[1/144 RX-78ガンダム] (2021/10/1)

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1980年にベストメカコレクションNo.4として
発売された最初のガンプラです。当時発売直後に
入手、製作しておりその後の思い出も多いのですが
それを語るのは誰かに乞われた時だけで良いと
思うのでここでは語りません。
さて今回製作したのは2020年に再販された品物
です。40年前の金型をメンテしつつ今でも製品を
生産できるのは凄いなと思いますがさすがにどこも
傷んでいないというわけには行かずあちらこちらに
年月を感じさせる表面の荒れや傷みがあります。
それらを含めて表面やディテールの整形をしっかり
やるということに注力する一方、プロポーションや
ディテールそのものはキットの個性ということで
尊重して基本的に手を加えないという方針で製作
しました。また塗装については当時発売された
「機動戦士ガンダム記録全集」第1巻の表紙を
イメージした色としました。全体でいえば1980年
当時私がプラモの製作者として十分なスキルを
持っていたらこの位の品物が仕上げられただろうと
いう出来を想定したものと言えます。


前から。手は削り込みだけでできる範囲で
見栄え良くしています。この程度なら当時でも
やれていたでしょう。



アンテナの黄色は記録全集第1巻の
表紙絵に則ったものですが、他にレコードの
ジャケットなどあちこちでこの黄色アンテナを
見かけたものです。



後から。シールドの裏は丁寧に平らにしました。
こういう工作は手間がかかる割に評価されません。
各部の組み立ては後ハメ加工は行なわず組み立て
説明書の手順通り塗装と挟み込みを繰り返して
います。ただし股関節だけは股関節ごとフンドシの
下半分を一旦切り離し、完成した股関節から下と
同じく塗装まで行なった胴体を接着後周囲をカバー
した後に接着部を平らに加工、塗装して仕上げると
いう手順を取っています。これは普通に組立てても
左右の腿に挟まれた胴体パーツ前後の合わせ目を
慎重に仕上げる加工が不可避なため、それなら
合わせ目を処理しやすい場所に移動してしまう方が
良いだろうと判断したことによります。



真後ろ。シールドの取っ手はキットのままだと
手の塗装を間違いなく削ってしまうので形状を
変更しました。


 
箱の横の写真を意識したカット。
ビームサーベルも短い棒のままです。
パトレイバーみたい。



顔は細かいディテールがかなり甘くなって
いたので丁寧に彫り直しました。ツインアイは
5つの角をしっかり出しつつ特有の優しい
垂れ目?を表現しました。


〈余談〉
ツイッターにこの品物の画像をアップロード
したところ仰天したことに800以上のいいねを
頂きました。作者の私も無名なら品物も言わば
ただこさえただけの物だというのにこの数は
明らかに異常なのですが、どうやらその理由は
あるとても有名なプロ絵師さんが私のツイートを
RTされたことによるものと考えられます。どうも
この品物の「黄色いアンテナ」がそのプロ絵師
さんの目にとまったようでそれはつまりこの品物の
アンテナがもし白かったらその有名な絵師さんに
RTされることもなく普段の私の実績からして
おそらく2桁のいいねが付いたかも甚だ怪しいと
いうことです。たくさんの方に見てもらえたことや
反応を頂けたことを素直に感謝したり喜びつつも
ネットとかSNSというのは残酷だし身も蓋もない
ところだといささか苦い思いを感じた次第です。