い方を
変えれば品が良いと言えなくもありません。調整を
しくじればぼんやりした味ということになって
しまうところをいいところで加減した上手い品物と
言えると思います。味わう方もゆったりとした
心持ちで味わいたいところです。

・GREEN WOOD 手造りジャム いちご (2023/4/9)

スーパーマーケット、サミットにて購入。税抜き
628円、内容量320グラム。やや曇った紅色。
ジャムらしいとろみは弱めで煮崩された果肉と
水っ気の部分が合わさっている感じです。果肉は
完全に崩れた部分と果実の形を留めた部分に
分かれています。ゴロゴロタイプのジャムほどの
固さではないのでスプーンで延ばしてやることも
どうにかできます。香りは酸味がやや立ちます。
炊き込んだ方向ではなくフレッシュな方向の風味
です。口に入れてもドロリとしたジャムというより
よく煮たいちごの果実を味わっている感じです。
味は酸味もありますが甘味もしっかりしていて
バランスは良好です。舌への味の伝わりは早くも
遅くもありません。コンフィチュールとかいわゆる
果実ゴロゴロタイプのジャムではありませんが
全体を表現するなら誰もがイメージするとろみの
強いジャムとは異なるよくよく煮た果実と呼ぶのが
適切でしょう。色はもう一つ華やかさが足りない
感じですが味や食感に生の果実のイメージを残して
用いたい場合に向くでしょう。ただしそのまま
食べる分には味もしっかりしていますがこの手の
フレッシュ系のジャムは何かと和えたりケチって
少量を使うと途端に味が薄くなることがあるので
そこだけ注意した方がいいと思います。

・伊豆フェルメンテ 静岡県産苺ジャム (2022/12/31)

スーパーマーケット、京王ストアにて購入。税抜き
548円、内容量300グラム。価格は高めですが
内容量を考えれば中程度の値段でしょうか。
製造者の株式会社伊豆フェルメンテは静岡にあり
自社で食品の製造販売を行なっています。
一般的なイチゴジャムのやや曇った紅色です。
香りは酸味のほかやや重さのある水飴的な甘さを
イメージさせる風味があります。形のある果実が
ビンの下半分あたりに視認できます。スプーンを
差すと形のまますくえますがかなり柔らかめです。
口に運ぶと風味はビンから直接の場合とあまり
変化ありません。酸味と甘味のバランスは良く
どちらだけが立っているという感じではないですが
味の伝わりは少しもったりしています。しかし
そのせいで薄味に感じるというほどでは
ありません。後味はすっきりしていて妙な味や
尖った感じが残ることもありません。食感から
炊きが浅いという感じはしませんがフレッシュ感が
あります。全体には比較的クセの少ない淡白な味の
イチゴジャムと言えると思います。この値段なので
当然かもしれませんが安いジャムにある人工物の
混ぜ物感もありませんしそこそこのクオリティで
使い道を選ばず何にでも向きそうです。ちょっと
高い価格帯にある普通のジャムとしてお勧め出来る
品物です。

※実は2019/9/11の日付で「砂糖不使用
糖度40度シリーズ 静岡産苺ジャム」の感想を
記しているのですが、どうもその品物と同一か
それに近い商品のようです。ただそちらはラベルに
砂糖と酸味料を使わずに仕上げた旨が記載されて
いますがこちらにはその記載はありません。
もっとも砂糖不使用と謳いつつ原材料欄に
果糖ぶどう糖液糖とあるのでその記載だけを
除いたのがこちらの商品なのか、味の方も
違うのか、そのあたりは明らかではありません。
私の感想を見比べるとほとんど差の無いことを
書いていますから違っていたとしてもそう大きな
差は無いのではと思います。

・yes!YAOKO Premium 福岡県産あまおう苺 (2022/12/11)

スーパーマーケット、ヤオコーにて購入。税抜き
398円、内容量150グラム。ヤオコーのPB
商品で販売者は株式会社ヤオコー、製造所は
兵庫県内の兵庫興農株式会社とあります。内容量に
対する価格は普及品よりやや高めと言ったところ
です。暗紅色で濁りはやや少なめ、酸味を感じ
させる風味が立ちます。繊維状に微細に砕けた
果肉が全体にムラ無く散らばっています。
スプーンですくう際の固さは比較的しっかりとした
印象でごく柔らかい水羊羹を思わせますが
口当たりはもっと柔らかく舌の上でスムースに
ほどけていきます。味は酸味が甘味より大分勝って
います。口に入れて少し転がす程度だと多少の
人工物感を感じますがじっくり味わうと生の
果実的なフレッシュさもあります。酸味は尖って
いる感じがしますが味の舌への伝わりが早いことも
そう感じる理由の一つでしょう。原材料欄には
濃縮レモン果汁という記載もあり最近のジャムには
珍しく酸味の方向に意識的に味を振った品物の
ようです。甘味は酸味に隠れがちですがおそらく
普通程度の甘味はあるのだろうと感じます。後味は
悪くありません。これはもう酸味を効かせたい時の
品物でしょう。嫌みの無い風味もありますから
そういう要素が求められる時に使うといいです。
食パンに薄く塗り延すような用途だと酸味ばかりが
立ってあまり合わないかもしれません。

・SHOZO COFFEE コーヒージャム (2022/9/22)

2022年9月に渋谷パルコ内のほぼ日曜日にて
開催の「コーヒーようちえん」で購入。内容量
100グラム、価格税込み600円。SHOZO
COFFEEというか、SHOZOというのはカフェ
ブームを牽引した大変有名なお店だそうです。
さてこの品物は言うまでも無く果実の成分の
ペクチンを酸と糖の作用でゲル状に加工した
品物ではありませんが「ジャム」と名の付く品物と
いうことで広義のジャムとしてこのページに
加えてみました。見た目はミルクコーヒーの
色です。香りもコーヒーというよりはミルク
キャラメルっぽい甘い感じです。柔らかい
ペースト状でキメはそこまで滑らかではないように
見えますが口に含むと完全に滑らかなペースト
です。味はまずは濃厚なコクが舌に感じられ、
それから丸めの甘味とコーヒーらしい苦味の
合わさったミルクコーヒー的な味わいが伝わって
きます。コーヒーには苦味より酸味を味わいとする
物もありますがこれにはその方向性はありません。
後味は唇にやや油っぽさが残るようです。ジャム
だけを口に含む以外にトーストに延ばして
味わってもみましたが延ばしただけ味は
薄まりますが濃厚なコクは健在なのとコーヒーの
味も薄いといえどそのほんのりとした味わいも
悪くないという感じで上品なのが好みの方には
これも良しと感じます。ジャムだけを味わうと
油っぽさをやや過剰に感じますからこのように
何かに塗って味わう方が良さそうです。パンの他
スコーンなどにも良いようですが濃い味を求めて
どかっと盛るのでなくそこそこ程度の量で品の良い
味を楽しむ方が洒落ているかと思います。

・MEIDI-YA 旬のストロベリージャム NOUVEAU 2021 (2022/8/19)

2021年7月に新宿小田急ハルク地下の
明治屋の店舗にて購入。570グラム、
購入価格税込み1501円。明治屋が
限定品として毎年7月頃に発売している
大ビンのジャム。2019年版の時と
同じくお気に入り過ぎて取って置き過ぎで
今度は開封が賞味期限を大幅に過ぎて
しまいました。賞味期限を2ヶ月過ぎた
品物の味の感想を書くのもどうかとは
思いますが一応。と書いたところで
こちらも2019年版と同様2017年版と
基本線は同じという感想なので以下の
リンク先をまずご覧下さい。2022年版は
2017年版に較べて色合いはとりわけ
明るいということはなく普通、味の厚みは
そのままだけれど酸味や果実のフレッシュ
さが甘味に隠れすぎていないという点が
異なるように感じます。 私のように毎年
この品物の味を楽しみにしているファンも
いるでしょうから味を簡単に変えることも
しづらいでしょうがその年のいちごの
出来でジャムの味も嫌でも多少変わる
でしょうしどのような味に仕上げるのかと
いう方針も毎年少しずつ変えているのかも
しれません。

MEIDI-YA 旬のストロベリージャム NOUVEAU 2017

・奥山いちご農園 ジャムのいちご (2022/7/30)

2022年5月、GW期間に新宿で開催された
「生活のたのしみ展」にて購入。税込み870円、
内容量は130グラム。製造者は(株)檸檬の樹、
販売者は奥山いちご農園。岡山県の企業です。
画像では分かりませんがゴロゴロの果実が
シロップの中でそのまま残っているタイプの
ジャムです。名前が「いちごジャム」ではなく
「ジャムのいちご」なのは販売者がいちご農園
そのものなので加工形態はどうであれいちごを
提供しているのだという意識というか誇りの表れ
なのでしょう。なおこの農園の商品には他に
シロップなどもありますがどれも◯◯のいちごと
いう名付けがされているようです。取れたての
完熟いちごをそのまま、あるいは加工して直売
しているそうで保存しやすい食品というイメージの
ジャムながらいつでも手に入る品物ではないよう
です。内容量に対し安価とは言い難いてすが
値段相応の贅沢な品物なのでしょう。さて
蓋を開くと色はやや紫色寄りの深い紅色で
しっかり炊き込んだ感の有る厚みのある香りが
します。先に書いた通りゴロゴロタイプのジャム
ですがシロップもある程度のとろみがあります。
まずそのシロップを味わってみるとそれだけで
十分な厚みの甘みを感じます。酸味より甘味が
勝っています。続いていちごの粒をすくい上げて
小皿の上でスプーンで潰してみるとどうにか
潰れはしますが生の食パンや軽く炙ったトーストの
上でそのまま延ばすのはしんどい感じです。
口に運ぶとこれもかなり濃厚です。形そのままの
果実ですから尚更という感じなのですがかなり
しっかりと炊かれています。炊き込まれた分
酸味の方は控えめですがいちごの風味ともども
元の果実のそれを味わうことができます。これも
ゴロゴロタイプジャムの美点でしょう。素朴な感の
あるよく炊かれたジャムで味わい方としては
とにかくジャムに主張させたい使い方で用いる
のが良いでしょう。基本的にはゴロゴロの
口当たりも込みで楽しみたいところですが
味に厚みがあるのでパンに塗るのもよしです。
その場合は小皿の上などで多少潰してから塗ると
良いでしょう。あまりふんだんに塗らなくても十分
楽しめると思います。なにより手に入る機会が
少なく価格も安くはないのでやたらに無駄遣い
せずにいただきたいジャムです。

・POMPADOUR さわやか果実ストロベリージャム (2022/7/2)

新宿小田急ハルク内のパン店、ポンパドウルで
購入。税込み345円、内容量160グラム。
販売者は株式会社ポンパドウルですが製造所は
株式会社明治屋食品工業とあり真っ赤なフタなどは
ポンパドウルの絵柄が入っていますがいかにも
明治屋らしい色使いです。明治屋の商品を調べて
みると「マイジャム果実実感つぶつぶイチゴ
ジャム」
にビンのデザインも中身の見た目もよく
似ておりこの品物のOEMではないかと想像
できますがマイジャムブランドの方は明治屋の
通販サイトで税込み249円と大幅に安価です。
上記リンク先の当時の感想とこの品物を較べて
みると外観的にはこちらの品物はやや曇った紅色
がちで固形の果実はあまり無いようです。柔らかい
水羊羹的な食感や控えめでバランスの良い酸味
甘味といった点は共通ですが味の伝わりがやや
もったりしていて粉っぽい?ような感もあります。
塗り延しやすくて使いやすく量をケチってもあまり
味が薄くならない感じなのはいいのですが普及
価格帯より若干高額な部類に属する品物としては
お勧めするには少し弱いです。先のリンクの品物と
同じと言い切れるほど同じではないように
感じますが仕立ての方向性は同じ感じですし価格や
入手の便から考えてあえてこの品物を探して
買い求めるよりリンク先の品物のどちらかを身近で
買った方が良いと思います。

・Troisgros CONFITURE FRAISES ストロベリージャム (2022/6/2)

新宿の小田急ハルク入り口で開催されていた訳あり
商品中心の物産展で購入。税込み400円、内容量
195グラム。販売者は小田急百貨店ですが
製造者はアヲハタ株式会社とあります。小田急の
通販サイトでは税込み756円で販売されている
品物でどうやら賞味期限が近い品物を安く売って
いたようで元の値段からはなかなかの高額品と
言えます。既存のアヲハタ製品のどれかのラベル
替えかとメーカーサイトを調べましたが値段や
内容量からは類似の商品は見つかりませんでした。
色はやや曇った紅色。果肉は大きめの繊維の
状態にばらけて全体に均一に散らばっています。
香りは酸味が強めでフルーティです。スプーンを
差すとやや弱めのゼリー的な感触で舌に乗せると
酸味も甘味も若干もったりした感じのマイルドな
味わいで上品さを感じさせます。ただ甘味や
酸味の強さそのものは標準的かむしろ強めで
後味には厚みのある甘味が残ります。また厚みと
同時にフルーティーさもあります。そのような
味わいなので控えめな量でしっかりした味を
期待する時にも使いやすそうですが後味の
残り方の方もやや強いのでその点で好みが
分かれるかもしれません。全体には値段相応の
品質でパンに塗るなどのクラシックな用途に
用いるクラシックなスタイルの高級品のジャム
としてトロワグロというブランドのイメージも
合わせてうってつけなのではと感じます。

・Valfrutta 有機イチゴジャム (2022/5/2)

スーパーマーケット西友にて購入。税抜き398
円、内容量250グラム。原産国名イタリア、
輸入者名西友プロキュアメント。普及品より
やや高い程度の価格です。色は曇った黄色寄りの
赤色、見た目にやや粉っぽく見える質感もあって
ちょうどトマトのピュレのようです。全体がそんな
感じのようでイチゴと見える個体の果実は
見えません。鼻を近づけるとイチゴらしい香りが
しますがあまり強くはありません。固さはやや
濃いめのピュレのようでドロリとしていてジャム
らしいとろみとは別です。口に運ぶと甘さは適度、
酸味はやや強めで少し雑味があるようにも
感じます。そのまま口の中で転がしていると
これまたトマトを食べている時のような微細な
粉っぽい?食感を感じます。甘さがあるので
もちろん加工品という感じではありますが
洗練されていないというかシンプルに煮崩した
野菜を想像するような素朴な味わいがあります。
素朴ではありますが前述のような雑味のことも
ありますから味そのものは洗練された味の
ジャムより複雑というそういう方向性です。
後味はやや舌に刺激が残るかもしれません。
特別にこれといった使用法は想像できませんが
この商品は有機JAS認証を受けているのでそういう
観点から選んでみるのもいいでしょう。
オーガニックを謳ったジャムは何度か試したことが
ありますが正直使いづらいというか味わいという
ことでは残念な品物もあり地雷的な認識も
あったのですがその中ではこの品物は比較的
良い物のように思います。とはいえジャムらしい
ジャムを志向する向きは別の品物を選んだ方が
良いかもしれません。

・star select ストロベリー (2022/4/9)

スーパーマーケット、ヤオコーにて購入。税抜き
98円、内容量140グラム。スターセレクトとは
ライフとヤオコーが共同開発したPBとのことで
日常生活に欠かせない食料品を中心に様々な商品を
ラインナップしたブランドです。この品物は
見た通りの廉価品のイチゴジャムで似たような
パッケージの他社商品と価格も同程度です。
見た目は若干の濁り感の有る中程度の明るさの
赤色、繊維質的な成分が全体に含まれているよう
にも見えます。香りはあまりありません。よくよく
嗅ぐと人工甘味料的な厚みのある風味はありますが
イチゴを感じ取るのは難しいです。スプーンで
すくい取ると感触は固めのゼリーのようです。
口溶けは良く舌触りは繊維質を見た目ほどには
感じさせない均一さ、味の伝わりはストレート、
甘さは人工甘味料的なしつこさはありますが嫌味を
感じるほどではありません。甘味と酸味の
バランスは良いようです。ミントのような清涼感も
感じますが何が由来かは原材料欄からは
分かりません。後味は少々舌にイラッと感じる
刺激感が残るかもしれません。あまり高い品質を
求めるべきものではないのは価格から明らかですが
値段の割には比較的良好な品質を持っているように
感じます。人工的な感じの甘さや付け足された
感じの清涼感、香りの乏しさはいかにも値段相応
ですが最安の価格帯の品物によくある妙な香りや
過剰な人工物感、彩りの悪さや「この程度でいい
だろう」的な投げやりさは感じません。あくまで
100円の品物としては比較的品質が良い使える
品物に入ると思います。

・農大Fruit Jam Strawberry (2022/3/16)

世田谷代田駅下車、環七のそばにある農大ショップ
「農の倉」にて購入。税込み340円、内容量
170グラム。製造者は学校法人東京農業大学
食品加工技術センター。一般流通に乗った一般の
メーカーの品物ではないのでメーカー品との値段の
比較はしづらいですが購入する側としては普及品
より若干高めなものの手に取りやすい価格です。
透明度がやや高く明るい鮮やかな赤色です。
果実の酸味と厚みのある甘さをイメージさせる
風味があります。果肉はおおむねフレーク状ですが
大きめの果肉も入っており全体にはドロリとした
いかにもジャムの見本のような適度なとろみが
あります。味は酸味はあまり強くなく甘さが強め
です。食感としては柔らかめですが甘味の強さで
濃厚な印象の味ながら後味にしつこさはあり
ません。技術センターという単語からのイメージ
かもしれませんがとても研究的な視点から考えて
作られているような気がします。見栄えのする色、
果肉の煮崩し具合、とろみの具合等々。商品と
してのバリューの他にジャムというのはどう
あるのが理想的なのかというような視点での工夫が
あると感じます。まあただの私の思い込みでしか
ないかもしれませんが。さてイチゴジャムとしては
とても使いやすそうです。塗り延しやすいけれど
染み込むほど緩くないとか目立つ用途にも明るい
色がよく映えるとか。強めの甘さは少なめに
使ってもしっかりした味を維持してくれそうです。
人によっては酸味が弱めなのが気になるかも
しれませんがあくまで好みのレベルです。あまり
広い範囲に流通している品物では無さそうですが
手に取る機会のある方はぜひ味を確かめてみて
欲しいと思います。

・はなのみ 花の実 あまおう (2022/2/20)

スーパーマーケット、ヤオコーにて購入。税抜き
398円、内容量140グラム。スーパーで取り
扱っているジャムとしてはやや高めの路線です。
製造者は(有)はなのみ。商品名にイチゴと
入っていませんがあまおうとある通りいちごジャム
です。色は普通、或いはやや明るめの赤。濁りは
少なめです。酸味と、厚みのある甘さを想像させる
風味が感じられます。果肉はほぐれていますが
ビンの下の方に形を保った果実も見えます。
スプーンを差すと羊羹系の固さがあるようにも
感じられますが舌で押すとゆるりと崩れる程度で
形を保てないドロドロではないという程度です。
酸味甘味のバランスは良好です。香りから
想像したような特別に厚みのある甘さはなく
むしろすっきりした路線の甘さです。味の舌への
伝わりもスムーズです。特別にこの品物ならでは
という感じの味や香りもなくなかなかプレーンな
味わいのジャムです。果実のフレッシュさを
狙う方向でもガッツリ炊き込む方向でもない、
高い価格帯のジャムとしては意外と珍しい存在
かもしれません。味も使いやすさも安心さが
あります。そういう意味でやや高価格の商品と
して十分な品質があると言えますから値段の
折り合いが付くなら安心して購入できるジャムと
言えるでしょう。

・ヤオコー ストロベリージャム (2022/1/14)

スーパーマーケット、ヤオコーにて購入。税抜き
278円、内容量280グラム。普及品ですね。
製造所は兵庫興農株式会社、販売者は株式会社
ヤオコーです。濁りの少なめな暗めの赤色、
そこそこの透明感の見ていて安心できるイチゴ
ジャムの色です。果肉は煮崩れていて外から見て
塊の果実が含まれている様子は確認できませんが
スプーンで塗り延ばせる程度の固さの果実も多少
含まれています。全体の固さ、食感ともとても普通
です。いかにもペクチンっぽいドロドロでも
プリプリでもないとろみがあります。香りも
ありますがあまり強めではありません。舌に
乗せると味の伝わりはストレート、酸味と甘味の
バランスが良くどちらがが立っている感じでは
ありません。甘味は甘すぎるということとは別の、
若干強めというか厚みの有る感じです。これは
とても使いやすいジャムと思えます。すべてに
おいて中庸を行くというかクセがありません。
高級感を目指した感じでもなければ安っぽくも
ありません。ジャムに何かしらその品物ならではの
特徴や個性を求めているのでなければコスト
パフォーマンスの良さも込みでお勧め出来る
品物です。

・伊豆フェルメンテ 静岡県産いちごジャム (2021/12/24)

チェーンのブーランジェ、北欧にて購入。税込み
460円、内容量180グラム。製造者は株式会社
伊豆フェルメンテ。実は商品名はただの「いちご
ジャム」。ちなみにビンには「フルーツのおいしさ
そのままに 糖度35%静岡県産生食苺100%
使用 静岡県産いちごジャム」と記されています。
お勧めなのか提携しているのか、どこのスーパー
でも見かけるという訳ではない色々なジャムを
置いているブーランジェも今は珍しくないよう
です。
色は濁った紅色ですが透明感が高いので色目は
さほど暗くありません。ジャムらしいとろみが
ありますがやや緩め。果肉はよく煮崩れていて
全体に散らばっているように見えます。鼻を
近づけると甘い香りとイチゴの風味がよく漂って
きます。舌への味の伝わりは早いですが味自体は
少しもったり気味です。酸味や甘味は適度で
しょう。煮崩れてはいるものの果実感があり
味そのものは異なりますがミカンの缶詰等を想像
します。後味は少し舌に刺激が残るかも。固さは
緩めですがビショビショした感じではないので
何かに塗るのにも使いやすいでしょう。ヨーグルト
などに和えると香りは残っても甘味や酸味は
隠れるタイプの品物かなという気がします。
味も悪くないですがどちらかというと香りが比較的
立った果実感の強い一言でいえばフルーティーな
ジャムなので普通にパンに塗るのもいいですが
香りを活かす用途に特にいいと思います。
とはいえ見た目がやや華やかさに欠けるのが
カナッペなど見てくれを気にしたい時には少し
残念な感じではあります。

・弘前屋 いちごバター (2021/6/22)

カルディにて購入。たまたまの割引価格で税込み
463円、内容量180グラム。販売者は弘前屋、
製造所はコスモ食品株式会社。コスモ食品は
他にカレールーなどでも名が知れた会社ですが
そのうちジャムやドレッシング等を扱う会社の
名称やそれらの商品のブランド名が弘前屋と
いうことになります。色は濁った暗いピンク色。
果実表面の粒々らしき物が全体に混ざって
見えますが果肉の塊は確認できません。
スプーンですくった感触はとても柔らかいピーナツ
バターとでも表現したものか、しっかりめに
ドロッとしていますがベタベタやネバネバは
しておらずスプーンですくった凹みがしっかり残る
感じです。鼻だけで嗅ぐ分にはイチゴの香りは
感じられず弱めにバターの香ばしい香りを
感じます。舐めてみるとこれはイチゴよりバターが
勝っている感があり一旦舌が油の膜に包まれて
その後に苺の酸味や甘味が来ます。ミクロな目で
見た時バターの粒子が大きめで他の成分と
乳化しきっていないのかもしれません。この
油っぽい感じが甘味も酸味も舌から遠ざける
感じにしてしまっており少しじれったい気持ちを
感じないでもありません。それでも有るか無いかと
いえば甘味も酸味もそれなりに感じはするので
油っ気に負けないために実は結構強めに味を
付けてあるのかもしれません。用途としては
バターとイチゴを同時に使うような用途にいい
でしょう。トーストに塗るのはもちろんプレーンな
味のクッキーにちょっと付けてみるなんていうのも
良さそうです。前に感想を書いた成城石井の
いちごバターは名前ほどバター感は強くなく
いちごミルク的な品物でしたがこちらはしっかりと
バターが主張しているのでそこを意識して使うと
いいでしょう。

・レピキュリアン コンフィチュール
 ストロベリー&シャンパーニュ (2021/5/23)


カルディにて購入。税込み626円、内容量210
グラム。原産国はフランス、輸入者は株式会社
オーバーシーズ。シャンパンを加えたジャムと
あります。色は若干白っぽい(?)曇りのある
感じに暗く濁った赤紫色。鮮やかさの無い
こうした色は海外製のジャムに時々あります。
香りは強くないですが重みのある甘い感じです。
見た目でこれは煮詰められて固い感じのジャム
かなと思いましたがスプーンを差すと思いのほか
柔らかく、ドロリと流れるでも寒天のように
しっかりしているでもない、またベタベタした
感じでもない、それらすべての中を取ったような
とてもいい感じにジャムらしい状態です。固形の
果実やフレーク状になった果実は外から見たり
上の方をすくっても見当たらず、底の方まで
こんな感じなのかもしれません。口に含むと
素直に舌に味が伝わってきます。甘味・酸味は
バランス良く若干の飴っぽい(或いは、語弊が
あるかもしれませんが海苔の佃煮に感じるような)
厚みもありつつ全体には普通の味です。
強いて言うなら酸味が尖ってはいませんが
立っている感じです。シャンパンを加えたと
あるので気をつけてみましたがストレートな
お酒っぽさは特に感じません。物性的な性状から
使いやすい品物です。味は先に色々書いたように
良い意味で普通でありながら味として存在感も
あります。ただ普通であると表現するのが
最良と感じられるだけに特徴が無く、たくさんある
ジャムからこの品物を特に選ぶ理由が見つけづらい
のが弱みかもしれません。もう少し安ければ
何も考えずに手に取る定番として良い品物に
なるかもしれません。

・成城石井 いちごバター (2021/4/24)

スーパーマーケット、成城石井にて購入。税抜き
699円、内容量270グラム。製造所名株式会社
ヒロタカ。所在地は長野県。今回は変化球です。
原材料名を見るといちごが最初にあり糖類、
バターと続きますからいちごメインの加工食品と
いうことになりそうです。フタを開けるとサーモン
ピンクがかったピンク色で固形の果実も
それなりの量含まれています。果実は脱水した
感じに固めで柔らかいパンに塗り延すのには
邪魔になります。いちごなりバターなりの香りは
あまり感じません。ややプルンとした質感で
水羊羹を思わせる感じです。口に含むと一瞬
爽やかで強めの酸味を感じますがすぐに
乳製品的な柔らかい甘さが追いかけてきます。
甘さは適切な強さでキャンディのいちごミルクの
ような味といえば分かりやすいでしょうか。
バターというのでしつこさや油っぽさがあるかなと
思っていましたがそんなことはなく舌触りに少々の
重さを感じるのと後味に若干油脂の感じが残る
程度です。バターはほぼ完全に乳化している
状態と思われ使用上も油のものではなく
水のものとして扱うのが適当です。冷蔵庫に
入れても固形油のように固まることもなく
スプーンですぐにスムーズに延ばすことが
できます。また普通のバターと同じようなつもりで
トーストに塗ると水のものらしくパンに染み込んで
いつの間にかしなしなになってしまったりします。
延ばした場合の味の薄まりが強めのようなので
ケチケチ使うとつまらない味になります。名前の
イメージほどバター感はないのでいちごミルク
ジャムと捉えて必要なら普通のバター等の油脂と
併用すると良いでしょう。普通のいちごジャムより
お菓子感のある面白い品物です。

・セゾンファクトリー 手つぶし!ざくざく苺ジャム (2021/1/10)

スーパーマーケット、サミットにて購入。税抜き
538円、内容量315グラム。製造者名セゾン
ファクトリー、所在地は山形県内です。前にも
書きましたがかつてのセゾングループとは関係は
ありません。色は透明感がやや強めで多少
濁りのある暗赤色。品名通り割合大きな塊の
いちごが多く含まれており全体を見ると塊の果実、
形状を残さない程度に潰れた果実の固形部分、
さらさらした感じの液状部分の三つから構成
されています。粘度の低い液状部分は上澄みの
ように分離しやすく瓶の中を覗くと道路に積もった
雪が溶けかけてグチャグチャになっている時の
ような状態にも見えます。香りは酸味を感じさせる
ツンとした感じですが口に含むと香りほどの酸味は
感じず甘味の方も控えめです。しかし水飴的な
コクはあるのでストレートに味が薄いとか水っぽい
という感じではありません。粘りは無いことはない
ですが液状部分がさらさらなこともあり弱めです。
味の舌への伝わりが遅いタイプの品物でしっかり
味わうには口の中で転がす気持ちで口にふくむ
必要があります。後味は悪くありません。
どちらかというとフレッシュ系を志向したジャムの
ようですがコンフィチュールというほど果実
そのものでもなく、品物の性格付けが中途半端な
感じがします。それゆえに特に向いている用途と
いうのが見つけづらいやや残念なジャムになって
しまっているように感じます。水気がやや多め
なので染み込みを避けたい用途にはあまり向いて
いないかもしれません。

・コント・ド・プロヴァンス STRAWBERRY (2020/12/21)

スーパーマーケット、信濃屋にて購入。税抜き
349円、内容量170グラム。原産国フランス、
輸入者名株式会社アルカン。色は画像では
暗めですが現物は暗赤色と表現するにはやや
明るめのくすみの少ない赤です。イチゴジャムと
しては普通の色です。見た目には分かりづらい
ですが舌だけで崩せる程度の固さの固形の
果実も多少入っています。作った感じの無い
酸味を感じさせる香りが適度にします。やや
緩めですがジャムとして使用するのには支障ない
でしょう。甘さは十分、酸味は控えめな部類です。
甘さには強弱とは別に飴のような厚みをやや
感じます。舌触りにはなぜか若干の粉っぽさの
ようなものを感じます。滑らかさの反対といった
感じですが、味わいや後味には大きな影響は
ありません。加工された物という感覚は強いですが
本当に安い品物のようないかにもな安っぽさは
ありません。普通にいろいろな用途に使えそうな
ジャムです。微妙な粉っぽい舌触りはあるものの
味そのものにはあまり特徴がない、加工品感が
強めだが安っぽくはない、そんな品物がお好みなら
良いでしょう。ただ価格が折り合えばですが。

・業務スーパー いちごジャム (2020/11/13)

業務スーパーにて購入。税抜き99円、内容量
284グラム。このところ高価格帯のジャムばかり
試していましたが久々の低価格商品です。
原産国名はポーランド、輸入者は株式会社
神戸物産とあります。実は2年ほど前に
同じ原産国と輸入業者、購入店も同じで
ビンやラベルも同じ品物
を取り上げているの
ですがフタの色が異なっていたり価格が
安くなっているほか内容も異なった部分が
あるようなので新たに取り上げることにしました。

色は暗めの紅色。全体が滑らかではない
細かいゴロゴロした塊の集まりといった感じで
固めのゼリーを崩して固め直したという
雰囲気でしょうか。何が由来か分からない
ニッキのような、フレッシュでも炊き込んだ
厚みをかんじさせるものでもない香りです。
固形分は見た目には無いように見えますが
多少は含まれているようです。口に含むと
やはり固めのゼリーのような食感と溶け方です。
甘さも酸味も適度にありますが、ハチミツの
ような良く言えば厚み、悪く言えばしつこさを
もっとも強く感じます、粒々が入っているので
食感も併せてイチゴジャムと認識できますが
味だけで感想を言えばイチゴ味を標榜する
キャンディと似たようなものです。付け加える
なら干し杏やレーズンのようなドライフルーツ
的な風味もあります。ジャムだけを味わうには
少々厳しい味でパンなどに塗っても体裁だけの
イチゴジャムに留まるものでしょう。安いジャムは
どれもそれなりの味なのですがこの品物は
安いジャムとしての定型からも外れる品物で
ジャム状のイチゴ飴として捉えると分かりやすいと
思います。そういう物が食べたいと思う方以外には
お勧めしません。まあ100円で驚くような
拾い物を期待するのは土台無理なのですが。

ちなみにリニューアル前の品物と較べると外観から
見える塊の果実の有無という差がありますが
全体の味や食感の仕立ての違いはさほど
無いようです。価格が安くなっていますから
何かしらのコストダウンがはかられた可能性は
ありますが流通上の理由によるという可能性も
ありますから品質そのものへの影響は
何とも言えないところです。

・パティスリーアノー いちごジャム (2020/9/18)

パティスリーアノー狛江店にて購入。パティスリー
アノーは洋菓子店2店舗、パン専門店1店舗を
構えるお店です。狛江店は洋菓子店ですが時々
パン専門店の商品も店頭にあることがあり本品も
その一つと思われます。税込み486円、内容量
230グラムはパン専門店で売られているジャム
としては標準的なところでしょう。話を聞くと
お店での手作り品とのこと。色は見栄えのする
鮮やかめで透明感のある赤。生のイチゴではなく
飴っぽい重みのある風味があります。ベタベタでも
プルプルでもないジャムらしいドロリとした適度な
とろみがあります。甘味を強く感じる気がしますが
甘味そのものより香りでも感じた水飴的な重めの
風味がそう感じさせているのかもしれません。
酸味はあまり立った感じではなくやや弱めです。
煮崩れの具合は十分ですが細かく切った果実が
多く含まれています。生のフルーツのフレッシュさ
ではなく加工食品としてしっかり炊いた感じを
求めた品物のように思います。どちらかというと
シンプルで堅実なイメージの味でそのまま
舐めたり何かに添えていただくよりはパンに
よく塗り延すとかヨーグルトにしっかり混ぜる等の
使い方の方が似合いそうに感じます。まあ
パン屋さんの手づくりジャムですからこのような
感想になるのも当然でお店の商品に合うように
味や食感を調整して開発したということ
なのでしょう。納得のいく品物です。

・MEIDI-YA 旬のストロベリージャム NOUVEAU 2019 (2020/6/25)

2019年7月に新宿小田急ハルク地下の明治屋の
店舗にて購入。570グラム、購入価格不詳。
明治屋が限定品としておそらく毎年7月頃に発売
している大ビンのジャム。2017年版があまりに
気に入ったため2019年版を購入しましたが
その後取って置き過ぎて開封が賞味期限とほぼ
同時になってしまいました。2017年版の記事を
読み返したところこの2019年版とほぼ同じと
いう感想を得たのでその内容については以下の
リンク先をご覧下さい。


MEIDI-YA 旬のストロベリージャム NOUVEAU 2017


・ダニッシュガーデン プレミアム ストロベリージャム(2020/5/21)



いなげやにて購入。税抜き358円、内容量230
グラム。原産国デンマーク、輸入者は株式会社朝日
とあります。上記のブランド名、品名は裏側の
ラベルに日本語で書いてあるもの。金色の小さな
シールにはデンマーク王室御用達とあり品質を
アピールしていますがその割には比較的手に
取りやすい値段です。色は紫がかった暗紅色。
イチゴよりアンズ的な香りです。柔らかい水羊羹の
ような感触ですが水羊羹ほど固くなく口の中で
ほろりとほどけます。甘味は控えめで酸味が
勝ちますが口の中に刺さるような感じでは
ありません。コクのような厚みは殊更感じませんが
先に書いた香りと相まって炊き込み感があります。
外見からは固形の果実は存在しないかかなり
少なめのようです。後味はスッキリしており
変な香りやべたつき、しつこさを口の中に
残しません。イチゴ以外の果実的な風味を持つ
イチゴジャムは特に安い外国製の品物に
よくあるのですがそれらは同時に人工物感の
強さや後味のしつこさ、くどい甘さなどの安物感を
持っていることが多いのですがこの品物にそれは
ありません。今風の華やかさは無いかわりに
品の良いクラシックな品物というイメージです。
好みはあるでしょうがこういう味わいが好きという
人は確実にいそうです。何にでも使いやすそう
ですし一度試してみても良いでしょう。

・VALUE PLUS イチゴジャム(2020/5/2)

小田急OXにて購入。内容量135グラム、税抜き
価格98円。販売者は株式会社八社会、製造者は
株式会社スドージャム。有名メーカーの低価格
ジャムのブランド替え品と思われます。鮮やかめの
明るい赤色でスプーンをカップに差してみると
ややベタッとした固めの感触です。大きな固形の
果肉は無さそうですがわずかに果実の繊維分や
粒々は含まれています。香りは弱めです。鼻を
近づけると良く言えばコクのある水飴のような
重めの風味が香ってきます。口に含んでもイメージ
通り、水飴的なベタッとした感じでいかにも安価な
ジャムの一つのパターンの見本のようです。甘味、
酸味は口に含んだ時点ではどちらも弱めで化学
合成で作られた感のある味です。味の伝わり方は
ややもったりしています。口に含んだ時には弱めに
感じる酸味ですが味わっていると徐々に強まって
きて後まで口に残り人工物感が更に強く感じられる
ようになります。甘さは弱めですが水飴感のために
実際より強く感じられて薄味な感じはしません。
ただしヨーグルトなどに和えると途端に味も風味も
薄まってしまうのでそのような使い方は勧められ
ません。味そのものが全く同じかは置くとして
このような特徴を含めて2013年にレビューした
スドーブランドの品物
とよく似ていると言えます。
有名メーカーの商品ではありますが安価さに
割り切って作られた商品と呼んで良いと思います。
◯ずくはありません。しかし使う側も味を楽しむより
ジャムを塗るという記号的な行為のための品物と
割り切った方が良いように感じます。

・からだシフト ストロベリージャム(2020/4/19)

正式な商品名は「食べるをかえる からだシフト 
洋酒で風味よく仕上げたストロベリージャム」。
スーパーのいなげやで購入、内容量110グラム、
税抜き198円。安価ですが内容量が少ないので
コストパフォーマンスはもう一つです。製造者は
(株)やくらいフーズ、三菱食品とソントン(株)の
共同開発とあります。何と言ってもパウチ容器が
ジャムとしては珍しく目を惹きます。外観からは
中身は見えませんが皿に絞り出してみるとやや
粒感のある比較的明るい赤色をしています。当然
固形の果実は含まれていません。口に含むと
もちっとした固めのゼリーを細かく崩したような
食感です。香りは弱めで甘味より酸味が勝っている
イメージ。味の舌への伝わりは遅くこのあたりも
口の中でゼリーを溶かしているイメージに近い
かもしれません。甘味、酸味とも弱めです。
口当たりからして加工品感が強いので果実の
フレッシュみもありませんし炊き込みによる
深みとも縁がありません。品のない味では
ないですがやや味気ない感じがします。しかし
これもパッケージに糖質50%offとあるように
本品が糖質コントロールを意識して作られた
品物であることによるのでしょう。食感的に
使いやすいことは使いやすいのですが糖質の
量を意識して食材を選びたい方以外には他の
品物をお勧めしたいです。◯ずいというのでは
ないですが味を楽しむためのジャムとしての
優位性は残念ながらあまり感じられません。

・リトルマーメイド イチゴとバルサミコビネガーのジャム(2020/3/27)

チェーン展開の有名パン店・リトルマーメイドにて
購入。税抜き515円、内容量160グラム。
製造者についての記載はありません。廉価な品物では
ないですね。蓋を開けるとまずムッと酢の香りが
鼻をつきます。やや曇った紅色と繊維状に崩れた
果肉が全体に散らばる普通のイチゴジャムの外観。
柔らかめで若干プルンとした感触もあります。鼻に
近づけるとまた酢のツンとした香りが来ます。口に
含むと味の伝わりはストレート、酸味は舌を刺すと
いうよりじんわりと染み込んでくる感じにやや強め、
甘味もその酸味とバランスを取るように強めです。
しかし実際に糖度が高いのではなくシロップのような
コクの強さで甘味を実際より強く感じさせているの
かもしれません。また酸味はバルサミコ酢のおかげで
イチゴだけのさっぱりした酸味ではなく重みのある
酸味になっています。見た目や食感、延びの良さから
使い勝手は良いでしょう。ただしバルサミコ酢の
独特な酢の風味は好き嫌いが分かれるでしょう。
鼻に近づけたその瞬間に誰でも自分向きか否か
判断できます。これだけで十分独特な品物と呼んで
差し支えないでしょう。

・Fruit Land 静岡産紅ほっぺ苺(2020/3/8)

チェーン展開の有名パン店・HOKUOにて購入。
税込み400円、内容量140グラム。この手の
店舗で取り扱っているジャムとしては比較的
手頃な価格です。製造者は株式会社伊豆
フェルメンテとあります。若干濁った明るい
紅色です。果実は完全に崩れて全体が均一な
状態のようですが濾したようにクリアではなく
外観からは細かい果実の繊維が全体にムラなく
散らばっているのが分かります。香りはしっかり
しています。ややプリッとした感触ですが口に
入れるとほろりと崩れます。味はストレートに
舌に伝わってきてモタモタした感じではありません。
甘味はそこそこですがコクというか厚みが
あります。酸味はさほど強くありませんが不足も
していません。イチゴらしい風味がカバーして
いるのかもと感じます。味の厚みを感じることと
関わりがあるのかパンに薄く塗り延しても味が
薄まりません。使いやすいです。強いて気になる
点を上げるなら安価な商品寄りの加工品感・
混ぜ物感を感じないこともないということでしょう。
安っぽい味というのではなくまとめ方の方向性が
そちらの方に寄っているように感じられたという
こととその方向性でのまとめ方が出来すぎていると
感じた故です。ともあれ使いやすいです。
安いジャムよりは高く、高いジャムよりは安い。
値段にふさわしい味と使い心地の良さを期待できる
品物です。

・(有)信州ワタナベ 苺(紅ほっぺ)ジャム(2020/2/25)



角食パンの専門店、一本堂で購入。税抜き600円、
内容量150グラム。高額の部類に入る品物です。
表側のラベルには旬ジャムとだけありイチゴジャムで
ある旨はシールと裏面の原材料等表示のラベルに
書かれています。見た通りの果実ゴロゴロタイプの
品物ですが食パン店で扱っているのだから食パンに
合わせづらい品物ではないだろうと購入しました。
形がきれいに残った果実とシロップからなり色は
暗めの紅色で一般的なジャムの色です。果実を取り
おそるおそるスプーンで潰してみると思いのほか
簡単に潰れて延びてくれます。風味は十分、甘味も
甘味とバランスの取れた酸味も十分で、炊き込んだ
厚みでなくフレッシュさを感じます。口当たりは
こういう品物ですから柔らかく煮込まれた果実の
食感です。シンプルに美味しいといえる味で食パン
だけでなく色々な用途に使えそうですがシロップに
よる水分が多いので染み込みやすく食パンが
フニャフニャになったりトーストのサクッとした
食感を損いやすそうなので注意が必要でしょう。
ヨーグルトなどと和えたい場合もスプーンで容易に
潰せるので問題なさそうです。

・(有)はなのみ いちご ココロ実(2020/1/31)



イトーヨーカドーにて購入。税込み537円、内容量
185グラム。製造者は(有)はなのみ。一般的な
サイズでやや高額な部類の品物です。私はジャムは
トーストに塗り延ばせないと嫌なクチなので
果実ゴロゴロタイプのジャムは基本的に避けて
いるのですが今回はネタ不足に悩んで試みに購入
してみました。ビンの外から見ても中はぎっしりと
形の残った果実が詰まって見えます。色はルビーの
ような濁りの少ない濃いめの赤。スプーンを差して
みると果実の間を埋める部分はシャブシャブした
液体ではなくゼリー状でビンを傾けてもこぼれる
ようなことはありません。果実は見た目より柔らかく
ティースプーンで容易に切ることができ、潰したり
パンの上で塗り延ばすこともできます。甘味、
酸味ともに控えめ、それを補うようにハチミツ的な
コクが強めです。香りはそれほど強くありませんが
鼻を抜ける風味は良好です。味そのものは薄めに
調節されていますがコクの強さで使えてしまう
品物です。それだけに一度に多く使うとしつこさを
感じるかもしれません。果実ゴロゴロのイメージと
異なり塗り延して使えるというか塗り延し気味に
控えめに使う方が良いように感じます。極端に
塗り延さなければ果実の口当たりも残せるし
風味も良いのでそういう上品な使い方をするのに
向くジャムだと思います。

・セブンアンドアイプレミアム 甘さひかえめのいちごジャム(2020/1/16)

イトーヨーカドーにて購入。税込み203円、内容量
155グラム。お手頃価格とお手頃サイズの
いかにもな普及品。二つ下の項目の品物と同様、
販売者はソントン(株)、製造者はやくらいフーズ、
ブランドはセブンアンドアイプレミアムとなって
います。比較的明るくて澄んだ赤色、多すぎない
程度に含まれている固形の果実はトースト
あたりならなんとか塗り延すことも可能な程度の
固さ、ベタベタしないジャムらしいとろみがあり
固さは柔らかめ、甘味は商品名の通りに控えめ、
これに合わせる都合か酸味も控えめです。特別に
風味が高い訳でもないので甘味も酸味も控えめと
いうのでは要するに味が薄いのかとなってしまうの
ですが、どうにかしてそのように感じてしまわない
くらいのところで留めるよう塩梅をはかっている
感じはします。比較的薄い味でも薄っぺらく感じない
ように工夫したのか水飴のようなコクを感じますが、
材料欄を見ると果たしてその通り水飴という記載が
ありました。安い価格の中で素材感を出そうと
工夫したり高価格な品の方向を志向しようとする
国内商品があるのに対し、この商品はそれとは
逆に安い商品の方向を目指した物のように
感じられます。先に書いた水飴感も含めて加工品
イメージや混ぜ物イメージが強めで明るい赤色も
カップ入りの安価品によく見られる方向に寄って
いる特徴です。固形の果実が入っているところは
さすがに実売100円未満の品物とは異なるところ
ですが品物としてはこの価格帯のいちごジャムの
中では安手の方向に振った物といえるでしょう。
ただし決して◯ずい訳でも外れ商品という訳でも
ありません。用途も何にでも使えそうですし
値段相応ということで200円程度の品物なら
この味が標準と捉えるのが良いということです。

・トップバリューベストプライス ストロベリージャム(2019/12/27)

ミニストップにて購入。税込み158円、内容量150グラム。内容量も
価格も手頃ないかにもコンビニ向けの商品です。販売者は
イオン株式会社、製造者は記載されていませんが兵庫県の工場で
作っている旨記載されています。やや濁った透明感のある紅色、
イメージ的にイチゴジャムそのものの色です。固形のイチゴは砕けて
繊維状になったような状態で外観から確認できます。口当たりは
プリッとモロッの中間くらい、香りは特別に高くありません。甘味は
控えめ、酸味は標準、どちらかというと安い価格帯のカップ入り
ジャムにイメージの近い、主に口当たりから加工感のあるタイプの
品物です。ピリッとくるところがなく何となくもったりした良く言えば
気を抜いて食べられる、悪く言えば安い方向性に振ったジャムです。
何に向いているとか以前で何に使っても構わないという感じで
コンビニに行った時にそういえばジャム無かったな…と思った時など
何となく手に取り、買って帰っても何となくパンなどに塗ってパクパク
食べていつの間にか無くなる。そういうイメージです。◯ずくは
ありません。しかし特記することもなく…そういえば強いて言うなら
大手メーカーの低価格のジャムパンに入っているいちごジャムの
食味のイメージに近いかもしれません。

・セブンアンドアイプレミアム フルーツだけの美味しさ いちご(2019/11/24)

イトーヨーカドーにて購入。税込み408円、内容量300グラム。
手頃な値段です。以前セブンプレミアムのいちごジャムを紹介
しましたがそれとは別の品物です。販売者はソントン(株)とあるのと
同時に製造者はやくらいフーズとあり、そしてブランドはセブンアンド
アイプレミアムとなんだか複雑ですがここは製造者であるやくらい
フーズの品物、としておくのがすっきりするでしょう。濁りの少ない
やや赤みの強い色合いで全体に煮崩れてトマトピュレ的な状態、
粘りの少ないジャムらしいとろみがあります。固くはありません。
香りは適度ないぢごのそれです。口に含むとややもたっとして
味の伝わりまでワンクッション有るタイプの味で甘味より酸味を
先に感じます。しかし甘さも適度でやや人工甘味料的に口の中に
残る感じなので酸味で始まって甘味で終わる雰囲気です。何となく
リンゴのような風味がと思ったらリンゴの果汁も使われていました。
もたっとした感じはあるものの味の雰囲気そのものは悪くなく
固形の果実を残さないスタイルで使いやすい品物と思えます。
廉価品や普及品よりコストパフォーマンスは若干厳しいですが
パンに塗る等一般的な用途を意識しているのではという気がする
品物です。

・成城石井 果実60%のストロベリージャム(2019/10/19)

成城石井にて税抜き579円で購入。内容量290グラム。製造者は
記載無し、販売者は株式会社成城石井SIとあります。SIというのは
何なのかと調べましたが不明、成城のSと石井のIなのかもしれません。
ビン本体にはきれいな写真やロゴをあしらったラベルは無く
画像に見える原材料名等を記した素っ気ない物だけでかわりにフタに
これも比較的素っ気ないラベルが貼られています。だからといって
値段が特にリーズナブルということはなくこのお店らしい高額な品物です。
外観はやや透明感のある暗い赤色、ビンの外からは形の残った
大きめの果実も見えますがスプーンですくうと思いのほか簡単に
形が崩れて簡単に延ばせます。香りは十分、固さは柔らかく、
どちらかというと粘りの少ない寒天系の品物ですが柔らかいので
舌で押しつぶすまでもなく簡単に全体が崩れます。酸味と甘味の
バランスは甘味が負け気味に感じますが冷静に味わえば甘味が普通で
酸味が強めなのに気付きます。香りも酸味を感じさせる方向なので
そのせいもあってそう感じるのかもしれません。味全体としては
薄い訳ではありませんがやや上品な方向かと感じられ、そのまま
口に運ぶか十分な量を用いれば良いですがケチって薄く塗り延すと
元々強めの味を付けてあるジャムに較べれば頼りない味になるかも
しれません。ただ酸味中心の香りは十分なのであえて控えめに使って
ジャムを「思わせる」なんていう洒落た使い方もアリかもしれません。
ビンのラベルは素っ気ないですが中身は上品というワードがふさわしく
感じられるジャムです。実用上はボタッと乗せても塗り延しても
使いやすいのでいろんな用途にお勧めです。高いですが。

・砂糖不使用 糖度40度シリーズ 静岡産苺ジャム(2019/9/11)

スーパーマーケットの三和にて税抜き498円で購入。内容量
300グラム。製造者は伊豆フェルメンテとあります。ジャムのほか
味噌やその他色々な食品を製造している食品メーカーです。
ラベルに特別なブランド名表記はありませんがこの品物は
「砂糖不使用 糖度40度シリーズ」とされた同社のジャムのシリーズの
一つとのことです。価格と内容量からすると中級品以上の位置づけと
言えます。さて外見はややにごった暗赤色でぶどう色寄りの色です。
塊の果実はビンの外からは見えませんが半粒から丸一粒の大きさで
多少含まれておりこれらは固めな感じもしますがトーストの上でなら
どうにか延ばせる程度です。匙を入れるとゲル状部分の固さは標準的、
べたつきすぎず、ぷりぷりとしすぎずのジャムらしいとろみです。
口に含んでもいかにもジャムらしい舌触りで舌で押しつぶすと
完全に液状にはならず細かい果肉で全体が構成されているのが
分かります。外観からは分からなかったある程度形のある果肉も
確認できます。味は若干もったりと舌に伝わってきて甘味は若干
控えめ、酸味は標準的です。香りは十分、炊き込んだ厚みのような
コクはそれほどありません。普通にどんな用途にも使える品物だと
思います。特筆すべきクセのようなものもありません。
値段は高めながら悪い品物ではないので価格が折り合えば
お勧めしても良いのですが味にクセが無いだけにこの値段を
支払うのだから何か特別なものが欲しいという向きには
物足りないかもしれません。ところで品質には関係ないことですが
ラベルに「砂糖と酸味料を使わずに仕上げました」とある一方で
原材料名に「果糖ぶどう糖液糖、果糖」とかレモン果汁とあり、
厳密にはこれらは確かに砂糖でも酸味料でもないのでしょうが
多少誤解を生じさせる余地があるかなと感じます。

・千疋屋 究極のジャム いちご(2019/8/27)

京橋千疋屋丸ビル店にて購入。税抜き1000円、内容量150グラム。
高級食料品店として特に年配者には強力なブランドイメージを持つ
千疋屋が究極とまで銘打った品物。金色のゴムで紙の飾り蓋を
止めたり金の箔押しを採用したラベルで高級感を演出しています。
しかし価格と内容量から行くと高額ではあるものの最高に高いと
いうことはなくホテルブランドや有名なジャム作家のショップの商品で
これよりはるかに高額で量の少ない商品もたくさんあったりします。
フタを開くとやや曇った透明感の強めな崩したゼリーのような
外観ですが、それより立ち上る苺の香りの高さに驚きます。
ゴロゴロした果実の塊は無いようで全体にフードプロセッサで
挽いたくらいの粗さの果実で構成されています。べたつきや
ジャムらしいとろみは弱めですがびしゃびしゃということはなく
ギリギリで食パンなどに染み込まない程度。口に含むと前述の通り
自然ないちごの香りがまず特徴的で甘味・酸味はどちらも比較的
控えめです。舌への伝わり方はもったりした感じでそのあたりは
生の果実とは異なりますが味そのものはしっかりしているようで
そのためかパンなどに薄く塗ってみても味のボケや薄まりが意外に
少なくジャムをそのまま口に運んだのと近い感じの味わいが
楽しめます。しっかり煮崩されていながらかなり生の果物寄りの
ジャムとして仕上げられているのは高額品にありがちな
ジャムというより果物の甘煮(コンフィチュール)と呼ばれる物とは
一線を画した品物であると言えます。塊がないのでどんな用途にも
使いやすいしいちごの香りも高くとっておきにするのにも
もってこいです。ジャムの有り様には好みも大きいですから
これを誰にとっても究極とは呼べないかもしれませんがとても
手をかけて仕立てられた良い品物だろうということは伺えます。

・SUNNYFARM いちごジャム(2019/6/17)

ローソンストア100にて税抜き100円で購入。内容量245グラム。
原産国はエジプト、輸入者は富士貿易(株)とあります。SUNNYFARMと
いうのはラベルに書いてあったので記事の収まりの関係上記載
しましたが特にブランド名でもメーカー名でもないだろうと思います。
きわめて安価な品物でコストパフォーマンスは抜群と言えます。
見た目は若干濁りのあるいちごジャムらしい赤色、外観からは
はっきりとは分かりませんがやや形の残った果実も案外多く入って
います。ゲル状部分は寒天的なプリッとした舌触りをやや含んだ
固めの食感で甘さは強めではっきりしており、酸味は普通程度ですが
これもはっきりした感じです。風味はイチゴというより杏のような
感じで後味も同様、これは外国製の安価ないちごジャムによくある
味です。その風味や食感からは加工感というか混ぜ物感も感じるものの
酸味・甘味・風味のバランスは悪くはなく◯ずいと表現する味では
ありません。コストパフォーマンスは抜群ですからこの味で良いと
感じる人にはお勧めしても良いのですが味に関して具体的に積極的に
お勧めできるポイントが無いというのはこの価格帯の品物に共通する
ところではあります。

・トップバリュグリーンアイ オーガニックストロベリージャム(2019/5/16)

小型スーパー「まいばすけっと」にて税抜き298円で購入。内容量
200グラム。オーガニックを謳った品物としては手ごろな価格です。
デンマークからの輸入品で輸入者はイオントップバリュ株式会社、
販売者はイオン株式会社とあります。外観は濁った赤色で市販の
いちごジャムとしては普通の色です。若干固めなイメージですが
果肉はそこそこ煮崩れていて丸ごとのような大きな塊では入って
いないようです。舌触りは多少もたっとしていて舌に乗せてから
味が伝わってくるまでワンタイミングあるタイプです。甘さはやや
控えめですがコクがあるのでじんわりと甘さ(しつこさ?)が伝わって
きて不満はありません。酸味は良い感じで甘味とのバランスは
良いです。オーガニックを謳った品物の中では加工感が強めで
フレッシュさを強調したものではありませんがしっかり炊き込んだ
感じでもありません。香りや風味は弱くも強くもありませんが他の
商品とは異なる独特な香りがふわっとするようには感じます。
オーガニックということや値段を気にせず普通に使えるジャムです。
極端に安い品物ではないですが比較的安いタイプのジャムの味を
志向した感じである意味安心して食べられる品物ではあります。

・DFC 超低糖度25Brix ストロベリー(2019/5/2)

京王スーパーにて税抜き480円で購入。内容量135グラム。
製造者はデイリーフーズ株式会社とありブランドのDFCというのは
デイリーフーズコーポレーションの頭文字のようです。なかなか
高価格帯の商品ですが本品の特徴は糖度が25%と低いことで
メーカーのサイトを見ると「甘い物が苦手な人に」「:健康志向の
方に」等と書かれており方向性をかなり絞った商品ということに
なりそうです。同メーカーは糖度66%、48%という一般的な糖度の
品物も製造しています。外観はややにごった紅色。果肉はフレーク状に
完全に煮崩れて均一に散らばっているように見えます。口当たりは
普通のジャムのそれでネットリでもベッタリでもなくややほろっとしている
感じです。味は低糖度というだけあってあまり甘くありません。
口当たりは普通のジャムと同じで甘さがあまり無く、だからといって
水っぽくもなく雑味もありません。酸味や風味は十分にあります。
原材料名にレモン果汁とありますからそこで割り増しにされているかも
しれませんが意識してみれば甘味にごまかされないこともあって
フレッシュな風味はかなり際立っていてこの品物の魅力のひとつに
なっています。この品物の使いみちですがとにかく甘味は期待せず
むしろあまり甘くしたくない用途で使うとかメーカーが書いている通り
ジャムは食べたいけれど甘さが強いのは望まないという方が普通の
ジャムの使い方で使うと良いかもしれません。もっと安価な低糖度の
ジャムもあるわけですが主観的にはこの品物はそれらに較べて
水増し感が低いように感じます。

・成城石井 Organic Jam いちご(2019/3/11)

成城石井で税抜き599円で購入。内容量325グラム。製造者の
記載はありませんが販売者は株式会社成城石井とあります。
比較的鮮やかな色でいちご果肉は細かく砕けた状態のように見えます。
ただしビン底の方には多少大きめの塊も見えるようです。とろみや
固さは標準的で粘りはあまりありません。口に入れると酸味がやや
強めに感じられ、後味も酸っぱめです。甘さは控えめ。香りも良いです。
舌触りの特徴としてはミクロな粒子感のようなものがあります。こしあんを
どこまでも細かく細かく潰していったような、そういうニュアンスの
粒子感ですが粉っぽいということではありません。あくまでも
ニュアンスです。クセがある訳では無く王道というほど直球でもなく
作り込まれた感の有る味で、味も食感も果肉の大きさからも
どんな用途にも使いやすい品物になるようにと仕上げたメーカーの
意志が伝わってくるようです。普段使いとしては高級品なわけですが
そのあたりがいかにも成城石井のブランド品らしいとも言えます。

・寿高原食品 Harve Sweet Strawberry(2019/3/18)

成城石井で税抜き450円で購入。内容量125グラム。製造者は
項目通りの寿高原食品株式会社、長野県にあるメーカーです。
価格と内容量からして割高な品物と言えます。 色は一般的ないちご
ジャムのそれ、鼻を近づけると濃厚さを感じさせる炊き込んだいちごの
香りが漂ってきます。しかしその香りとは裏腹にとろみはかなり弱く
全体にシャブシャブしています。シャブシャブの汁の中に煮込まれた
果実が入っている感じですがこの果実は煮込まれたせいか柔らかい
パンの上でスプーンで延ばすにはだいぶ固めです。ラベルには
砂糖、ペクチンを使用せず果実と果汁だけを煮詰めて作ったとあるので
とろみが弱いのはそのせいなのでしょう。口に運ぶと甘さは香りに
忠実で強めですが全体にシャブシャブなので液状部分は口の中から
去るのが早く、一方で果実はやたらと濃厚に煮詰まって固めという
なんだかアンバランスで落ち着かない感想を抱きます。酸味は
嫌みのない良い感じです。何というかもう少し作り込んで欲しかったという
感想です。果実は締まりすぎていて汁はシャブシャブ。吸水性の
高い食材には汁はどんどん染み込んで残った果実は煮込まれすぎで
正直、食感はバラバラです。ヨーグルトなどと和えようにも
この果実は固すぎて不向きに思えます。余計なものを足さないという
作り方は悪くないし風味も甘さも酸味も悪くないのですが肝心の
良い使い道が見つけづらい残念な品物です。加えてこの値段だと
なかなか食指は動きづらくならざるを得ません。

・セゾンファクトリー いちごジャム(2019/2/1)

スーパー・サミットストアで税抜き598円で購入。内容量245グラム。
高額品と言える値段です。メーカーは別の項目でも既に触れましたが
似た名前でもセゾングループとは関係ない別の会社です。
品物は透明感のある明るく透き通った赤色でいちごジャムの中では
かなり明るいイメージの外見です。細かめに砕けた果肉が透明の
本体中に多めに含まれて見えます。粘りは少なく口に含むと
ゼリーのようにほろりと崩れます。爽やかな酸味と控えめの甘味、
果肉の歯触りも感じられる果実の存在感がある品物です。甘味は
控えめと書きましたが白砂糖の甘さ的なしつこさもややあり口に入れた
時から後味までなぜか「甘いイメージ」が続きます。それといちごの
果実にもあるアクっぽい渋さも若干後味に残り透明感のある見た目より
味に存在感があります。見た目で「これは薄味なのではないか」と
思っていたのですが意外な曲者(?)でした。果実のフレッシュ感も
十分に有りますがむしろ普通のいちごジャムの使い方が合いそうに
思います。ジャムだけを口に入れて味わうより何かに塗るか
和えるといった使い方の方が合いそうだということです。そのような
使い方なら何にでも良さそうです。

・アヲハタ グレープフルーツ(2019/2/1)

近所のスーパーにて税抜き178円で購入。内容量150グラム。
有名ブランドのジャムです。たまにはいちご以外の味のジャムを
ヨーグルトに添えたいと思って買いました。透明感のある外見で
柑橘類特有の粒々がそのまま入っているようにも見えますが
実際には適度に砕けた状態です。粘りは少なめのゼリー状で
酸味と渋みはグレープフルーツのそれ、甘味は酸味に負けないよう
おそらく多少強みに付けてあるように思います。全体には爽やかで
炊き込んだ厚みは感じませんがグレープフルーツの味わいを
尊重するには炊き込んだ厚みは合わないでしょうからこれで
良いのだと思います。酸味・渋みはトーストなどにはあまり
合わない気がしますから使い方には工夫や創造力が要りそうです。
酸っぱいヨーグルトに酸っぱいグレープフルーツはお互いを
打ち消しあって馴染みは良くてももう一つ効果的ではない気も
しますし、私には良い案が浮かびませんが果物のグレープ
フルーツが似合う使い方ならこのジャムの使い方として
効果的だろうと思います。

・セブン&アイプレミアム ストロベリー贅沢果実ジャム(2018/11/7)

イトーヨーカドーで購入。内容量310グラム、税込み価格645円。
ショップブランドの品物です。製造者は(株)やくらいフーズとあり
調べてみると既にレビューした品物の中におそらく相当品と思われる
ジャムがあるのでそちらへのリンクを貼っておきます。
(別のタブ、またはウィンドウで開きます。)

・(株)やくらいフーズ 贅沢果実ストロベリージャム (2015/9/9)

価格やラベルは異なりますが容器、容量は共通なようです。
中身のレビューもこの時とほぼ共通に感じますがこの時の
レビュー文に較べると粘度がやや緩くなっているようにも
感じられます。年月が経てば同じ銘柄で多少の変化はあっても
不思議の無いことですがこの点に言及するとこのページ自体の
意味が失われるので深入りしないことにしておきます。
なおやくらいフーズブランドの方の品物は調べてみるとメーカーの
通販にも商品紹介にも見当たらず現在はこのショップブランドの
物だけになってしまったようです。

・HAPPY NUTS DAY ピーナッツバター(粒あり)(2018/10/18)

ジャムでも何でも無いので番外ですが、せっかくなので簡単にレビュー。

「ほぼ日」のイベントにて購入。サイズは各種ありますがメーカーの
通販サイトでは写真の110グラム入りが税込み1296円。価格的には
かなりプレミアムな部類と思われます。正直に言うと普段ピーナツバターは
全く口にせずピーナツバターと言えば昔学校の給食に出た小袋入りの
ピーナッツクリームのイメージしかありませんでした。やたらとベタベタで
甘ったるくてパンに塗っても合う感じがしなくて好きではありませんでした。
原材料を考えても高脂肪・高カロリーで健康にも悪そうだし安っぽくて
粗雑なアメリカのファストフード的なイメージもありました。これほど悪い
イメージを持っていたピーナッツバターを今回購入したのはひとえに
「ほぼ日」のイベントで扱っているからにはそこまで不健康な代物では
ないだろうと気まぐれに考えたからに他なりませんでした。

そのような前置きは置くとして実際に食べてみるとイメージとは異なり
甘さはほんのり、塩気も甘さ同様でこれのみで食べる分にはバランスも
味の濃さも絶妙です。適度な大きさのピーナッツの粒は風味と食べ応えを
増していて品を感じさせます。ジャムの試食にならってパンに塗っても
みましたがピーナッツの粒があるのでまずケチケチとは塗れません。
無理してケチケチ使っても味や風味を薄くするだけです。甘さを他の物で
補うべくジャムを塗り重ねてみましたがそれだとピーナッツの風味を
殺してしまうようです。何かに塗る使い方ではケチらずにたっぷり塗るのが
良さそうです。しかしこの品物はそのようにジャム的に使うより
濃い風味を利用して練り胡麻のように使う方が効果的と感じます。
例えば胡麻和えのように茹でた青菜に合わせるなど良さそうです。
とはいえ個人的に正直一番楽しめるのはチビチビとこのピーナッツ
バターだけをスプーンの先にでも取ってそのまま味わうことです。
現在出回っている他のピーナッツバターがどんな味か知らないので
比較のしようはないのですがこの品物はおいしいです。ただ
先にも書いたようにこれだけ値の張る品物ですしドカンと使わず
チビチビ楽しみたいならそのまま舐めるか料理の調味素材として
使うのがお勧めといったところでしょうか。ちなみにピーナッツは
脂肪分が多くて太りやすく健康に悪いイメージがありましたが
ピーナッツの脂肪の栄養成分自体は特に他の脂肪に較べて不健康を
引き起こしやすいものではないらしいです。ただ重量あたりの
カロリーが高いのとつい食べ過ぎてしまいやすい食品なので
そこに注意が必要ということのようです。

・業務スーパー いちごジャム(2018/10/5)

業務スーパーで購入。内容量284グラム、税抜き価格128円。
完全に普及価格商品です。原産国はポーランド、輸入者は
株式会社神戸物産とあります。特別なブランド名は記載されて
いません。ただストロベリージャム、いちごジャムとあります。
原材料名を見ると一番最初にグルコースフルクトースシロップ
(小麦を含む)とあり砂糖は登場しません。おそらくはコスト低減の
ために甘味料を用いているのでしょうが昨今流行のオーガニック
食品とは方向性が全く異なる品物であろうと容易に想像できます。
さて外見は暗いですが透明感のある赤色。真ん中から下あたりには
形の残ったいちごが透けて見えます。上の方は固めのゼリー状で
果肉と分かる固形分はほとんど見えません。スプーンですくうと粘りと
べたつきがあり典型的な低価格ジャムの雰囲気です。香りは
いちごのそれではなく何の香りなのか分かりませんが煮詰められて
すえた感じの香りです。不快感を感じるほどではありません。
口に入れるとハチミツに酸味を加えたような味で食べられないと
いうようなことはないですがいちごジャムらしい味にしようとする
努力はしていないと感じます。甘味料を用いたシロップ感があり
後味もそんな感じです。果実が入っていますし外見的にいちごジャムと
名乗るのは正当ですが上の方を味わった分にはいちごジャムに
似せた駄菓子的な食品の味と言った方が良いかもしれません。
筆者としてはこれはいちごジャムに外見を似せた人工甘味料を
用いたシロップ食品と呼ぶのが妥当ではないかと感じます。
価格と量を考えれば買う価値がないとは言えませんし用途的に
パンなどに塗って手軽にいちごジャム風の甘味と酸味を付け加え
られればそれで良いというなら選択肢に入れてみるのも良いと思います。

※2020年11月に外観がこれによく似ているが内容・価格等が
 異なる品物を確認
。品物がリニューアルされた模様なので
 新たに記事を書きました。

・SHIGESATO ITOI ORIGINAL おらがジャム(いちごジャム)(2018/9/16)

「ほぼ日」こと「ほぼ日刊イトイ新聞」の企画商品。販売者は
東京糸井重里事務所、製造者はサンクゼール。ほぼ日の
ウェブサイトからの通販や南青山にあるほぼ日グッズ常設ショップの
TOBICHIで購入できます。私はほぼ日のイベント「生活のたのしみ展」で
購入しました。購入価格は税込み1944円、内容量は190グラム。
値段と量だけで言えばまさに贅沢品です。見た目はやや鮮やかめの
深い紅色。形を残した果実が目に付く一方それ以外の部分は割と
緩めです。果実は形は残っていてもそう固いということもなく
トースト程度の固さのパンの上で潰して延ばすこともできる程度です。
香りはフレッシュな果実とザラメなどの砂糖っぽいコクのような風味が
合わさった感じです。口に含むとまず「濃い」感じがします。水飴や
ハチミツのような混ぜ物とは違う純粋な砂糖のようなスッキリして
いながら濃い感じです。液状部分もそうですが果実に関して特に
そうで、ありがちなネトッとかベトッとした感じがないのに濃い感じです。
冷静になると甘さ自体はそう強すぎず酸味もそこそこ、ジャムごとに
それぞれある特徴的な風味や雑味もなく実にクセの無い味です。
炊き込まれた濃厚さとはまた異なる気のする独特な「すっきり
しているが濃い」味が特長のなるほどこれは良いなあと素直に
思える味のジャムで色々な用途に使えると思いますが、味自体が
シンプルなだけに味や風味が強い素材に薄く延ばしたり少量で
使うとジャムの味が負けてしまうかもしれません。ジャムの味を
味わうつもりでケチらずにそれなりの量を使うのが良いと思います。
良い品物ですが贅沢品と言える価格であるうえケチるとせっかくの
味が発揮できない可能性があるなんとも罪作りな品物です。
買い手のいちごジャムへのこだわりを問う品物と言えるでしょう。

・新倉さんちの手づくりジャム いちごジャム(2018/8/27)

藤沢駅改札外すぐそばの「藤沢コンシェルジュ・湘南藤沢
スーベニールズ」にて購入。製造者は横須賀市の有限会社エクセル、
内容量150グラム、税込み702円。なかなか高価な品物です。
外観は標準的なやや濁りのある赤色。ペースト状で緩めです。
ごろりとした果実は入っていない模様で全体に緩く煮崩れています。
口に含むと緩めなのでそのまま舌の上に広がり、もたっとした
タイムラグもなく酸味と甘味、コクがすぐに感じられます。
甘味と酸味のバランスは良いですが酸味はやや舌にピリッとする
強さがあるかもしれません。原材料にレモン果汁とあるので
それも関係あるかもしれません。緩めの割にコクがあるので
意外と存在感がありますがノドに消えていくのも早いです。
変な表現ですがコクは炊き込んだ濃厚さともハチミツ的なそれとも
異なっていて強いて言うなら海苔の佃煮のそれを思わせる
ものがあります。いちごの風味も感じられる良い品物ですが
ジャムらしいベタッとかドロッとした舌触りではないところが
選択するかのポイントでしょう。味は何にでも使えるクセのなさ
だと思います。とはいえ値段はやはり気になりますね。

・(有)はなのみ はちみつジャム 静岡産いちご(2018/8/18)

一つ下の品物同様、ホビークッキングフェアに参加した
パティス・ガストロノミー協会のブースで購入。製造・販売メーカーも
同様に有限会社はなのみです。内容量85グラム、購入価格は
イベント割引で300円、通常は税抜き350円です。色はやや
くすみがちで透明感のある普通のいちごジャムの色です。
口に含むとドロッとかベタッとした感じではない水羊羹的な
口当たりでそのせいか舌に乗せてもすぐに味が伝わって来ず
軽く押しつぶしてみてようやくハチミツのあのムアッとした感じとか
甘味・酸味が伝わってきます。味は全体に薄めで甘味も酸味も
控えめ、ハチミツの風味や厚みもともすればしつこそうな
イメージになりますがこの品物ではちゃんと感じられるものの
むしろ控えめです。香りもそう強くありません。品の無い味では
ありませんが何かに塗ったり添えたりするジャムとしては
主張の弱い品物と言えそうです。固形の果実は入っていない
ようです。何に使ったらと思うのですが、これは出来るだけ
味が薄いタイプのクラッカーとか薄切りの食パン等に乗せて
このジャムそのものを味わうというのが良いかもしれません。
量も少なめですからチビチビ楽しむような食べ方をしても
そう長い間残ってしまうことはないでしょう。大きなパンにどんどん
塗るような使い方だとあっという間にビンがカラになると思います。

・(有)はなのみ 食感が楽しいジャム 九州産いちご(2018/8/6)

ホビークッキングフェアに参加したパティス・ガストロノミー協会の
ブースで購入しましたが製造・販売メーカーは有限会社はなのみ。
長野県の会社です。品名は正しくは「食感が楽しいジャム 
角切りりんご入り 九州産いちご」です。同じシリーズにいちご以外の
フルーツを用いたジャムが3種ほどあります。内容量160グラム、
購入価格はイベント割引で400円、通常は税抜き450円です。
こだわり系食品らしい価格と言えます。さて商品ですが外観は
やや透明感の高いくすみのある赤、一般的なジャムの色の透明度が
上がった感じです。全体には固形をかろうじて保つ固さでドロッとした
とろみもありますがスプーンに取ると液状になっていく緩い寒天的な
ニュアンスの方が強いです。その中に6〜7ミリ角のリンゴが多く
入っています。口に入れると口当たりはさっぱりしているのに
ハチミツのようなコクの強さをまず感じます。その後に酸味・甘味が
来ますが程度はどちらも強からず弱からず、ストレートに舌に
来るのでなくワンクッションある味の伝わり方ですがハチミツ的な
コクや舌触りのあっさり感とは裏腹な炊き込まれ感によって
まどろっこしい感じがカバーされています。また味・食感ともいちごと
リンゴは良く馴染んでいてバラバラ感もありません。角切りリンゴは
十分軟らかくてスプーンで軽く潰せるので口の中では邪魔に
なりませんがパンに塗るのにはちょっと固めです。
口当たりがあっさりなので頼りなく感じてしまいますがちゃんと味わうと
なかなかよく出来ているのが分かる品物です。何にでも使いやすそう
ですが角切り素材が入っていたりあっさり系だったり内容量が少なめ
なので気付かないうちにすぐ使い切ってしまいそうです。

・井出トマト農園 トマトジャム (2018/7/10)

藤沢駅改札外すぐそばの「藤沢コンシェルジュ・湘南藤沢
スーベニールズ」にて購入。ここは観光案内や荷物預かり、地域の
名産品等の取り扱いのある総合店舗です。品物は内容量200グラム、
価格税込み594円。使用しているトマトは桃太郎とのことです。
販売者は株式会社井出トマト農園。名称通りトマトやトマトの加工製品を
製造販売しています。さて商品ですが、トマトをイメージさせるそのもの
ずばりの色ですがトマトケチャップよりは透明感があります。質感は
プルンとした感じのとろみもドロドロしたとろみもあまり無く、ジャムと
いうよりピュレという感じです。口に含むとやはりぬるっとした感じは無く
甘くて滑らかなトマトピュレと表現できます。甘味、酸味とも控えめ、
トマトらしい風味はしっかりしています。青臭みは強くありませんが
若干は残っておりこれを味わいと見るかえぐさと見るかは食べる人
次第と思います。主観で書くといちごジャムのようにパンに塗るのにも
ヨーグルトと和えるのにも向かない味と思います。トマトとイチゴでは
別の物ですから当然といえばそうなのですが、このジャムは生のトマト
ならどう使うかと考えた方が良い使い方が見つかりそうです。例えば
サラダのドレッシングやイタリアンのソースなどに良いかもしれません。
甘味がついていますがそれも隠し味として活かしてビネガーやオイル、
ハーブなどで味付けを加えてみるのも使い手の工夫でしょう。
どうしてもパンに使おうというなら野菜サンドをイメージした食べ方を
考えてみれば何かしらアイデアが見つかりそうです。ところで気付いたの
ですがこの品物はトマト由来のグルタミン酸によると思われる強い
「旨味」を持っています。この点からもこの品物は一般的なジャムとは
異なりどちらかというとスイーツ的な食べ方でなく料理の素材として
見た方が品物の特性が活かせそうだと確信する次第です。

・ファミリーマート じっくり煮詰めたいちごジャム (2018/7/7)

近所のファミリーマートで購入。税込み122円。内容量170グラム。
製造者は山形県の和歌山産業株式会社とあります。調べると果実の
素材を生かしたデザートの製品開発と製品作りを行っている会社との
ことでジャムのほかデザート的な商品を多数扱っています。
この商品は価格からして普及品で外観的にも紙カップ入りの廉価品の
ジャムと同じ雰囲気です。やや暗いが濁りの少ない赤色と全体が
均一なジェル状、イチゴのつぶつぶは入っていますが固形の果実は
入っていません。口当たりも固すぎず緩すぎずでいかにもジャムらしい
風情です。香りはさほどありません。口に含むと甘さはストレートで
強く、良く言えば濃い、悪く言えばしつこい感じですが酸味もそれなりに
あるので後味は極端にしつこくありません。普及品ですから期待する
ところではありませんが炊き込んだ厚みのようなものはありません。
その逆にフレッシュさがあるのかといえばそうでもなく作られた感じの
味と言えます。ただその調整の仕方が分かりやすく上手で、これは
パンに薄く塗るためのジャムだと感じます。ジャムパンの中のジャムを
やや緩めにした感じです。塗り延すのに邪魔な固形物は無く固さも
塗り延ばしやすい加減、薄く塗っても消えない甘さ、マーガリンと一緒に
食パンやコッペパンに塗るのに最適です。ジャムそのものを味わうと
いうより記号的にパンにジャムが塗られていて欲しいという向きには
安価ですし良いでしょう。…と書いたらパッケージに「パンやクラッカーに
よく合います」と書いてありました。まさにその用途の品物です。

・明治屋 マイジャム果実実感つぶつぶいちごジャム
 ローソンセレクト つぶつぶ果肉の食感ストロベリージャム (2018/4/30)


ローソンセレクトの品物は明治屋の品物のOEMと思われるので特別に
二品一度に紹介します。そう見た理由としては製造はどちらも明治屋で
あることや成分表示は塩分の表示の仕方が異なるもののそれ以外の内容は
まったく同一であること、糖度、原材料名もまったく同じであることからです。
また製品の売り文句もともにつぶつぶを強調しており試食した食感も明確に
差があるとは感じられませんでしたが、一方で一部異なるかもと思える点も
無いではないのでその点についても記述します。


明治屋の方は明治屋の店舗で税抜き370円で購入、内容量340グラム。
ローソンの方はローソンで税抜き188円で購入、内容量160グラム。
内容量あたりの値段も似たようなものですがこの価格ですからまあ
やや高級な普及品といったところでしょうか。色は透明感のある明るめの
赤色。べたつき、ねばつきは少ない感じでとても柔らかい水羊羹のような
方向です。甘さと酸味はどちらもやや控えめでバランスは良好、その一方で
生のフルーツのような尖った感じより炊いたジャムらしい風味が感じられます。
購入した商品では明治屋の物の方がローソンの物より外見から確認できる
固形の果実が多いようにも見えますがこれが一般売りの商品とコンビニ売りの
商品とで使われ方の違いを考慮して差別化したのか、たまたまなのかは
分かりません。味そのものは前述の通り両者で指摘できるような差はありません。
また固形の果肉は柔らかく塗り延す邪魔にはなりません。さて試食しての
感想ですがさすがに老舗の商品らしく無難です。濃厚さは薄く口当たりなどは
むしろ淡白ですが良くある生の果物っぽさとは逆方向のジャムらしい厚みを
感じさせる風味があります。普及価格帯の品物ですから高額商品ほどの
厚みはありませんがちょっと贅沢な普段使いとして良いのではないかと感じます。

・OKストア 満足果実フルーツジャム ストロベリー (2018/3/21)

スーパー「OKストア」で購入。内容量295グラム、税抜き価格528円。
OKストアのPB商品らしくラベルにはスーパーのマークがあしらわれ
販売者はオーケー株式会社となっています。生産者名は株式会社
セゾンファクトリーとありかつてのセゾングループの企業かと思いきや
関連はない別の会社だそうです。比較的求めやすい価格の商品を
揃えているイメージのOKストアの商品としては高額な部類のジャムで
普及品より上のランクを狙った品物と言えます。色はやや淡く
透き通った感じの明るい赤色、スプーンですくった感じではかなり
柔らかめの水羊羹系でベタッとして粘りはありません。舌に乗せて
押しつぶすとそのまま液状になっていきドロドロベタベタした食感では
ありません。甘味・酸味はどちらも控えめですが果実の香りは
逆にむしろ強めなように感じます。果肉はビンの外から見ると
細かく砕けたものが多めに入っているように見えますが口の中で
容易に崩れる固さなのでパンなどにもするりと塗り延ばせるでしょう。
私もジャムを時々手作りしますが本品は生のイチゴの風味を
かなりよく残しているように感じられ、とてもよく出来た手作りの
いちごジャムという感じで好感が持てます。フレッシュさが特徴の
ジャムは炊き込みが甘くなりがちなせいかコンポート風だったり
ジェルとかペースト、ソース的でジャム感が薄かったりするものも
時々ありますがこの商品はジャムっぽい食感とフレッシュさを
比較的うまく両立させています。この品物を用いるなら味の薄まりに
気をつけつつぜひこの風味を活かしたいところです。

・社福) 悠久会 いちごジャム (2018/3/6)

2018年の第8回全調協食育フェスタにて長崎県南島原市のブースで
購入。製造者は詳しくは社福) 悠久会 ありえ未来ワークセンターとあり
南島原市の障害者施設の利用者さんによる製品ということのようです。
内容量150グラム、購入価格350円。標準的な量と価格です。
粘度は低めで果実はバラバラになっていますが液状部分と一体化して
いるわけではなく、果実が煮崩れて均質でとろみの強い市販品のような
ジャムになっていく途中の状態のような感じです。風味はイチゴというより
梅に近いような酸味を感じさせます。口に含んでの甘味、酸味は
標準的ですがハチミツのような濃いコクを感じます。果実は繊維状にまで
ばらけておらず細かく刻んだようなサイズで多く含まれているので
この口当たりを楽しむのも良いでしょう。手作りらしい雰囲気ですが
その中に工夫も感じられる良い商品です。なお調べてみたところ
現在は長崎県内の施設で購入できますが一般での通販は行なわれて
いないようです。

・スドー 有機いちごジャム (2018/1/25)

スーパー「ヤオコー」で購入。内容量160グラム、税抜き348円。
メーカーは老舗のスドージャム株式会社、価格帯から見て普及品より
一段高い位置づけの品物です。色合いはやや明るめの赤色、
見たところは全体に均一なジェル状のようで固形の果実は外からは
確認できません。質はやや柔らかめで口に入れるとほろりとほどける
感じで粘りはあまりありません。味は甘さより酸味が前に出ます。
甘さはグラニュー糖のようなすっきりした感じで控えめです。比較的
強めの酸味は特徴ですがそれ以外の主張はあまりないジャムです。
クセのなさが特徴とも言えますがそれは他のジャムと食べ比べて
言えることでこの品物だけ食べると単にあっさりしたやや酸味の強い
ジャムとしか感じないかもしれません。しかし得てして高級で
上品な品物ほどアクやクセが無かったりするのでこの品物もそういう
美徳を持っていると言えるかもしれません。主張や存在感を
求めないさりげない使い方には大いに向くと思います。

・Royal オーガニックストロベリージャム (2018/1/12)

「業務スーパー」で購入したデンマーク製イチゴジャム。内容量
200グラム、税抜き258円。輸入者は神戸物産とあります。
以前よく似たラベルのオーガニックを謳っていないいちごジャムを
購入しましたがこの品物はそれとは内容的に別のものです。
濁った暗い赤色で全体にドロリとした雰囲気です。固形の果実は
外からは見えず、塗り延すと全体が粗い繊維状の果実成分が多めで
構成されているのが分かります。口に含むと舌触りはドロリとした
部分あり軟らかい羊羹状の部分ありで変化があります。香りは
酸味が強めな割に味はそれほどの酸味はありません。人工的な
糖分が含まれているとは書かれていませんが味わいとしては
他のオーガニックを謳ったジャムよりは人工的です。そのように
加工品感の強めの品物なので炊き込まれ感、フレッシュさ、ともに
希薄です。使いやすそうな品物ではありますが価格から見ても
オーガニックという単語から感じるよりは安い価格帯の普及品に
近い品物と感じます。

・ヤオコー ストロベリージャム (2017/12/29)

スーパー「ヤオコー」で購入。内容量140グラム、税抜き150円。
ヤオコーのPB商品で普及価格帯の商品です。販売者は株式会社
ヤオコーですが生産者に関する記載はありません。見た目は色も
質感もごく普通のいちごジャムです。固形の果実もビンの外から
確認できます。口当たりもドロリとしたごく一般的なもので特徴的な
食感はなく香りもごく普通です。味はやや酸味がかっていますが
甘さも十分、強いて言うなら杏のような風味が多少あります。
万事が普通普通で申し訳ないのですがこれは本当にフラットに作って
あって高額なジャムのような豊かな感じも安価な品物特有の
強い加工品感や安っぽさもありません。フレッシュさを強調した
感もない適度な加工品感のある本当に無難に作られた普及品の
いちごジャムです。高級感やおしゃれ感、贅沢さなどを狙わないなら
何にでも使えるでしょう。コストパフォーマンス的には普通ですが
それとは別の意味でとてもよく出来た品物です。

・Stovit いちごジャム (2017/12/4)

「業務スーパー」で購入。内容量430グラム、税抜き185円。
普及価格帯の商品です。原産国ポーランド、輸入者は株式会社
神戸物産とあります。色味は国内製の普及価格帯の他の商品と
同等のやや明るめで透明感のある赤です。固形の果実はほとんど
見えませんが延ばしてみるとそれなりに固形の果実と思われる
塊が確認できます。粒々の種は目で見ると色に紛れてしまいますが
ちゃんと普通に含まれています。食感はやや固めでスプーンで
すくう時に抵抗があり口に入れると水羊羹的な舌触りがあります。
ただし粉っぽくはありません。味はしっかりしており甘さも酸味も
立っていてバランスも良好、風味もしっかりしています。
固さや舌触りからして添加物が多く含まれているのだろうと感じますが
味がはっきりしていてクセもなく固形分が少ないこともあってパンなどに
薄く塗り延すには好都合です。一方カナッペなどに乗せたり
粘度の低いヨーグルトに混ぜるなどの用途には向かないかも
しれません。もっともそれらに使いたければ事前にきれいなスプーンで
練ってしまうという手もありますが。さて価格帯的に手頃で量も多く
味もまずまずで悪くない商品ですが添加物感、加工された感じ、
それらが醸し出す悪い言葉で言えば安物感が気になるという方には
向かないでしょう。ただしそれは決してこの品物が悪いというのではなく
単にニーズが異なっているということに過ぎないのです。

・MEIDI-YA 旬のストロベリージャム NOUVEAU 2017 (2017/10/25)

明治屋の店舗にて購入。570グラムで税込み1501円。内容量が
多いので高額ですが重さあたりの値段は他の高級ジャムと同等です。
ラベルにある商品の特徴としては旬の時期に摘んだ果実だけで作った
限定品でイチゴの香り豊かに仕上げたとのこと。色はやや明るめの
飴色っぽいイチゴジャムの色です。ビンの外からは丸のままという
ことは無いですが形を保った果実が多く見られます。
ジャム全体のとろみは十分で時々ある単なる果実の甘煮のような
仕上りではなく全体がジャムとしてまとまっています。ラベルにある
通り酸味を感じさせる香りは強めです。口に含むと果肉の部分でなくても
かなり濃厚な舌触りで甘さもコクもかなり強く、酸味も十分ですが
甘さとコクの強さに隠れがちです。果肉部分に至っては軟らかい餅を
思わせるくらいの食感で濃厚の一言です。ただ濃厚と言っても
後を引くしつこさではなく呑み込んだ後の口中は爽やかです。
この価格の品物ですしさすがに余計な混ぜ物感もありません。
大変味の濃いジャムで量も多いですからチビチビと楽しめば
長持ちしそうです。濃厚さを極めたような(固いというのとは違います)
果肉は薄く塗り延すのは難しいかもしれませんが良く炊き込まれた
厚みのある味は個人的にかなり好みです。老舗メーカーが
限定品と銘打って作ったというだけにどんな風に炊いたらこんな味や
食感に出来るのか想像も出来ない品物です。

・(有)はなのみ 信州いちごはちみつジャム (2017/9/21)

近所のやや高級志向のスーパーで購入。内容量220グラムで
価格は税抜き600円。長野県内のメーカーの製品です。
色は鮮やかすぎない程度の普通のイチゴジャムの色。ジャムらしい
ドロッとしたとろみもありますが同時にふるふるとした柔らかさがあります。
一口含んであれっと感じるのは風味、とろみ、舌触りなどが
イチゴジャムというよりまずハチミツです。そして一拍遅れて
イチゴの味か続いてきます。酸味、甘味はどちらも強めですが
ハチミツ特有のもたっとしたコクがそれらがどぎつくなるのを
抑えています。イメージで表現して差し支えないと感じますが
これはイチゴジャムにハチミツの特性を加えたものでその特性が
かなりはっきりと反映されている品物でかなり独自性を感じさせる
珍しい品物です。ハチミツの特性には何かに加えたり薄めると
甘味が急に薄くなるということがあり、このため和えるような
使い方だと急に酸味だけが際立ってしまう傾向があるので
必要に応じて砂糖などで甘味を足すなど工夫すると良いと
思います。そのままでパンに薄く塗るなどの使い方の場合は
あまり気にしなくて良いようです。

・アビィサンフェルム 有機ストロベリージャム (2017/9/10)

近所のオーガニック食品店で購入したオーガニックジャムと
記載のある品物。原産国はフランス、輸入者は株式会社ミトクと
あります。内容量は220グラム、税抜き520円とやや高額ですが
オーガニック商品としては高すぎる価格ではありません。
色はややくすんでいますが普通のイチゴジャムの色です。見た目の
質感はもたっとしたペースト状、口に含むとジャムらしいドロリとした
食感は薄くベビーフード的なモタモタした口当たりです。香りは
十分イチゴジャムの香りですが風味はこれもあっさりしたまるで
トマトを煮潰したような感じです。甘さは薄め、酸味はそこそこです。
一般的な安価なイチゴジャムによくある人工物的な混ぜ物感と逆の
煮潰した野菜的な天然の素材感を感じさせる独特な品物です。
味は間違いなくイチゴジャムなのですが炊き込んだ感じや
ドロリとした食感から来るジャム感を求めると違和感を感じるかも
しれません。一方オーガニックにこだわる人がイメージする
イチゴジャムとしてはこうした食感の方が好ましく感じるのかも
しれません。パンに塗っても何かと和えても味はやや薄まりがちの
ようです。こういう時はやや多めにといつもは書いてしまいますが
この品物についてはそういうものと考えて使うべきかもしれません。

・ポラーノ 手作り苺ジャム (2017/9/7)

近所のオーガニック食品店で購入。製造者は栃木県佐野市の
佐野農業協同組合、販売者は青梅市の(株)ポランオーガニック
フーズデリバリとあり完全に国産のオーガニックのジャムです。
内容量190グラムで税抜き500円。オーガニックを謳った品物と
しては標準的な価格と思います。見た目はかなり濃いぶどう色で
こういった色のジャムは大概煮詰められて固めなのですが
この品物は逆にむしろシャブシャブです。主体はシャブシャブの汁で
その中にスプーンで摺るとズルリと潰れてくれる固さの果肉が
多めに含まれているという感じです。甘味はやや控えめ、酸味は
少々尖ったイメージがありますが全体的な味わいは自然です。
シャブシャブであることと関係あるのか舌への味の伝わり方は
ストレートでフレッシュ感があります。若干の雑味があるようにも
感じられますが気になるほどではありません。シャブシャブなので
パンなどに塗ると染み込む量が多いことに留意する必要があります。
一方ヨーグルトなどに和えた場合意外と味がぼやけずしっかりと
酸味や甘味が残るように感じます。個人的にはこうした何かと和える
用途に用いて見た目や食感より味を楽しむ使い方が向く品物では
ないかと感じます。

・成城石井 ALL Fruit style strawberry (2017/8/7)

成城石井にて税抜き552円で購入。内容量265グラム。
販売者は成城石井、製造者についての記載は瓶にはありません。
お店のカラーからしていちごジャムとしては高額の範疇に入る
品物です。ドロリとした標準的な粘度で固形の果実も含まれては
いるようですがあまり多くはありません。甘味は控えめ、酸味の方が
やや勝っているようですがもたっとして舌に味が伝わってくるのに
ワンクッションあるタイプのジャムなので舌に刺さるような味では
ありません。舌触りがかなり滑らかで舌の表面的にはぬるっとした
感触を感じるくらいです。このぬるっとした感じがこの品物の
持ち味と言えるかもしれません。ドロリとして滑らかな品物ですから
使いやすさは高いです。良い意味で加工品感が強いですが
炊き込みが深いということとは違っており味の深みはそれなりと
いうところです。好み次第ではありますが手の込んだ感じは
ありますしクセが無く使いやすそうでもあるので金銭的に許すなら
こういう品物を普段使いにするのも悪くはないでしょう。
普段使いのジャムにどこまで贅沢感を求めるかの問題です。

・SMUCKER'S Strawberry (2017/7/27)

成城石井にて税抜き450円で購入。内容量340グラム。
高級スーパーで購入のジャムとしては比較的お買い得ですが
一般的な値段から言えばやや高額の部類でしょうか。原産国は
アメリカ合衆国、輸入者は日本珈琲貿易株式会社。
全体に固めでブルンとした弾力があります。粗く刻んだ程度の
大きさの果肉が含まれていますがかなり固くて塗り延したり
何かと和えたりする時に邪魔になります。味わいははちみつを
思わせる濃厚さがありますが味自体はややピントがぼやけた
ような感じです。甘味と酸味のバランスは悪くありません。
果実感や風味は普通かやや弱めです。添加物によって固められた
感じや味の濃度に比してかなり強いコクなど加工品感というか
人工物感が強い品物で後味も含めてジャムの食感を持つイチゴ味の
キャンディーを食べている印象というのが私の率直な感想です。
ジャムは人工物という割り切りがある前提で飴玉並のコクを
求めるなら試してみるのも良いかもしれませんが全体に粗い
仕上りの品物で割高なこともありあまりお勧めは出来ません。

・ソントン 有機いちごジャム (2017/5/20)

京王スーパーで購入。購入価格税抜き475円、内容量265グラム。
国内有名メーカー製のジャムです。口当たりは若干固め、味は
過剰な酸味がなく適度な甘さです。固形の果実も含まれていますが
量はそう多くなくパンなどに塗り延すのに邪魔になりません。
舌への味の伝わりもよく余計な雑味もなくまずまずの品質と
感じます。濃厚とまでは表現しませんがどちらかというと炊き込んだ
方向性の品物で個人的には好印象です。価格帯的にはやや
高めの部類ですが品質的に期待はずれということはないと思います。
わずかに固めの食感はとろみを重視したい用途にはベストでは
ないかもしれませんが軽く練ることで対応はできると思います。

・スイスデリスプレミアム ストロベリージャム (2017/4/28)

京王スーパーで購入。購入価格税抜き450円、内容量225グラム。
原産国スイス、輸入者はM−INDUSTRY株式会社。
外国製のジャムは「ジャムというのはこういう物なんだから
これでいいだろう」的な作り込みの甘い物がよくあるのですが
この品物は比較的国内製のジャム的な雰囲気を感じさせます。
色は暗めですが濁りはあまり無くとろみは適切かやや緩め、
パンなどに延ばすのに都合の良い滑らかさです。味は酸味が
先に立ちますが甘さも十分、何かが混ざったようなもさっとした
味の伝わりの遅さもありません。炊き込みは深くなく生の果実の
フレッシュさを感じます。固形の果実は見たところ含まれておらず
全体がジェル状で均一のようです。とろみがやや少なくフレッシュな
雰囲気のため味に浅さを感じないでもないですがそれはこれらの
特徴とトレードオフであり仕方ない気がします。良い品物と
思いますが値段は高め、同じような特徴を持つ国内製の
ジャムを探す方が財布には優しいのが惜しいところです。

・M&G果実100 ストロベリー (2017/4/17)

スーパーいなげやで購入。購入価格税抜き398円、内容量240
グラム。原産国イタリア、輸入者は三井物産株式会社。
赤褐色の濁った色合いのジャムです。口当たりは緩い水羊羹の
ような感じで固形の果実も若干入っていますがあまり多くはありません。
酸味はそこそこですが低糖度ジャムと書いてあるように甘さは
控えめです。舌への味の伝わり方はぼんやりしておりこれも
口当たり同様寒天で固めた水羊羹に通じる感じです。一方
香りは割と立っていたり濁った色に似合わず果実のフレッシュ感も
意外とあって見た目から受ける甘さの強い安価な外国製ジャムと
いうイメージとは異なる品物です。とはいえ特別に推せる
理由や使い方があるわけでもなく何となくもっさりした食感と
いうことるもあるのでまあそういう品物と思っておけば良いという
感じです。

・サンクゼール オールフルーツいちご (2017/3/29)

スーパーいなげやで購入。購入価格税抜き458円、内容量145
グラム。長野県のジャム・ワイン等のメーカーであるサンクゼールの
商品です。砂糖不使用、ブドウ果汁で甘味を整えているとのこと。
プルンとした独特の感触があり固形の果実は外観からはまったく
確認できず全体が均一な状態のようです。スプーンですくうと
プルンとしていますが舌で潰すとするりと潰れて通常のジャム状、
さらに速やかにさらりとした状態に変化します。味は甘味は弱く
その分酸味を強く感じます。香りは強めです。食感は記したとおり
ですが全体には素材の酸味や香りを活かしたフレッシュさを重視した
品物と感じます。使用に際しては甘味が控えめなのでそこに
留意が必要ですし何かに塗る時は延ばすと他のジャムより
さらりとした液状になりやすいのでその性質も覚えておくと良い
でしょう。量に対して価格はやや高いですから使用目的として
いちごのフレッシュさをジャム状の体裁で添えたいなどという
ときに選択すると良いかもしれません。

・明治屋 いちごジャム (2017/2/26)

明治屋のジャムというとマイジャムというブランドをまず想像
しますがこのジャムはそれとは異なりファミリータイプと
メーカーが呼んでいる廉価版の品物です。内容量390グラム、
価格は税抜き228円。購入店はスーパーの「ライフ」。
日本のジャムらしい透明感のある明るい赤色で砂糖を
煮詰めて得られるようなカラメルのようなコクとわずかに
べたついた食感があります。果実はほとんど煮崩れて
ジェル状の部分とほぼ一体になっています。味はコクの強さと
相まって甘みがやや強めに感じられますが酸味も甘味に
負けないようにバランス調整されているようです。
全体には果実のフレッシュさや素材の甘味・酸味でなく
砂糖を加えて煮詰めたジャムという品物のイメージに
沿った味を作ったように感じます。昔の給食のジャムのような
方向性とも感じますがそこはそれ、あからさまに安物感を
感じさせない所で留めているのは味にこだわる商品を
多数出しているこのメーカーらしいところでもあると感じます。
果物のフレッシュさより砂糖の甘味を選びたい向きや
価格は重視したいがあまり安手の味の物は…という方には
お勧めできます。

・ライフプレミアム 果実畑 ストロベリージャム (2017/2/5)

一つ下の「あまおう」の言わば姉妹品です。名称からして
シンプルになり一見普及品かと見えますが画像の品物で内容量
145グラム、税抜き358円とほとんど値段は同じです。
ただし本品の方には250グラム入り税抜き498円の大ビンも
ありこれだとだいぶ割安になります。購入店は「あまおう」と同じ
大手スーパーのライフ。生産者も同じです。さて品物ですが
色は「あまおう」とほとんど同じかこちらの方がわずかに
鮮やかな色にも見えます。とろみも性質的には似ていますが
こちらの方が少し緩いかも。味はこちらの方がやや酸味が
ありますが使用している素材によるものか風味自体の違いの方が
気になります。どちらが良い悪いということではなく好みの問題と
なりますがこちらはやや安価なジャムの方向、「あまおう」は
果実の風味を活かす方向のようにも思えます。いちばん差が
ありそうなのは固形の果実の量で本品でも下半分には沈んで
いるようですが「あまおう」よりは少なめです。これは必ずしも
弱点ではなく塗り延す用途には果実が少ない方が有利に
なりますから評価は希望する用途次第と言えるでしょう。
ということで本品と「あまおう」は価格は似たり寄ったりながら
目指す方向性が異なる品物と考えます。比較的安価なタイプの
ジャムを志向する方はこちら、高い価格の品物の方向性なら
「あまおう」でしょう。こう書くと誤解がありそうですが
両品とも値段相応の品質は十分確保しているので勘違いを
なさいませんよう。

・ライフプレミアム 厳選素材果実畑 福岡県産あまおう苺ジャム (2017/1/31)

大手スーパー、ライフのPB商品。生産者は長野県の寿高原食品
株式会社。内容量160グラムで購入価格は税抜き398円と
国内産の一般製品としてはやや高めの品物です。
色は国内ではごく一般的な苺ジャムのイメージのやや暗い赤色、
とろみも粘りは少なく固すぎないいかにも国産のジャムらしい
とろみです。香りは比較的豊富で甘さは砂糖らしいストレートな
甘さが強め、酸味は舌にツンとくる感じは少ないですがこれも
やや強めのように感じます。固形の果実も含まれていますが
固すぎるようなこともなくスプーンでも口の中でも軽く潰せます。
評価という視点だとマイナスを付けたい点のないかなり優秀な
品物でお勧めですが特徴を具体的に語れと言われるとちょっと
困る実に標準的で手堅すぎるくらい仕上りの品物とも言えます。
強いて言えば味はやや濃いめの方向に振ってあるようにも
感じますから量を控えめに使っても味は消えづらいかもしれません。
食品に主張や個性を求めないなら味・性状ともに何にでも
使えそうな便利な品物です。

・CONFI`FRUIT STRAWBERRY (2017/1/17)

都内セレクトショップで購入。税抜き565円、内容量220グラム。
原産国はフランス、輸入者は株式会社オーバーシーズとあります。
激安ではない海外製のジャムとしては標準的な価格でしょうか。
見た目は外国製ジャムとしてはよくある沈んだ暗い赤色です。
外観からはゴロゴロした果実の存在ははっきり分からず上層を
すくった限りでは固めで均一なジェル状です。口中に含むと
粘りでも寒天状でもない実に標準的なジャムの口当たりです。
味はもったりせず舌への伝わりは早く酸味は普通、甘味は
冷静に味わうと表面的にはそう強くありませんがコクというか
厚みがあるので感覚的にはそれより強めに感じます。突出した
部分がなく地味な感じを受けてしまいますが味や食感の
要素を個々に確かめながら味わうと結構侮れない品物です。
海外の品物はともすると「ジャム以外の何物でも無いのだから
これでいいだろう」と言わんばかりのあまり気を遣ったり工夫した
感じを受けないものもあるのですがこの品物は特徴を付加するより
普通であることを極める方向に気を遣った感じを受けます。
国内の品物の方向性とは異なる外国製イチゴジャムの方向性の
標準を味わえる品物と思います。そうした分析的な食べ方を
するのではなくても値段こそ高めであるもののパンに塗り延ばしたり
何かに和えたりと使いやすい品物です。

・NORTH FARM STOCK
 STRAWBERRY & MILK JAM (2017/1/7)





近所のスーパーで特価購入した品物。上半分がミルクジャム、
下半分がイチゴジャムという二層になっています。メーカーは
株式会社白亜ダイシンという北海道の会社、本来の値段は
税抜き650円、内容量は140グラム。観光地土産風の凝った
品物らしく普通のジャムに較べれば高めの価格です。
上半分のミルク層は下の層と混じらない程度の濃度の
コンデンスミルク風ですが賞味期限が近かったせいか
糖分が結晶化したジャリジャリが多少混じっています。これは
私にとってはジャムとは別の物という解釈なので味はここでは
特に論評しません。注目するのは下半分のイチゴジャム層です。
果実は全体に煮崩れていますが完全に形が無くなっている
わけではなくジェル状と形の存在する状態の中間程度の状態で
全体を構成しています。酸味・甘味はどちらも濃いめですが
炊き込まれて厚みがあるというより濃い味が付いているという
雰囲気のように感じます。また種のプチプチが多くイチゴジャム
部分だけをそのまま口に含むと舌触りがややうるさく感じます。
ということでイチゴジャム部分だけだとややうるさい感じという
イメージに終わるかもしれませんがミルク部分と合わせて味わえば
種の口当たりもやや緩和されますし異なった味が合わさるので
ある意味必然的に味が更にうるさくなり(?)「こういうもの」という
納得感が出てきます。もっともミルク層も味は濃厚ですから
味は濃い印象のままですが。インパクトのある見た目といい
強く押し出された味といい消費者に強い印象をを与えようという
意図を感じるお土産品的な品物です。常用するかどうかと
いうような品物ではなく誰かに贈ったり誰かから贈られたりして
物珍しさも含めて楽しむタイプのジャムだと思います。

・リゴーニディアシアゴ フィオールディフルッタ
 オーガニックフルーツスプレッド ストロベリー  (2016/12/27)


大変長い名前ですが「リゴーニディアシアゴ」が製造会社名、
「フィオールディフルッタ」がブランド名、その先が商品名です。
イタリアの有名なオーガニック食品メーカーによる有機栽培の
いちごを用いた無加糖のジャムです。輸入者はMIE PROJECT、
今回の購入価格は税抜き599円、内容量250グラムでかなり
高額です。見たところ固形の果実は入っておらず全体に均一の
ゲル状でとろみは弱め、ベタベタした感じではなく普通のジャムの
ゲル状がやや緩んだ感じです。色はややくすんで濁っており
一見炊き込んだジャムにありそうな色ですが食感や味はむしろ
あっさりしています。甘味、酸味ともやや弱め、味の舌への伝わり方も
何だかもたっとしています。いちごの味とは別のドライフルーツ的な
風味があると感じましたが無加糖とある代わりにかこの品物には
リンゴ果汁が加えられているのでその香りかもしれません。
味は浅くも薄くもないと思いますが何だかもったりしているし
果実らしいフレッシュさもさほど感じず炊き込まれた厚みがあると
いうわけでもない何だかすっきりしない感じの品物です。品質的には
使いやすそうだしオーガニックというところも選択基準になるかも
しれませんがそれでも値段のことを考えると敢えて選ぶ理由が
見つけづらいです。リンゴの入った感じのいちごジャム…というのも
それはそれですっきりしない感じですし。

・ムソー株式会社 国産素材のいちごジャム (2016/12/23)

近所の普通のスーパーで購入した比較的高い価格の品物。
200グラムで税抜き480円でした。全体にかなり緩い品物で
未開封で瓶を傾けた時の中身の揺れ方でもその緩さが
よく分かります。こうしたタイプのジャムは緩いゲル部分と
しっかり形を残した果実が明確に分かれた果実の砂糖煮的な
品物であることが多いのですがこの品物では果実も一般の
ジャム並に崩れています。味ですが酸味・甘味のバランスは
良好です。甘味が若干強めとも感じますが酸味にやや尖った部分が
あるように感じられるのでそれでバランスが取れているのだと
思います。緩いのが幸いしてモタモタせず舌にシャキッと味が
伝わってくるのも良いのですがシロップ並の緩さなのでパンに
塗ると中まで染み込んで目の粗いパンでは裏まで抜けるのではと
心配になります。またヨーグルトなどと和えた時の味の薄まりも
心配になりましたがこれは緩くても味そのものは薄くないと
いうことかあまり気になりませんでした。
まとめるとこの品物は味は良いのですが緩さがネックになり
使い方を選ぶジャムということになると思います。

・アヲハタ 55ジャム・いちご (2016/11/10)

安定したブランドであるアヲハタ55ジャムが2016年にリニューアル
されました。フルーツ感の向上やすっきりした甘さなどが謳われ
内容量がやや少なくなったのに伴い瓶の形状も下部がやや
絞られたものになっています。味の面では具体的には
口に入れた時に感じる甘さを抑えて酸味と甘味のバランスを
見直したということのようです。早速味見してみると主観的に
なるほど甘さが控えめで酸味が強められている感じです。
塊の果肉は繊維感を残しつつ柔らかく煮崩れた状態で適量
含まれています。柔らかいので通常塗り延すのにはそう邪魔には
なりませんが軟らかい食パンに薄く延ばしたい場合は少し気に
なるかもしれません。ジャム全体の固さは中程度でいかにも
ジャムらしいゲル化具合です。メーカーの狙いに対して誠実に
作り込まれた感がありますが個人的にはもう少し甘い方が
ジャムらしく感じますし酸味は確かにフレッシュさはありますが
その分少し尖った感じもあります。とはいえそれらはおそらく
メーカーのリサーチによる現在のジャム購入者の標準的な好みが
反映された結果でありこれがもっとも支持を得られると判断された
味なのでしょう。そのように捉えると私のジャムに対する好みが
現在の多数派の意見よりクラシックな甘さが強めで炊き込みの
深いジャムに寄っているのだろうなと感じさせられます。
個人の好みは置いて大変安定したものを感じさせられる
メーカーの風格を感じさせる王道の商品です。値段も手頃です。

・業務スーパー ブルーベリージャム (2016/10/16)

「業務スーパー」で購入した中国製ジャム。輸入者は
神戸物産です。ラベルには特別なブランド名はなく輸入者名と
原産国の表示があるだけです。内容量は360グラム、価格は
控え忘れましたが240円程度と思います。価格と量の
面ではお買い得感がありますが品質面では残念ながらあまり
良好とは言えません。上部にはブルーベリーの果実が大量に
固まっていますがこれらは半乾燥のレーズン状かもっと
パサパサした繊維質で口当たりが悪く食感はよくありません。
この果実ゴロゴロ層は一番上の部分のみでそこから下は
固いゼリー状で果肉も少ない層となりますが全体に甘みは
強めで酸味は弱く香りは乏しいです。フレッシュさやフルーツ感は
ほとんど感じられず全体が固めなため果肉の多い上部は粉っぽさ
こそ感じないもののまるでブルーベリーで作った粒あんのようでもあり
一方果肉の少ない本体部分はお菓子ののし梅を思わせる味で
どちらにせよあまりいただけません。コストパフォーマンスは
良いのですが安いだけなら他の品物もありますしあまりお勧め
出来ません。久しぶりにハズレに当たった感のある品物です。

・Royal いちごジャム (2016/9/24)

「業務スーパー」で購入したデンマーク製イチゴジャム。輸入者は
神戸物産とあります。他の品物にも同じプロフィールの物が過去に
このページにいくつか登場していますがそれらはFYNBOという
ブランドがラベルに書かれていたのに対しこの品物には特定の
ブランドと思われる記載がありません。タイトルにはRoyalと
記しましたが多分ブランド名ではないでしょう。
さて品物ですがゴロゴロした果実が外から見ても多く見受けられます。
色はややくすんでおり果実ではないジェル状部分はドロリとした
やや緩めの食感です。果実は柔らかく炊けていてズルリと
潰れる固さで炊き込まれてはいるのですが何だか薄味な感じです。
全体に味がストレートに伝わってきてモタモタする感じでないのは
いいですが生の果実っぽいフレッシュさでもなければ炊き込まれた
深い味でもない、なんだか合点のいかない味のようにも感じます。
品質として際立ったものは感じられない反面NGとして指摘できる
要素もないのでコストパフォーマンスを考えれば及第点の
品物と言えるのですが同価格帯の普及品で味にそれなりの
演出を加えてくれている品物も色々見受けられるのでそれらと
比較して選びたいところです。細かいことを気にしない方には
選んで失敗ということはない品物です。

・スドー メイプルジャム (2016/9/24)

スドージャムの製品。紙カップ入りのメイプルシロップ風ジャムで
スーパーで100円未満の求めやすい価格の品物です。
最近変わった感じの品物を試していなかったので興味を惹かれて
購入してみました。材料欄を見て酸味の元になる素材が
見当たらなかったのでこれは甘いだけの品物ではないかと
思ったのですが案の定でした。これはメイプルシロップとか
カラメルがややねっとりしたジャム風になった品物です。
最近はミルクジャムなどという品物もあってジャムの定義が
どうなっているのか何とも分かりませんがとにかくこれは
メイプルシロップやカラメルソースの一種として使うものです。
例えばホットケーキに塗ったり自家製プリンでカラメルまでは
作りたくない場合に添えるとかいう使い方がいいと思います。
原料にメイプルシロップとありますが100%のメイプルシロップに
あるいかにも木から絞った(?)風のえぐみはありません。
安価な品物らしいと言えば言えますがそのおかげで
味にクセがないとも言えますし。また安価ということは
気軽に使えるということで本物は結構値の張るメープルシロップの
代用品として案外良い品物なのではないかと思います。
またこの品物と言うよりメイプルシロップやハチミツにも
言えるのですがそのままなめるとかなり甘いのですが
薄めると甘さの減退が大きくコクや風味だけが残る傾向が
あります。そのあたりを了解しておけばトロトロと流れてしまう
メイプルシロップでは難しい色々な用途が考えられると
思います。

・FJ ストロベリージャム (2016/9/1)

FJというのは「food journey series」の略で瓶にもそう記されていますが
長いのでここでは略称で記載としました。よくあるプライベートブランドかと
思いましたが確認は取れませんでした。品物はダイソーで税込み
108円で購入。内容量は160グラム。原産国はタイ、輸入者は
ネクストレード 株式会社とあります。紙カップ入りのジャムと同等の
廉価品です。味に厚みはまったくありませんが甘味や酸味、風味は
人工的な成分に頼ってはいるでしょうがそれなりにあります。
食感は柔らかめの水羊羹を思わせる寒天系、果実の固形部分や
繊維質は目で見ても舌で味わっても確認できませんが粒々の種は
イチゴジャムらしくちゃんと入っています。味自体はイチゴらしい風味は
ありますがそれだけでなく色々な果物が混じったような感じです。
品質的にすぐれていると言える部分はこの価格帯の品物ですから
なかなか見つけづらいのですが固形の果実部分が存在せず
全体に均一な状態なので食パンなどに薄く塗り延すのには
都合が良いです。そういう使いやすさはある意味便利ですが
何しろ味が立っていないので延ばせば延ばすほど味は薄まり
存在感がどんどん無くなります。何かに和える時も多めに使わないと
効果的ではないでしょう。

・ヤマザキ パン屋さんが作ったジャム・イチゴ (2016/7/22)

スーパーで購入。購入価格税抜き189円、内容量250グラム。
製造者名は山崎製パンとなっており、確認は取れませんでしたが
他のジャムメーカーの品物のOEMではなさそうです。
ヤマザキと言えば菓子パンの種類もかなり多いメーカーですから
ジャムの自社生産くらいしていても不自然ではありません。
さて品物ですが値段で分かるとおり普及品です。全体がパンに
塗り延しやすい若干固めのゲル状で種も入っていますがイチゴの
記号として入っているという程度です。味わってみると香り、甘味、
酸味とも「ははあ」とかなり分かりやすい調整がされています
甘さそのものはそこそこですが水飴のようなくどさがあります。
酸味はイチゴを思わせますが人工的に作った感じの酸味です。
香りもまた然り。もったいぶらずに言うならジャムパンに入っている
イチゴジャムの味です。そのほかに薄く塗り延しても鮮やかに映える
赤色であることも特徴の一つで、商品名にあるとおり大手パンメーカーの
食パンやコッペパンに塗るにはもっともふさわしそうです。
ただし人工的な合成物感は価格帯のこともあって強いので
生の果実を感じたい方は別の品物を選ぶ方が良いでしょう。

・Fynbo ストロベリーフルーツソース (2016/7/7)

近所では「業務スーパー」で入手しているFynboの各種品物。
そのうちからこれはジャムではなくフルーツソースとカテゴライズされ
一般のジャムよりとろみの薄い品物です。350グラムで300円弱と
お買い得感はあります。多少の種も含まれ全体の味わいは大筋で
イチゴジャムと変わりませんがフルーツソースという名前のイメージ通り
炊き込み感は薄くやや水っぽさを感じます。と言っても食感は
シャバシャバした感じではなくもたっとした粉っぽいような
緩いとろみがあります。味は甘さもありますがどちらかというと
酸味の方が前に出てくる感じで渋みのような雑味も少しあります。
安っぽいと言えば安っぽいのですがパッと一口含んで「これは
イチゴジャム!」と直感的に感じる表面的なわかりやすさがあるので
案外使い途は広いかもしれません。ただ本格的な厚みのある味や
果実のフレッシュさを求めたい用途には向きません。

・明治屋 ぷちぷちキウイフルーツジャム (2016/6/23)

この品物もひとつ下のパインアップル同様明治屋果実実感ジャムの
シリーズの一品です。内容量160グラム、購入価格は税抜き189円と
これも同様。種以外の果肉は目に付きませんが口に含むと繊維分は
入っています。口当たりは粘りやどろつきの少ない寒天系ですが
そのなかではかなり柔らかめです。甘さは甘さそのものよりコク?の強さが
特徴的です。砂糖を直接口に含むと甘さだけでなくムアッと来るような
感じを受けますが、あの感じです。酸味は強くありません。また生の
キウイとは若干異なるような独特な風味もありますがきついものでも
不快でもなくこの品物の特徴的な風味です。キウイフルーツのイメージを
残した用途も広そうな良い品物ですがジューシーさを保つためにか
炊き込みは浅めなので味があまり薄まらないようあまり使用量を
ケチらない方が良いでしょう。

・明治屋 ジューシーパインアップルジャム (2016/6/13)

老舗の食料品メーカーの明治屋はジャムにもMYブランドのもと
いくつかのシリーズを展開しておりこの品物はそのうち
果実実感ジャムの名でくくられたスタンダードなクラスの品物です。
内容量160グラム、購入価格は税抜き189円と手頃です。
商品名にジューシーと付いていますがこれは素材ごとにしゃきしゃき、
ぷちぷちなど色々な形容表現が付けられています。
さて試食です。外観からは目立ちませんがチップのように不定型で
小さなサイズに砕かれた果実が結構多く含まれています。
食感はドロリとした感じは弱め強めということもなく普通ですが
粘つきは弱く寒天のように形を保つような固さはありません。
小さめに砕かれた果実は舌触りを悪くはしませんが量が多いこともあり
パイナップルらしい繊維が口の中に残ります。パイナップルという果物は
甘味や酸味の他にえぐみのようなクセも強いものですがそういう
悪い要素は適度に取り去って特有の風味や甘味と酸味を残しているのは
なかなか上手く仕立てていると思います。甘味はパイナップルの缶詰を
想像していただきたい感じでやや強めです。買って失望する品物では
ありません。筋張ったパイナップルの果実が含まれていることを知って
使うなら用途も広そうに思います。

・紀ノ國屋 ストロベリージャム (2016/6/10)

高級食料品の取り扱いが多い紀ノ國屋ブランドのイチゴジャムです。
販売は紀ノ國屋ですが製造者は無記載でイチゴは国内産、生産国は
日本ということしか分かりませんでした。品物は内容量270グラム、
購入価格は税抜き580円でブランドイメージ同様高価格の部類です。
ビンの外から見ると形を残した果実の多い果実ゴロゴロタイプですが
炊き込まれた感じのややくすんだ色のこの品物は意外にも
ゲル部分と果実部分で固さはあまり違わずスプーンですくうと
全体に形を保つものの延ばすと全体が潰れてすんなりと延ばせます。
粘りはあまり無く食感は寒天やゼリー系の品物とべたつきのある
普通のジャムの中間と言ったところです。甘さはそこそこ、酸味は
やや控えめ、口に含むと甘味・酸味ともワンタイミングあって舌に
伝わってくる感じでじんわりした厚みとフレッシュな感じが同居しています。
ゴロゴロ果実の見た目と違った食感、ぼんやりしているようで
厚みもフレッシュさもある正体がつかみづらい(?)品物です。
また形を残しつつこれだけ果実を軟化させるやり方というのも
想像できません。実用の面からみれば高価格はおくとして
ややのんびりした味わいであること、安物と異なり薄く延ばしても
味は消えづらいものの味そのものはやや薄めであることに留意すれば
使いづらい品物ではないでしょう。

・アヲハタ55ジャム アンズジャム (2016/6/2)

アヲハタ55ジャムのシリーズからアンズジャムです。このシリーズの
他の品物同様「甘さの少ない」というフレーズが付けられています。
アンズという果物はスーパーや青果店でそんなに目立つ存在では
ありませんしジャムと聞いてまずアンズを想像する人もそう多くは
ないでしょうが洋菓子作りにおいては果物のジャムとなるとこのアンズ、
つまりアプリコットのジャムがまず想像されます。色や香り、味などが
他の果物ほど主張しすぎず色々な他の素材と合わせやすいのが
その理由なのでしょう。さて、ではこの品物について見てみます。
外観は鮮やかで明るい透明感のあるオレンジ色です。ゲル部分が
多いですが繊維状の部分や固形の果実と見える部分も各所に透けて
見えます。口当たりは一見プルンと崩れるゼリー状かと見えますが
舌で押しつぶしてもまったくの水様になるのではなく多少のとろみを持つ
かなり緩いゲル状で落ち着きます。甘味、酸味はどちらも柔らかい感じで
果実も缶詰の桃のように柔らかく崩れていますがそれなりの存在感で
果物らしい食感を主張しています。炊き込み加減は浅くて厚みや深みより
フレッシュさを感じる味です。アンズという果物にさほど馴染みが
無いので評しがたい部分もありますがやはりイチゴや柑橘系の果実ほど
素材としての主張が強くないように感じるので菓子作りに限らず
特定の果物の味や香りを強調せずに「ジャムらしい」要素が欲しい場合に
重宝するでしょう。ただ先に書いたようにこの品物としてはフレッシュさが
特徴の一つと感じるのでもっと濃厚な食感を求めるなら同じアンズの
ジャムでも別の銘柄も色々試してみる方が良いかもしれません。

・デイリーフーズ 超低糖度25°シトラスマーマレード (2016/5/26)

独特なカテゴリー分けで多くのジャム系商品を販売している
デイリーフーズの商品の一つです。低糖度を特徴とした
シリーズで価格は148グラムに対し400円台とやや高め、
素材にはオレンジの果皮と夏みかん濃縮果汁が用いられて
いるとあります。外観はマーマレードのイメージ通りで透明な
ジェルの中にオレンジの果皮が多く含まれています。
食感はだいぶ緩めで炊き込まれたベタッとした感じはなく
ゆるりとかとろりとした感じです。低糖度というだけあって甘さは
かなり控えめで酸味もさほど強くありません。果皮は口に含んでも
渋みは薄いですが食べた後に後味としてじんわりとした渋みが
残ります。全体に柑橘系らしい尖った感じの薄いマイルドな味の
マーマレードです。フレッシュさを感じさせるというより
薄くてぼんやりした味と言ってしまうと身も蓋もないのですが
出来るだけ味が薄まらないよう量は多めに、何かと混ぜたり
薄く延ばすよりそのまま使うと良いでしょう。あるいは後に残る
柑橘系の渋みを活かす隠し味のように使う手もあるかも知れません。
濃度が薄めで果皮が瓶の底に沈みやすいので混ぜながら
使わないと最後が果皮ばっかりになりそうなので気をつけましょう。

・アヲハタ55ジャム リンゴジャム (2016/5/16)

どこでも手に入る有名ブランド、アヲハタ55ジャムのシリーズから
リンゴジャムです。豆知識ですがアヲハタ55ジャムの55というのは
シリーズ開発当初55度の低糖度を売り物にしたのがその名の由来
なのだそうです。現在はこの品物で45度と糖度はさらに低くなっていて
素材のフレッシュさを売り物にした低糖度ジャムはこのシリーズの
品物に限らずかなり一般的になっていると言えます。
さて品物です。リンゴはいくら炊いても容易に形が崩れない果物ですが
この品物でも工夫して煮崩すのではなく7〜8ミリの角切りとして
たっぷりと全体を構成しています。そしてその角切りの隙間をゲル状の
ジャムが満たします。ゲル状部分だけでも味や食感など十分ジャムとして
成り立つと思うのですがおそらくは煮崩れないという特性を
リンゴらしさとして活かすためにこのような構成にしたのだと
思います。角切りリンゴは舌で潰すのには軟らかいですが食パンの上で
潰して延ばすには少々固いです。ゲル状部分は寒天系でプルンと
していますが一度潰せばそのままとろみは失われます。
甘さは低糖度をうたっているうえグラニュー糖っぽいあっさりした質の
甘さであるため第一印象としては控えめですが、果物らしいアクというか
コクがあってそのせいで口の中で転がしていると思いのほか
厚みがある味であることに気がつきます。酸味は嫌味のない程度。
梅ジャムの酸味とも通じる気がします。厚みがあると書きましたが
イチゴジャムが濃厚というのとは異なるようでヨーグルトと和えてみたら
途端に薄味になってしまいました。ある程度の濃さで使用してじっくりと
味わえば厚みを感じても薄めたりさっさと呑み込んでしまえば
ただあっさりしたもので終わる、そんな二面性がこのジャムには
あるようです。

・(株)沢屋 ばらの花ジャム (2016/5/14)

頂き物です。初見のメーカーさんですがジャムをはじめジュースや
瓶詰め総菜を中心に様々な商品を製造販売している軽井沢の
老舗メーカーさんのようです。
あまり目にしないばらのジャムということですが、一般的な果実の
ジャムのように素材を煮潰すのでなくばらの花弁が形も歯ごたえも
しっかりとそのまま残ったエディブルフラワーのシロップ漬けのような
品物です。画像ではまるで柴漬け(失礼)のように見えますが現物は
もう少しピンク寄りの色で口に含むとすっきりしたグラニュー糖らしい
甘さがじんわりと伝わってきます。花弁の歯ごたえはジャムらしい
とろみは皆無でいかにも花弁という感じなのですが、これで分かり
づらければやはり柴漬け(またも失礼)の薄い部分の歯触りを想像して
いただくのが良い感じです。甘さは控えめでパンに塗るにもヨーグルト等に
和えるのにも向きません。ばららしい香りはどうかと言えば鼻を近づけても
匂いはほとんどなく口に含んで転がした時に「なるほど」と感じる
かそけき花の香りが風味となって伝わってくるという程度です。
とまあ、ここまでは何だかイメージの悪いことばかり書いてしまいましたが
実はこのジャムには明確かつ限定的な使い方があります。それは
紅茶に浮かべることです。瓶にも紅茶にティースプーン2杯がお勧めと
書いてあります。やってみるとなるほど、カップの中を薄紫の花弁が
広がって漂う様は華麗な風情があります。すくって口に含むと
花弁に残ったささやかな甘味と香りがそれ自体がお茶のアクセントとして
機能するという憎い演出にもなっています。まさになるほどなるほど、
このための品物だなと思わされます。
というわけでこれはジャムと名付けられていますがまったくジャムとは
異なる品物です。ばらの花弁を浮かべたお茶を楽しみたい、
そう思った時にはぜひお試し下さい。ちなみにそれ以外の使い途はと
いうと例えば洋生菓子のトッピングなどに使えるかもしれません。
その場合は味や香りの強い素材と組み合わせるのは避けた方が
良いでしょう。もう少し香りが強いと桜あんパンに乗っている桜の花の
塩漬けのようにも使えるかもしれませんがそもそも花の香りというのは
はかなさが身上、強力な自己主張を期待するのは基本的に
間違っていることかもしれません。

・トップバリュー ブルーベリージャム (2016/5/5)

イオンのプライベートブランド商品です。以前試食したストロベリージャム同様
製造者は明らかにされていませんがこれもラベルには兵庫県の工場で
製造しているとあり同じメーカーの品物と見て良いでしょう。見切り品を安く
購入したので具体的な値段はノーコメントですがストロベリージャムと
同程度の求めやすい価格のはずです。食感はドロリというよりごく柔らかい
寒天を思わせる固さと脆さがあります。その中にこれも柔らかいけれど
いちごのようにドロリと崩れるのではない皮ごととても柔らかく煮た
ブドウのような食感の果実が邪魔にならない程度に含まれています。
種は除去してあるのか製造工程で柔らかく潰れるものなのか
イチゴの粒々のように舌に当たる感じはありません。多少繊維質の成分が
含まれていてそれが種なのか何か別の部分なのかは判別できませんが
何であれ口当たりを悪くするほどではないので問題ないでしょう。
味ですが炭酸飲料のように爽やかで酸味のある風味としつこさのまるで無い
爽やかな甘さ、それとわずかな渋みがあります。果実だけの味という
感じではなくこんな味を演出するための香料などの混ぜ物がきっと
入っているなと思わせる演出された味でもあります。そのままなめると
上手く作ったなという感想を受けますがあまりに爽やかな味作りの反作用か
ヨーグルトなどに混ぜると途端に薄味になる泣き所があります。
少量を塗り延す使い方も同様に爽やかさが仇になって味が消えがちなので
組み合わせる食材や用途を選んで量をケチらずジャムの個性を
消さないようにするのがこの品物の用い方のコツと思います。

・明治屋 いちごジャム 「M−Y」ジャム復刻版 (2016/4/19)


開封前パッケージの画像はこちら

変わり種の品物です。内容量275グラム、購入価格は税込み
756円。高額ですが高級感や特別感をうたった品物やショップなどの
ブランド品では重量あたりでこの3倍の値段の品物もありますから
ジャムの値段というのはまったく天井知らずです。それはともかく
凝った仕様や包装で一見限定品か何かに見えますが実際には
取扱店は限られるものの一般販売品で通販などでも入手できます。

この品物についての説明は容器本体に詳しく記されているので
上記別ページの画像にて直接ご覧頂くとして、ここでは試食の感想を
記します。他のジャムと異なり缶入りなので中がよく見えませんが
取り出してみるとかなりくすんだ色で赤というより琥珀色です。全体が
形の無いゲル状になっているわけでもなくいわゆる果実ゴロゴロ
タイプのように果実とゲル状部分が混ざっているわけでもない、
全体がドロリと絶妙に煮崩れた果実で構成されている感じです。
とろみは単に煮詰まったのでも水飴状でもない、形のあるとろみで
まさに成功したジャムそのものです。味の伝わり方もきわめて
ストレートで余計な人工物の混ぜ物感がありません。
味は多くの現在のジャムより甘いとされていますが決して嫌味のある
しつこい甘さではなく厚みとか重さという感覚があり特有の
コクを持った甘さです。クセのないすっきりしたグラニュー糖に
対する粗目糖という対比で考えれば分かりやすいでしょうか。
他にレモン汁ですっきり感を持たせたとありますが単に酸っぱい
のではない独特な果実の香りがあります。これがいちごの
品種によるものかレモンによるものか他の何かが加えられて
いるのか分かりませんが厚みのある甘さや食感とともに
この品物の特色をなしています。
これは気に入りました。個性や特徴があり風格があります。
用途的にも果実ゴロゴロと違って塗り延したり混ぜたりして
色々な使い方に対応できるのが好印象です。甘さが強くて
ストレートなのでトーストに薄く塗り延すのにも好都合です。
ただし全体に風格がありすぎて俗っぽい暮らしをしている私の
普段使いには重さを感じすぎるきらいがあります。値段のことも
ありますからここぞという時のとっておき用の贅沢品として
間違いの無い品物として覚えておくとよさそうです。

・KRAFT ポーションジャム ストロベリー (2016/4/11)

チーズなどの乳製品のメーカーというイメージの強いクラフトの
ロゴマークが描かれていますが実際にはクラフトの日本法人と
事業提携している森永乳業が国内で生産している製品のようです。
1パック14グラムの使い切りタイプで業務用として50パック入りや
他に4個入りでも販売されているようです。価格は50パックで
1200〜1300円程度、4個入りでは希望小売価格で120円と
なっています。包装にコストがかかるとは言え重量あたりの価格を
考えると決して安い品物とは言えませんがこの手のジャムは
ホテルの朝食などにも出てくることがありますから元々そう安物として
作られたわけではないのでしょう。さて味ですが量が量だけに
十分な試食は出来ませんでしたがやはりある程度高い品質と
使い途を絞った品物と感じました。形を残した果実は入っていませんが
イチゴの記号である種は少量ながら入っています。食感はやや固め、
ペクチンがゲル化した標準的なドロッとした感じを全体に固めにした
イメージで寒天や水飴のようなタイプの固さではありません。
また固めと言っても食パンに十分延ばせる程度で扱いづらいと
いうことはありません。甘さはやや強く薄く塗り延しても十分に
はっきりした甘味が伝わってきます。一方酸味は若干控えめ、
全体の風味としてはイチゴというよりアンズのような感じも受けました。
さてこの品物はやはり食パンやロールパンなどにそのまま塗って
食べる用途のために作られているように感じます。ダレずに
扱いやすい固さ、薄く塗っても立っている味、少量でも満足できる
濃いめの味。他のジャムと較べるより使われる場所や用途を考えれば
よく出来た品物と言えると思います。

・グリーンウッド いちごジャム (2016/3/3)

最近取り上げる事の多いグリーンウッドのイチゴジャム。この商品も
その豊富なラインナップの一つです。甘さひかえめ糖度50度(低糖度)と
冠されたシリーズのうちの一品で同社商品のシリーズ内ランク的には
おそらく以前紹介した有機イチゴジャムシリーズのちょっと下という
位置づけと思います。購入価格は税抜き332円、内容量は310グラム。
有機イチゴジャムと同じ値段で量は多くなっています。ややくすんだ色の
適度にゲル化した全体の中にスプーンで延ばせるくらいに柔らかく
煮崩れた固形の果実が含まれています。ビンの外から見ると崩れつつも
完全に溶けていない果肉か、全体に繊維質っぽい感じが目に付きますが
舌触りは普通のジャムと同等でスジが舌に当たるようなことはありません。
味は低糖度をうたいつつも甘さは十分、酸味も適度です。敏感に舌に
刺さってくるタイプともずっしりとした炊き込まれた濃厚さとも違う味わい
ですが単純にその中間ということでもなく独特の緩さがあります。
添加物が味が舌に伝わって来るのを妨げているような感じとは異なり
何だか味がのんびりと伝わってくる感じです。カドがないという言葉の
雰囲気に近いかもしれません。誰でも普通にいただける品質と
コストパフォーマンスの品物ですが敢えて言うなら曖昧な表現ですが
ビビッドよりパステルが好みという方に向くかもしれません。

・FYNBO カシスジャム (2016/2/11)

「業務スーパー」にて税抜き255円で購入。紹介済みの同メーカーの
イチゴジャムやラズベリージャムの姉妹品です。デンマーク製、輸入者は
神戸物産、内容量400グラムとこれらはすべて同じです。カシス、別名
ブラックカラントはラズベリーやブルーベリーほど馴染みのある素材では
ないですが味わいはやや渋みがあり他のベリーとは異なる風味があります。
商品はどちらかというと洗練されているというよりはやや雑味のような味を
感じさせますが不愉快なものではありません。ラズベリーに似ていながら
大きさはやや小さい果実もそこそこ入っており種も含まれていますが
かみ潰しやすい固さなのでラズベリーの粒々ほどには邪魔にはなりません。
もっともこの辺は食べる人の好み次第で形のある果実が入っていないとと
いう人には抵抗はなくても滑らかでぬるりとしたジャムが好みの人には
邪魔ということもあるかもしれません。全体にはふわりとした軽い食感で
浅く炊いた方向の味わいです。甘さより酸味が前に立つ感じがするので
何かに塗ったり和えたりする時は好みに応じてやや多めに塗るか
砂糖などで適宜甘味を足すのも良いでしょう。このシリーズはどれも
お買い得で良い品物ですね。

・グリーンウッド 有機いちごジャム (2016/1/26)

近所の普通のスーパーにて税抜き332円で購入。グリーンウッドとは
加藤産業のブランド名の一つで同社は同じジャムでも安価な価格帯や
大容量の商品を販売しているカンピーというブランド名も持っています。
そのグリーンウッドの中でもジャムはまた何種類かのシリーズに
分かれているのですがこの品物は果物・砂糖に有機素材を用いた
有機ジャムということになるようです。内容量230グラムに対し
この価格なので安いとは言えませんがそこまで高価ということでも
ないでしょう。外観からして形を残した果実が多く含まれたタイプです。
48度と低糖度とのことですが水飴を思わせるややしっかり目の
甘味であっさりしすぎることはありません。酸味は控えめですが
こちらも淡白というより上品と言っておきましょう。フレッシュとも
炊き込まれたとも言えない普通のジャムの味です。ゲル状部分は
ねっとりでもモロモロでもないジャムらしい口当たりで味もストレートに
舌に伝わってきて悪くありません。先に書いたように形のある果実が
多めですが比較的軟らかく煮崩れているようなので何かと均一に
混ぜたり薄く塗り延す時にもそれほど邪魔にはならなそうです。
特に不満の無い品物なので価格と内容量のバランスに納得いくなら
購入して失敗にならない品物だと思います。

・FYNBO ラズベリージャム (2016/1/15)

「業務スーパー」にて税抜き255円で購入。既に紹介した同メーカーの
イチゴジャムの姉妹品で当然こちらもデンマーク製、輸入者は神戸物産、
内容量400グラムとこのあたりはすべて同じです。さて品質ですが
酸味やイチゴより強めの渋み、風味などまったくこれはラズベリーです。
食感はスプーンにとっても柔らかめのゼリーのように形を保っていますが
口の中ではさらりと溶けてはっきりと味が伝わって来ます。混ぜ物的な
変な風味などもなくよく出来た品物だと思います。量も多めだしお買い得
でしょう。ただしラズベリー特有の大きな粒々もどっさり入っているので
それが気になる方は辛いかもしれません。とはいえ大きな粒々もラズベリー
ならではの特徴の一つですからこれを容認できるかどうかはこの品物ではなく
ラズベリーそのものが好みかどうかによるでしょう。普及価格帯の
品物ですが「ラズベリーは好き」という方にはお勧めして問題ない品物と
個人的には思います。

・くらし良好 いちごジャム (2015/12/11)

くらし良好というのはオール日本スーパーマーケット協会グループの
PBだそうです。ラベルに書かれた発売元のコプロ株式会社というのは
その下部組織でこのようなPB商品の開発の他様々な業務を行なって
いるとのこと。発売元の他に販売者として株式会社サラダメイトという名前も
書かれていますがこれはキューピーグループの会社で調味料や
加工食品の販売をしているようです。それで結局製造者は誰?と
なるのですがまあおそらく同じキューピーグループの会社のどれか
なのでしょう。製造者のことはともかく品物は購入価格で200円ちょっとの
普及品です。内容量は380グラム。値段同様見た目もいかにも普及品らしく
適度なゲル状で多くの部分が煮崩れていますが瓶の底の方を見ると
固まりの果肉がいくつも沈んでいるらしいことが確認されます。
味は特に変なクセも無く良好です。炊き込みの具合は浅からず深からず、
口当たりも見た目通りのジャムらしいどろっとしたとろみがあり
舌に乗せるとシャキッとすぐに酸味と甘味が適度にバランスした味が
伝わってきます。高級感も安物感もなく薄く塗り延しても味が極端に
薄くなることもない使いやすいジャムです。そこへ持ってきて
この値段ですからこだわらない人にはお買い得な良い商品と言えるでしょう。
ジャムに高価格や高級感、逆に極端なコストパフォーマンスの良さ、
あるいは特徴的な食感などを求めるのでなければお勧めできます。

・グリーンウッド トマトジャム岡山県産桃太郎 (2015/11/29)

珍しいトマトのジャム。地域のファームなどではなく一般メーカーの
グリーンウッドの商品で季節限定と書かれています。内容量220グラム、
一般的な販売価格は500円弱程度のようですが今回は処分価格で
かなり安く入手しました。独特の青臭さのある野菜のトマトを原料にした
ジャムは私も手作りしたことがありますが普通に作るとひどく甘い
トマトケチャップのような代物が出来上がってあまりおいしくありません。
それでこの品物はどんな味かと興味津々でしたが食べてみると
何かを足すなどして青臭さをごまかすのではなく何らかの方法で
青臭さを取り除いているようです。ケチャップのような加工されたトマトの
風味は残っていますがそれがトマトの味わいと嫌味の境目を狙った
感じで残されています。食感はゼリーのようにプルンとしていて
果肉感はなく完全に濾されたジュースをゼリーのように固めてあり
透明感がきれいです。酸味は少なく甘さはやや強めで一言で言って
面白い味です。あまり見る機会のない品物でこの品物がどうというより
トマトをジャムにして何に使ったら良いのかと個人的には困って
しまうのですが一度食べてみれば話のタネにはなるかもしれません。
種といえばこのジャムにも画像でも分かるとおり種が入っていますが
これはイチゴやキウイと違って食感上邪魔に感じます。

・ケアリー ストロベリージャム (2015/11/12)

内容量220グラム。約350円で普通のスーパーで購入。
原産国カナダ、輸入会社は株式会社オーバーシーズ。そのまま「海外」と
いうことでしょうか?社名はさておき価格と内容量のバランスは国内
メーカーの標準的な品物より若干高めといったところ。やや濁った
褐色がかった色をしています。すくってみるとプルンとしたゼリーっぽい
感触で香りはそう高くありませんが口に含めばちゃんとイチゴジャムらしい
風味が鼻に通ります。舌の上に乗せただけではすぐに溶けないため
そのままではあまり甘さを感じませんが舌で押しつぶしてじんわりと
伝わってくる甘さは割と標準的です。固形の果実は瓶の外から見たり
上の方を確かめた限りでは確認できず完全に煮崩れているようです。
味わい全体としては生っぽくもなく炊き込まれた深みがあるわけでもなく
普通の味で特に悪い要素はありません。先に書いたプルンとした食感が
特徴と言えますがこれは何かに混ぜたり塗り延してしまえば関係なく
なりますしこの人工的な食感を活かした使い方というのもちょっと
思いつきません。また他の製品にも時々あるのですが添加された
何らかの成分のためか甘味、酸味などの味がぼんやりと伝わってくる
じれったさがあります。低価格のジャムのいかにもな人工物感のある
味とは異なるそれなりの味で悪い品物ではないのですが積極的に
お勧めできるポイントがなく価格的にやや割高感があることもあって
積極的にはお勧めしづらい面があります。

・マテルネ ストロベリーコンポート (2015/10/17)

内容量300グラム。約360円で普通のスーパーで購入しましたが
もう少し高く売られていることもあるようです。原産国ベルギー、
輸入会社は日仏貿易(株)とあります。名称を見たとおりジャムより
炊き込みの浅いコンポートで糖度も低く約28度と記載されています。
ジャムとは異なる旨はラベルにもしっかり書かれていますが見た目に
しっかり煮崩れているのでジャム代わりに使えないかと購入してみました。
果実の形を残した固形分はなく全体が均一に煮崩れています。
書いてあるとおり甘味は控えめで固さも緩く、炊きが浅い代わりに
果実の風味やフレッシュさはしっかり生きておりなるほどジャムと
いうより砂糖を多少加えて煮崩したイチゴです。ただし鍋で煮潰した
果実そのものということではなく加工食品らしい混ぜ物感も多少あります。
これはジャムを使うような用途ではなくゲル状の果物を求めている場合に
使うと良いでしょう。例えばヨーグルトに加えてイチゴヨーグルトにしたい
場合など。元々控えめな甘さは何かと和えればいよいよ感じられなく
なるので甘さが欲しければあらためて砂糖などを加える必要があります。
良い品物ですがジャムが欲しい時に判断を間違って買わないように。
ちなみにそのままなめると口の中にはかなり酸っぱい後味が残ります。

※余談ですが本品を鍋に開けて適宜砂糖を加えて5〜10分炊けば
ちょっとべたつきますがイチゴジャムになります。

・(株)やくらいフーズ 贅沢果実ストロベリージャム (2015/9/9)

310グラム、購入価格約650円のそこそこ高い品物です。
色はややくすんでおり見たところ果実は完全に煮崩してあって
固形の果実はまったく入っていないか入っていてもかなり少ないと
思われます。口当たりは少しぬるっとした感じの適度な
とろみがありいかにもジャムらしく、また柔らかい食パンの上に
塗り延すなどの作業もしやすそうです。味はややもたっとして
いるようにも感じられますが口に入れた瞬間の風味や酸味、じんわりと
伝わってくる甘味などにぼやけた感じはなく良い感じに炊いた
ジャムゆえの味わいともとれます。薄く塗り延しても比較的味わいが
よく残っているところは安価な商品と違うポイントで値段相応の
品質を持っている証拠と言えそうです。

・SEVEN PREMIUM いちごジャム (2015/08/08)

セブンイレブンのプライベートブランドであるセブンプレミアムの
いちごジャムです。たくさんのPBの中でセブンプレミアムは比較的
高品質を狙った商品が多いシリーズですが本品は320グラムで
購入価格250円強と値段的には普及品の扱いです。ラベルを見ると
販売者はソントンと見慣れた名前が記載されています。
スプーンですくうとややしっかりした固さがあるように感じられるのに
口に入れると容易に崩れるという最初からベタベタしていたり
ドロリとした粘りがあるのとは異なるかなり軟らかい寒天という
雰囲気の食感です。味はストレートに舌に来ずもったりとしています。
重さはあるのですが炊き込まれた濃密さではなく甘さ・酸味とも
鈍い感じなのです。ここでも味の成分より寒天やゼラチンといった
食感を出すための成分が前に出ているのかなと感じます。
好みもあるでしょうがちょっとピンとこない品物です。一見お得に見えても
味が明瞭でない分つい多めに使ってしまってすぐなくなるタイプの
品物かもしれません。

・FYNBO 果実そのままいちごジャム (2015/07/11)

「業務スーパー」で購入した品物で製造国はデンマーク、輸入者は
神戸物産。商品外観のよく似た「FYNBO いちごジャム」の姉妹品と
思われますが似たような値段で内容量は「いちごジャム」400グラムに対し
本品230グラムと少ないおそらく上位の位置づけにあたると思われる商品です。
商品名から固形の果実がゴロゴロしたイメージを受けますが姉妹品よりむしろ
こちらの方が全体に煮崩れていて固形分は全体に均一に散らばっています。
味は炊き込みがやや浅い感じで酸味と甘味がストレート気味なのは
「いちごジャム」とよく似ていますがこちらの方が煮崩れが強い分
炊くのに手間をかけたイメージです。とはいえ価格や仕上りからして
普及品の域を出るものではないと感じますがジャムらしいドロリとした
食感やあえて挙げるべき不満がないことなど安心できる品物ではあります。
固形分の多めな姉妹品より薄く塗り広げやすいですが若干緩めなのと
やはりこの価格の品物ですからあまりケチると味の閾値を下回って
極端に味を感じなくなるおそれがありますからほどほどの量を使用
するようにした方が良いと思います。

・信州須藤農園 100%フルーツ ストロベリー(2015/06/19)

「スドー」と同じメーカーの別ブランドの商品で価格は高すぎず安すぎずです。
砂糖は不使用とのこと。画像では一番上に大きなイチゴの果実が見えて
いますが果実がゴロゴロというタイプではなくジャム全体としては緩めの
仕上りです。酸味は控えめで甘さもマイルドですが単に味が薄いというのではなく
甘さにしろ酸味にしろ舌に乗せた瞬間にピッとくるようなストレートな味が
あまりせず「あれ?」と思っているとじんわりと味がしてくるというような
独特な品物です。とろみもドロリとしたゲルともプリッとしたゼリーとも異なる
水溶き片栗粉を加熱して生じるようなドロドロしたとろみです。舌に乗せて
ピッと味が来ないうえに甘味、酸味、風味のどれもマイルドということで
おいしいとも◯ずいとも言いかねる、味が立っていなくて何に使ったら
特性が活きるのか思いつきかねるちょっと困る品物です。こうした味わいなので
薄く塗り広げたり何かに和えるのに使用量をケチると途端に味がしなくなる
困った特徴があり、あまりコストパフォーマンスは良いとは言えません。

・トップバリュー ストロベリージャム(2015/06/01)

イオンのプライベートブランド商品です。このシリーズの商品の特徴として
製造者は明らかにされていませんがラベルには兵庫県の工場で製造している
旨が表示されています。プライベートブランド商品ですから価格は手ごろです。
ジャムらしいドロリとしたとろみや均一に崩れきった果肉、甘味も酸味も適切な一方
嫌みを感じさせないながら人工物の混ぜ物感もあるなど妙な安心感を感じる
品物です。凝った仕上りを求めない一方で安価さも追求しない、食品の選択に
特別なこだわりを持たない普通の家庭の冷蔵庫に入っている普段使いの
ジャムといった感じです。具体的な特徴は書きづらいですが人工の酸味料でしょうが
イチゴっぽさとは異なる爽やかな酸味がやや感じられるという点が挙げられます。
価格の割にはなかなか頑張った良品と思います。

・東京糸井重里事務所 感じるジャム(みっくすベリージャム)(2015/05/15)

「おらがジャム」と同じく「ほぼ日」こと「ほぼ日刊イトイ新聞」の企画商品です。
こちらも販売者は東京糸井重里事務所、製造者はサンクゼールとあります。
レシピは糸井氏とは別の方が作成したからかこちらには「SHIGESATO ITOI
ORIGINAL」の表示はありません。この品物も今のところ「ほぼ日」のサイトからの
通販か「ほぼ日」の実店舗であるTOBICHI2でのみ購入できます。価格は
製造の規模や手間などのために致し方ないのでしょうがこれもなかなか高額で
手が出づらいと言わざるを得ません。さて品物ですがブルーベリー・イチゴ・
ラズベリー・クランベリー・ブラックベリーの5種のベリーが使われた
ミックスジャムです。全体にやや固めに炊き込まれており口当たりの独特さを狙って
果肉が多めに残されています。味は固さの割にフレッシュでスッキリしていて
炊きこんだジャム特有の濃厚さとは別の味わいです。甘さは強めですがこれも
べたつかないすっきりした甘さです。味そのものはブルーベリージャムに近いかと
感じますが独特なのは口当たりです。果肉は良いのですが各ベリーに特有の
固い粒々が多く含まれていてこれは食べる人の好みで大いに評判の良し悪しが
分かれることでしょう。口の中にたくさん残る粒々を独特の食感と楽しむか邪魔と
感じるか食べる人次第です。特にラズベリーの粒々はイチゴのそれと比べて
かなり大きいのでうっとうしいと感じる人も少なくないかもしれません。果肉も
何種類かのベリーのものが入っていると分かるのですがそれぞれのベリーの
ことを知らないと送り手の意図ほどには楽しめないかもしれません。また薄く
塗り延ばすような使い方は固形分や粒々が多いので不向きです。贅沢に
作られていておいしいジャムなのですが食べる人や使い方を選ぶ玄人(?)向きの
品物です。おすすめの使い方としてはジャムをそのまま一度にある程度の量を
食べるような、例えばスコーンに添えるとかそういう使い方がいいのではないかと
思います。

・SHIGESATO ITOI ORIGINAL おらがジャム(あんずジャム)(2015/04/28)

「ほぼ日」こと「ほぼ日刊イトイ新聞」の企画商品です。販売者は
東京糸井重里事務所、製造者はサンクゼールとあります。
ジャム作りにも経験深い糸井重里氏のこだわりが表現された変わり種の
品物です。「ほぼ日」のサイトからの通販か「ほぼ日」の実店舗でもある
TOBICHI2で購入できますが生産時期や数量が限られていますし
販売者の方針が変われば入手できなくなる可能性もありますから
注意が必要です。価格はもう相当に高額で贅沢品を購入する覚悟が必要です。
さて品物ですがかなり緩めです。トロトロとシャブシャブの中間くらいで
パンに塗って染み込むか表面に乗るかの境目です。甘さは中程度ですが
砂糖の甘さと言うよりよく熟れた果物の甘さです。同じく熟れた果物らしい
酸味やわずかな渋みが感じられ高額なジャムに多い深く炊き込まれた
濃厚さとは明確に異なる新鮮な果実のフレッシュさをそのまま残した
品物です。私のイメージとしてはいわゆるジャムというより果物を砂糖で
浅く煮たコンフィチュールで完全に果肉が崩れているものというように感じられます。
ジャムがよく使われる用途に使うより果物が使われる用途にこのジャムを
使ってみると似合うのではないかと思います。例えばトーストにベタッと
ジャムを塗るイメージの使い方ではなくフルーツが似合いそうなオープンサンドに
使うというのはどうでしょう。高い価格や限られた入手手段でちょっと
手が届きづらい品物ではありますが一度試してみると「ジャムっていうのは
こういうのもアリなんだ」と新しい認識が開けるかもしれません。

・FYNBO いちごジャム (2015/04/18)

独自の商品展開で特徴的な「業務スーパー」で購入したデンマーク製の
ジャムです。輸入者は神戸物産とあります。内容量は400グラムと
やや多めです。価格は100円ショップほど激安という訳ではありませんが
十分手頃でお買い得感があります。品質的には炊き込みがやや控えめに
感じられる生の果肉のフレッシュさが味わえる品物と言えます。
甘さや酸味、とろみは問題無く味同様やや生っぽい感じのする果肉も
イチゴジャムらしく含まれています。添加物はいろいろ入っているでしょうが
本当に安いジャムの人工的な混ぜ物の感じはあまりありません。
そこそこの値段と価格相応の品質、手をかけて炊き込んだ品物より
フレッシュな感じのするジャムが好みという人にはお勧め出来ます。

・ボンヌママン ストロベリージャム(再) (2015/03/27)

以前の感想はあまりに簡単すぎたのであらためて。

原産国はフランス、輸入企業は株式会社アルカンとあります。値段は比較的
手頃ながら店頭では紙カップ入りやお徳用の大瓶の商品などより一段上の
品物として扱われています。どろりとしたジャムらしいとろみと水飴のイメージと
通じるところのある厚みのある強めの甘さが特徴ですがクセがあるということではく
味そのものはシンプルで人工的な混ざり物感があまり無いのが良い印象です。
固形の果肉も多からず少なからずの量が含まれていますがちょっと固めなので
薄く塗り広げるのには若干邪魔になるかもしれません。全体には手頃な値段や
入手のしやすさ、個人的な味や食感の好みなどからなかなか良い品物と感じました。

・サンダルフォー フルーツスプレッド(ストロベリー)(再) (2015/03/19)

以前の感想はあまりに簡単すぎたのであらためて。

比較的手頃な値段の無糖ジャムで原産国はフランス、輸入企業は伊藤忠商事です。
イチゴジャムらしい適度なとろみや固さ、適度に煮崩れた果肉、生の果実の
ストレートな酸味は無く甘さも適切と手堅く作られた印象ですがスッキリしているという
表現の逆を行くイメージの整理されていない雑味のような味が若干感じられます。
トマトなどに感じられる青臭さのようにも感じられるこの品物に独特な味です。
とはいえ普及品にありがちな人工的な混ぜ物感とは異なるので悪い品質という
訳ではなく色々な用途に手軽に使いやすい品物と感じます。

・スドー ブルーベリージャム (2015/03/13)

ちょっと趣を変えてブルーベリージャムです。スドー製の紙カップ入りとなれば
廉価な普及品ですがなかなか捨てたものではありません。固形の果実も
多めで多少寝ぼけた感はありますがフルーティーで爽やかな味です。
全体にはドロリとしたゲルではなくプルンとしたゼリーのような食感で少量なら
そのまま味わうことも出来そう、というのも言い過ぎではないかもしれません。
本物の生のブルーベリーをあまり味わったことはないので生の果実と比べて
どうこうとは言えないし高級感とかジャムとしての煮詰め具合がどうかと
いうことも比較できる対象が個人的に無いので何とも言えないのですが
手頃でクセが無く楽しみやすいジャムだと感じます。ただ何かと和えると
味が急に薄くなるようなのでそのような使い方をする場合はやや多めに
使用すると良いでしょう。

・マッカイ ストロベリーシャンパン (2015/02/03)

これも近所のDIYショップの食品売り場で見つけたイチゴジャムでイギリス製です。
輸入会社名は三菱食品株式会社。内容量は340グラムと多めですが価格も私の
購入時で810円と安くはありませんでした。パッケージにも材料名にもシャンパンと
書かれているのが気になりますが実際に鼻を近づけたり口に入れてみても特別に
お酒の香りは感じません。ティースプーンに多めにとって味わえばわずかにそういえばと
いう感じもしないではないですが事前に知らされなければ気づかない程度です。
もちろんパンに薄く塗った状態では何も感じられないこと請け合いです。さてジャムとして
どうかといえばまず固いということが言えます。国産の多くのジャムと比べてかなり
固めに炊き込まれています。味は普通です。全体に固いのでどこが果肉でどこが
ゲル状の部分なのか区別するのも困難です。チップトリーも英国製でしたがあちらは
塗りのばした状態でもしっかり味が立っていたのに対しこちらはのばしただけ薄い味に
なります。安物という感じではないのですが値段と比べても感心するほどの特質は
無いように感じます。品質的に悪い品物ではないのですが高くて固くて味は普通という
お得なポイントが見つけづらいちょっと残念な品物です。

・ストリームライン ストロベリージャム (2014/11/12)

近所のDIYショップの食品売り場で見つけたデンマーク製のイチゴジャムで
キタノ商事株式会社という国内の会社が輸入しています。内容量400グラムで
購入価格441円とあまり割高な品物ではなくサイズからも何となく想像できましたが
品質は普及品のお徳用ジャムという感じです。味も食感も可もなく不可もなく
悪い品物ではない代わりにあえてこの品物を選びたいというポイントも見つかりません。
普及品のジャムらしい適度なとろみ、適度に残った固形の果肉、新鮮な生っぽさもなく
過度に人工的な何かを加えた感じでもない、浅すぎでもない代わりに深みがあると
いうほどでもない風味や味、まあ万事「そこそこ」の物が好きな方には向くでしょう。
もっともどこでも売っているという品物でもないと思うのでそういう人はこの品物を
探すよりカンピーあたりのお徳用ジャムを買う方が良いと思います。そう大きな差は
ないでしょう。

・沖縄農園 パイナップルジャム (2014/09/01)

沖縄の観光土産店で購入した品物です。とろりとしたジャムに
仕上げるのが難しいパイナップルをどう扱っているか関心があったので
購入しました。まず色ですがご覧の通りとてもパイナップルらしい
明るい黄色です。香りは生のパイナップル特有のやや鼻に刺さるような
香りがしっかりと感じられてフレッシュです。味は甘さが強いですが
ベタベタした感じではなく優しい味です。酸味はラベルの表示を見ると
シークヮーサーで付けているようですが弱めです。パイナップル自体
そう酸味の強い果物ではないですからその味に合わせたのでしょう。
食感は形のある果実は入っていませんがやや固い繊維分がたっぷり
入っていて良くも悪くも筋っぽいです。ペクチンも添加されていて
全体には若干もろっとした寒天っぽい、しかし確かにこういうタイプの
ジャムもあるという食感ですが、その中に繊維分を多く残したのは
味と同様生のパインらしさを感じさせるためでしょう。口の中で転がして
いるとプレザーブタイプのジャムをかみ砕いた後のような感じもしますが
最初からプレザーブタイプの品物にしなかったのはパンなどに塗ったり
ヨーグルトなどに和えるときの使い勝手を考えてのことなのでしょう。
生のパイナップルの味や食感の再現と使い勝手の良さの両立のために
かなり工夫を重ねた品物なのではないかと感じます。

・チップトリー ストロベリー (2014/07/04)

英国製の高額商品です。340グラム入りと大きめのビンではありますが
1本800円は地域の小メーカーや農場などが少量作っているような
品物を除けばかなり高額な部類でしょう。ラベル裏面には小さな文字で
英国王室御用達とあり高級品であることをうかがわせます。
かなり炊き込んだことを感じさせる厚みのある味です。甘味も酸味も
その厚みに隠されストレートには出てこないのですが、特に甘味の方は
実はかなり濃厚です。そのまま食べると鈍重でピンとこないという感も
ありますがパンなどに薄く塗ると隠れていたその甘味や酸味が
立ち上がって来ます。そのまま食べるのでなくこのように何かに
塗る用途のジャムとして作られたのでしょう。そのままだとそれなりに
食べられるのに薄めてしまうと急に味が貧相になる一部の安価な
ジャムとは逆です。よく炊き込まれたと思われる品物らしく食感は
やや固めでクラシックなジャムらしさがあります。果肉は一部残っている
程度で果実の形は崩れています。薄く塗っても味が薄まらない上
他のどのジャムより固めに炊かれているので(糖度が高いのかも…
固いのですが固まっている訳ではないのでゆっくり塗り広げることは
出来ます)なかなか減らないのも特徴の一つです。

・スドージャム ジャム工房 ストロベリー (2014/06/23)

スドーのブランドの品物です。比較的手を出しやすい価格帯で
大きめのビンの品物ですから普及品と考えて良いでしょう。
比較的しっかりとゲル化しており水飴っぽいねっとりした
強めの甘さを感じさせます。果実のフレッシュさとは逆の
加工品としてのジャム感が強い品物です。味にクセはなく
特色は見つけづらいのですがこの価格帯のジャムとしては
間違いない品物です。形の残った果実も入っていますが
量は多くありません。

・SUNYO いちごジャム (2014/06/18)

フルーツのカンヅメでなじみのあるメーカー、サンヨー堂のジャム。
120グラムとビン入りのジャムとしては小ぶりですがその分価格は
求めやすいものとなっています。糖度50度、プレザーブスタイルと
ありますがしっかりした形の果肉は入っていないようです。
べたつきの少ないブルンとした食感で固めのゼリーと一般的なジャムの
中間のイメージです。味はしっかり煮込んだ感じで厚みはありますが
やや煮込みすぎた感じの香りが混じっているように感じられます。

・ソントン イチゴジャム (2014/06/09)

昔懐かしいメーカー、ソントンの安価なカップ入りジャムです。
同じカップ入りのスドーのジャムと比べるとこちらの方が若干固めで
ややしっかりした味のように感じます。ごろりと煮詰まった果実が
入っているのは同じですが量はこちらの方が多めです。
この価格帯の品物なので高級感はありませんが悪い品物では
ありません。量的にお買い得感は薄いのですが品質と量と価格の
バランスを考えると少量使用の場合に都合が良い品物でしょう。

・アヲハタ ピーチ・メルバジャム (2014/05/19)

メルバというのは素材の名ではなくイメージから付けられた名称で
品物は白桃、ラズベリー、レモンのミックスジャムです。味はほぼ桃で
甘さは控えめ、口当たりはやや固めで粘りはあまり無くちょうど寒天の
ような感じです。口の中で転がすと果実の固形分も多く含まれて
生の桃のイメージを残しています。レモンも使われているとはいえ
桃らしく酸味があまり感じられないジャムなので使いどころが
難しいですが薄く塗ったり何かと和えて薄めたりすると味が
ぼやけるのでそのまま食べるのがお勧めです。お菓子やケーキに
添えるような使い方が向くように感じます。

・ドール ミックスジャム パイン&バナナ (2014/04/16)

パインやバナナといえばどちらもジャムに仕立てるのが難しい素材です。
その2つの組み合わせということで興味を引かれて買ってみました。
色は素材を自然に想像させるきれいな黄色、食感は細かく砕けた
パイナップルの果肉が混じったプルプルしたゼリーのように柔らかいもので
べたつきはありません。口内で舌で潰すとサラサラの液状になり
ジャムとゼリーの中間のような感じです。味はほぼパイナップルのみで
意識して感じようとしてもバナナの味や風味はほとんど感じられません。
本物のバナナをジャムに炊きあげようとするとレモン汁を多めに混ぜても
味も食感も煮崩したバナナ以外の何物でもない代物になってしまうので
これは不思議な感じです。ちなみに生のパイナップルをジャムにしようと
すると酵素か何かの働きがあるのかうまく固まらずだんだん飴状になって
色は茶色に、香りも香ばしくなってしまいがちなのですが、この品物は
もとのパイナップルの味や風味を保ったままジャムになっています。
成分を見ると「ゲル化剤(ペクチン)」「乳酸カルシウム」とありますが
それ以外の特殊な成分は書かれていません(乳酸カルシウムは
ペクチンをゲル化させるための成分として加えられているものでしょう)。
市販のジャムではイチゴやオレンジなど普通に炊いてもジャムになる
素材でもペクチンが加えられていることが多いと思いますが
この品物に関しては品質の安定のためという以前に固めること自体にも
添加されたペクチンが大きな働きをしているのではないかと感じます。
技術的な視点はさておきジャムとしての味わいは悪くありません。
ただイチゴジャムを全部やめてこのジャムにというほどではないし
特別な高級感があるわけでもないのでたまには気分を変えたいと
いう時に良いと思います。先に書いたようにゼリーっぽい品物なので
同じ量の他のジャムに比べてすぐに食べ切れてしまうでしょう。

・MEIDI-YA マイジャムクラシック ストロベリージャム (2014/03/15)

このところ安価なジャムばかり買い求めていましたが、久しぶりに
もう少し高い価格帯の品物を買ってみました。昔ながらの
ブランドとしてなじみのある明治屋のジャムです。いくつか
種類のあるうちこの品物は口に含むと香りはそう強くなく
甘さはかなり濃厚です。すぐ呑み込んでしまえばそれだけですが
しばらく口の中で転がしているとよく煮込まれたジャムのはずなのに
イチゴの風味が立ち上がってきます。普通は甘さの前に素材の風味が
来るものなのですがこの品物は逆なのは形を残したイチゴの果肉が
よく煮込まれていながら本来の香りを残しているからなのでしょう。
トーストに薄くのばして塗ってみましたが香りも甘さもボケないのは
さすがです。このあたりは安い品物と一味も二味も違うところです。

・Chabaa ストロベリージャム (2014/03/06)

100円ショップで購入したタイ製のイチゴジャム。量は240グラムと
値段に対してかなりお得ですが戻した粉ゼラチンを思わせる
粒々の大きい独特の舌触りの悪さと特記すべき点のない味で
あまりお勧めできません。さすがに食べられない味というわけでは
ないのですが他の商品と比べてもあえてこの品を勧められる
ポイントが見つかりません。

・ランプ いちごジャム (2014/02/14)

今まであまり見かけなかった「ランプ」という銘柄のイチゴジャムです。
珍しく思って買ったのですがラベルをよく見ると販売者がキューピー
株式会社となっておりアヲハタなどと同じようにキューピーのブランドの
一つのようです。廉価版・お徳用タイプのジャムで固形分の少ない
どろっとした口当たりです。他のどのイチゴジャムとも似ていない
独特の味で何だかねっとりした感じの強い甘さとむりやり表現するなら
蜂蜜や紅茶飴のような強いコクがあるように感じます。これは食べて
もらわないと通じないかもしれません。品物のタイプから想像は容易と
思われますがイチゴのフレッシュさはありません。

・Kanpy いちごジャム (2014/02/06)

850グラム入りのお徳用ジャムのイメージの方が強いという人が
多いかもしれないカンピーの品物です。紙カップ入りの廉価品ですが
同じ体裁のスドーの物とは味わいが異なっていてジャムらしい
ブルンとした質感のほかにあんこのようなねっとりとした質感が
若干あります。また安価なジャムでも多少なりとも元の果実を
感じさせる果肉を思わせる部分がゲル状の部分と混じっている
状態になっているものですがこの品物については全体が完全に均一で
そうした果肉的な部分は全くありません。また甘みや酸味は
適度にありますが鼻に抜けるいわゆる風味がかなり希薄です。
これで種が入っていなければ目をつぶって食べたら何を食べているのか
分からないかもしれません。味については安価な品物らしい人工的な
感じもするのですがそれより全体にあっさりしているというか
厚みの無さを感じます。◯ずい味がついている訳ではないので
◯ずくはないのですがおいしい・◯ずい以前に味わいというものが
薄いジャムです。変な表現ですがイチゴが嫌いな人がイチゴジャムを
食べなければならなくなったとしたらこの品物を選ぶといいかも
しれません。

・Rising いちごジャム (2013/12/17)

ラベルにそれらしく印刷されているので「Rising」としましたが
そういうブランド名なのかは不明です。朝日商事という会社が輸入者に
なっている原産国エジプトのイチゴジャムです。ブルンとしたやや固めの
品質で固形のイチゴも入っています。イチゴの風味のほかにアンズの
ような風味もして甘さは強めです。まったく安いタイプのジャムですが
決して◯ずいわけではありません。フレッシュな風味は味わえなくても
トーストに薄く塗るとか何かに和えるというような用途にはこういう
ベタッとした強めの甘さはかえって好都合だったりします。用途次第で
十分選択肢に上がります。何よりいわゆる100円ショップで
330グラムで105円というコストパフォーマンスの良さは最大の
アピールポイントといえます。

・アヲハタ まるごと果実 白桃 (2013/10/17)

自作で何度か失敗している白桃のジャム。ジャム売り場の棚で
この商品を見つけて参考にしようと買ったもののよくよく見ると
ビンのどこにもジャムとは書かれておらず、種別は「フルーツスプレッド」と
なっていました。というわけで本商品は要するに果物の甘煮(?)です。
粗く砕けた白桃がやや薄めの甘みで煮られており、繊維なども
生の桃さながらに残っていて生の果物の食感が味わえます。
酸味はあまりありません。


好みに比べて甘さが控えめすぎるうえそのままでは用途が
思い浮かばなかったので思い切ってジャムに仕立て直してしまいました。
漉し器で濾した後砂糖とペクチンを加えて鍋で沸かします。すでにしっかり
煮てある品物なので沸騰して出たアクを取ったら完成。香りも残って
一応ジャムらしくなりました。とはいえ繊維分が多いからか、ペクチンが
多かったのか、レモン汁などの酸味を入れ忘れたせいか、ちょっと
もそっとした食感になりました。

・スドー イチゴジャム (2013/10/17)

カップ入りの普及品でこれまで紹介してきたジャムに比べると
1/3〜1/4の価格です。口当たりはどろっとしていて素材である
果物の口当たりとも高価格のジャムらしいブルンとした口当たりとも
異なっており水飴とか何か加えられた感じのとろみです。甘さは
適度ですが甘味料的などこか人工的な甘みです。香りも同じように
どこか人工的です。そんな具合で高価格商品と比べて「混ぜもの」感が
強いとはいえますが味そのものがさほどに悪いという訳ではなく
「おいしい・◯ずい」というより「異なっている」と表現するのが適切かも
しれません。◯ずいというならイマイチの仕上りになった
手作りジャムの方がよっぽど◯ずく、この商品が100円そこいらで
買えるとなると手作りだからといって自作のジャムをうかつに
自慢できないと感じさせられます。
ところでこのジャムはそのまま食べたりパンに塗るなど薄めずに直接
舌に触れるような食べ方が良いようで、ヨーグルトに混ぜたところ
途端に甘さも香りも非常に薄くなりました。もしかすると何か人工的な
成分で甘さや香りが強調して感じられるように作ってあるのが
薄まるとそのように感じさせる閾値を下回って急に味が薄く感じられる
ようになるということがあるのかもしれません。

・アヲハタ カロリーハーフイチゴジャム (2013/10/11)

カロリーハーフというだけあって甘さは控えめ。控えめなだけでなく
何となくぼんやりした甘さです。そのまま食べる分にはその程度ですが
何かと混ぜたり和えたりすると甘みがいよいよ薄くなります。
食感はとろみ・香りともちゃんとしているのですが、とにかくそのまま
食べる用途に用いるのが前提で、ジャムは食べたいがカロリーは
極力減らしたいという場合のみ選択する意味がある商品と思えます。

・アヲハタ55ジャム・イチゴジャム (2013/10/02)

(2016/11/10付けでリニューアル品の感想を記しています)
大抵のお店で手に入ると思われるもっとも有名なブランド、アオハタ55ジャム。
入手しやすく値段も手頃であるにもかかわらず、品質もかなりのものです。
とろみ、酸味、甘み(これはやや控えめ)、固形成分とゲル状部分のバランス、
そして色合い、どれを取っても大変バランスの良い仕上りです。
フレッシュさということになると「加工した感」をやや強く感じますが、
人それぞれに好みはあってもそもそも素材を煮込んだ加工食品である
ジャムに生っぽさを過度に求めるのは筋違いでしょう。
市販のジャムとしては個人的な好みも含めてトータルに判断して今のところ
「これが一番」の太鼓判が押せます。日常的に使いたいジャムです。

・アヲハタのトラディショナルイチゴジャム (2013/09/28)

ややくすんだ色合いのイチゴジャム。じっくり煮込んであるのが特徴で
甘すぎるというのとは決定的に異なる、適度でありながら濃厚な甘さと
新鮮さとは対極のよく煮込んだ果物の香りが心地よい。素人の私が
煮込むと香りは飛んで無くなるか焦げ始めたような(香ばしい?)飴のような香りに
なってしまうのですがそういうのとは全然違います。食感も形が残っていながら
スプーンでのばすとちゃんと崩れてくれる程度の固さの果実部分と
ジャムらしいとろみのあるジェル状部分が同居しています。
フレッシュな香りと控えめな甘さを持ち完全に煮くずれて素材の形が
残っていない私好みのジャムとはタイプが異なりますがこれは良くできています。
こういうジャムでないと、という人も結構いるのではないでしょうか。
さすが老舗のメーカーの製品とうならされます。

・グリーンウッドのいちごジャム (2013/09/22)

加藤産業のいちごジャム。国内産のいちご使用。特にセールスめいたことは
ビンには書かれていません。このくらいの価格帯のジャムは原料の形がしっかり
残されていたり低糖のせいか緩めのことが多いのですが、この品物はゼラチンぽいと
いうかペクチンぽいというか、プルプルしたこれはこれでジャムっぽい食感です。
そういう食感のジャムは安い物に多いのですがこの品物は甘さも香りもまずまずで
安価なタイプのジャムの中での高級品という感じです。

・須藤農園のイチゴジャム (2013/09/06)

無糖です。甘みもイチゴの香りもそう強くなく昔給食で出た小袋入りのジャムとか
お手頃価格の紙カップ入りジャムを思い出させる味ですが、果物の固形分は多めで
ドロドロばかりの食感ではありません。

・サンダルフォーのイチゴジャム (2013/08/30)

(2015/03/19付けで再度感想を記しています)
そんなに高くない値段の無糖ジャムです(ちゃんと甘いですが)。
味はどうコメントしたものかと困りましたが「素朴」という表現が一番合うようです。

・ボンヌママンのイチゴジャム (2013/08/20)

(2015/03/27付けで再度感想を記しています)
手作りの低糖度ジャムに慣れた舌には非常に甘く、濃厚に感じます。
しかしどちらかというとこちらの方がジャムとしては普通の味なのでしょう。