[完熟梅のジャム] (2014/07/19)

もう季節的に無理かと思っていましたがたまたま手に入ったので
完熟状態の梅の実でジャムを作りました。前回失敗した「青梅のジャム」の
再挑戦でもあります。


1キログラム買ってきたので半量の500グラムで作ることにしました。
前回と同じ量です。青梅よりフルーティーな香りが強く桃や杏のような
イメージですが、甘味は全くありません。酸味はややまろやかになり
青梅にはあった渋み・えぐみはあまり感じなくなっています。


前回は色々考えすぎて失敗したきらいがあるので今回はシンプルな
作り方を心がけます。包丁で身をこそげて種を取り除きます。
水は一切加えずこの状態で弱火にかけます。後で濾さずに
果実の食感を活かすならもうちょっときちんとした形に切って
砂糖をまぶして水分を染み出させてから加熱するとさらに
工程をシンプルにできるでしょう。


砂糖を入れなくても沸騰した頃にはこのくらいの水分が出ています。
後で濾すのでも最初から砂糖を入れても良いのかもしれませんが
焦がす危険が増えますし材料に対する砂糖の割合を重量で管理
するのが難しくなります。
取り除いた種にも実がくっついているので
ここで鍋に戻します。最初から入れっぱなしにしても良かったですね。


沸騰するまでにも柔らかくなっているので3分も加熱すれば
十分濾せるくらいに柔らかくなります。


漉し器と木べらで裏ごしします。濁ったドロドロの汁に
なりました。実だけでなく皮もしっかり濾してありますが
これが手間がかかります。皮はある程度で取り除いて
しまっても良いかもしれません。種はもちろん取り除きます。
この状態で320グラムになりました。


きます。砂糖は重量で約60%の190グラム。何回かに
分けて加えます。酸味は十分なのでレモン汁等は加えません。
前回はうまくとろみが付かず最終的にペクチンを加えたので
今回も保険のためにあらかじめ2グラム程度加えようかと
思ったのですが、ウェブで調べると梅のペクチンはリンゴやイチゴなど
ジャム作りに失敗しづらい果物に比べて少ないものの
重量で2/3くらいは含まれているようなので勇気を出して
このまま炊いてみることにしました。


アクを取りました。加熱前からドロドロした液体でしたが
熱が加わるとややサラサラした感じになってきます。スプーンで
すくっても短く切れた繊維が大量に混じっているせいでの
とろみのようなものはありますがゼリーのような全体的な
とろみではありません。


15分炊いたところでそろそろ十分なとろみが付いたかと
見えてきたので炊きあがりとしました。前回は炊いても炊いても
とろみが付かなかったので、随分状況が違います。


ビン2本分になりました。あら熱を取り冷蔵庫で冷やしたら
ちゃんとペクチンを混ぜた前回のジャムと同程度のとろみが付きました。
味は前回とあまり変わりませんが炊いたことで酸味がかえって
尖ってきたような気がします。砂糖の量が前回の70%より少ない
60%なのが原因かもしれません。そういえば前回は最初の炊き上がり時は
同じ500グラムの材料からビン2本半分になりましたが、これは
アクを取りたいからと炊く直前に水を加えてしまったせいでしょう。
今回は梅に含まれた水分だけで完成しましたが結果的に前回
再度煮詰めたのと同じような量に落ち着きました。ひょっとすると
前回とろみが付かなかったのは単純に水を加えて薄めてしまったから
なのかもしれません。今思えば妙なことをしたものです。

色、味など今回はどうにか成功した品物が出来ました。香りもそこそこ
残りましたし何とか前回の失敗の無念を晴らせた感じです。