[1/144 グルーン] (2017/10/30)

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ツイッター上で知った「酒餅G7」というコンペに参加するべく製作。
1980年代のロボットプラモという縛りがありますが手元にはそのような
プラモは一つも無いので仕方なく中古ショップで物色したところ
このキットが適当であろうという判断で購入しました。レギュレーション以外の
選択理由としては本放送当時購入していなかったとかキットの素性が良く
手間がかからなそうといったことがありますが、とにかく手間と時間をかけた
大改造でベストを目指すということでなくむしろ手間をかけずに見栄えのする
品物に仕立てられそうなキットということで選びました。一番の製作動機は
「酒餅G7」に参加するということだったのでこうした選択理由もアリなのです。

どんな品物として仕立てるかということについては、仮組みして考えた結果
プロポーションやディテールはとても優れた物なのでそのままとして
自然なポーズ付けを出来るように各関節は市販のパーツに置き換え、
一体化した部分やあまりにも作り込まれていない部分は改造、塗装は
レギュレーションでも筆塗りが推奨されているのでグルーンのデザイン的な
印象からも金属鎧的なイメージをドライブラシで持たせることにしました。

先にも書きましたがプロポーションは
キットのままです。膝関節もキットの
ままですがそれ以外の関節はほぼ
新規の各種関節パーツに置き換わって
います。それと武器はキットでは
肩よりわずかに高いくらいの長さで
太さも足らず貧弱だったので新造
しました。

頭の角と肩のランダムスレートは
削るなり付け足すなりで先端を尖らせて
あります。前腕は手甲を切り離して
手の甲に移動したり茶色の部分を
切り離して設定通り可動にしたりして
あります。また肘関節を軸回転出来る
ようにしたので自然な腕の曲げができる
ようになりました。上腕は肩側の関節構造の
大幅変更と合わせて肘関節側の
ディテールを設定と似た形に直しました。

背面から分かる改造部分はスネ裏の
シリンダー。貧弱だったので
プラパイプで新造。また足の裏は
素抜けだったのでプラ板などで塞いで
簡単なディテールを入れました。
足側面のディテールもパーツの抜き方向の
都合でボンヤリとしていたのでプラ板細工で
直しました。サイドアーマーのポケットなどは
設定とは大分異なるのですがこれを修整
するとなると大仕事なので見なかったことに
しました。各部の赤いチューブはキット付属の
ものと同じ直径でやや暗い色の別の
チューブを使用しています…が、長さが足りず
1カ所だけ明るい色のチューブを使って
いるのはよく見てみると分かるとおりです。

頭部は水色の部分を中心に
顔つきを変更しています。
口?にあたる部分の奥の
パーツは新造。キットのままでは
頭は事実上無可動なので
胴内部も含めた関節部の新造や
首周りの削り込みや形状変更で
かなり動くようにしました。

武器はプラ材で新造。細いトゲも
プラ材ですがこれが曲がりやすくて
困りました。胴内部の可動はキットの
腰と腹を切り離して安いガンプラの
腰パーツと胴の受け部分を移植しました。
これにより胴の曲げやひねりと同時に
股関節のボールジョイント化も手軽に
実現できました。ただ腰については
後部の装甲から背中のブースターに
チューブが伸びているので思ったほど
思い切って動かせるようには
なりませんでした。あと足首関節は
鉄アレイ型のボールジョイントを
使って接地性を格段に向上させて
ありますがこのジョイントの仕様上
動きがかなり固く足首を動かすのには
十分な注意が必要です。

やはり大きな武器は見栄えがします。
塗装はエアブラシで黒色を吹いた後
ほぼ全身ドライブラシで仕上げ。
基本的にこするようなやり方ではなく
筆先でポンポンと根気よく叩くやり方です。
本当に手間と根気が必要でしたが
手間をかけた甲斐あって重みを感じさせる
テクスチャーを得ることが出来ました。
それから角は設定ではフレームと
同じ茶色ですが和風の兜のイメージで
漆のような赤色にアレンジしました。

ベースを使って浮かせてみました。
黄色部分は蒔絵の金のイメージに
なるかと金色を使ってみたのですが
あまりに浮いてしまったので上から
緑色の下地を新たに塗り重ねて
黄色に塗り直しました。 最初は全身
メタルカラーをこすりつけて仕上げる
構想もありましたが洋風の金属鎧から
和風の鎧の方にイメージが変わったことも
あって結局金属色はアクセントとして
武器のトゲに使ったのみとなりました。

前からの画像の方がよく分かりますが
前腕内側はこのように動きます。
またこの画像ではちらりとですが
手を加えた足の裏が見えます。
関節については気を入れて加工
したのですが結局のところ塗装剥げや
破損が恐くて完成後はこの程度の
ポーズしか取らせずじまいです。