[フィギュアライズバスト・マキナ中島] (2017/8/11)

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バンダイが立ち上げた新規のフィギュア展開がフィギュアライズバストです。
シリーズに関する詳細は省きますが多色成形や精密な金型技術などの
おかげでユーザーはただ組立てるだけでこれまでのインジェクションキットの
フィギュアとは比べものにならない完成品を手にすることができます。
今回のマキナ中島はテレビアニメーションのマクロスΔ(デルタ)に登場する
音楽ユニット、ワルキューレのメンバーでフィギュアライズバストとしては
メンバー5人全員が発売されすべて集めるとより一層充実した
ディスプレイとなります。
 
ところでそのマキナ中島なりマクロスΔですが実は私はほとんど本編を
見ていません。最終2話や途中のエピソードをちょこっと見た程度です。
ですからマキナというキャラクターも各種資料で性格付けなどは分かりましたが
それ以上は何ともです。マクロスΔやマキナというよりフィギュアライズバストに
関心を惹かれてその中から映えそうなキャラを選んだとか可変戦闘機
ジークフリートのミラージュ機の塗装が気に入ったので箱絵にあしらわれている
マキナを選んだというのが本当なのです。なんだか申し訳ない。
 
さてフィギュアライズバストのマキナですがなるほど鳴り物入りの新シリーズの
キットだけあって驚くような点が多々あります。4色の樹脂で多色成形された
瞳やパズルのような複雑さでありながらパチッと組み合わさる髪の毛などは
レビューでもよく紹介されますがそれ以外にもパーツ同士の勘合も緩からず
きつからず、成形色のセンスも良好で大変組立てやすくこれなら
ライトユーザーでも満足できる完成品を手にできるだろうと思いました。
しかし満点かといえば個人的にはそうも言えない部分もあります。
完全な色分けが出来ず貼り付けが難しい曲面や細部がシール処理に
なっているのは致し方ないとしても剥き出しの肌の部分で部品が分割されて
いたりこれまでのものとは比べものにならないとはいえ原型をキットに
落とし込む時点で形状が変わってしまったと思われる部分、また破損防止や
安全対策のために変えられてしまったと思われる部分などが散見されます。
これらをもってしても本品がとても優れた製品であることは揺るがないと
思いますがこのあたりに大量生産の製品であるがゆえの現時点での限界
みたいなものもあるんだなと同時に感じました。
 
とまあ前置きが長くなりましたがようやく今回の製作品の説明です。
優れた品物ながら前述のような気になる点があるのでそれを修正するのと
せっかく製作するのだから一見して無改造と同じに見えないようにしたいと
いうことでコスチュームを本編最終2話で着ていたものに変更することに
しました。元々のキットの出来が良いのだからそう苦労はないだろうと
思っていたらコスチュームの構成が両者で思った以上に異なるとか
そのコスチュームもフリルがあちこちに付いていたり襟周りの構成が
複雑でどうパーツ割りしたら工作や塗装がラクかなどと悩む部分が多く
思いのほか手間を取ってしまいました。結果的に自分では「可」程度の
評価は出せる出来になったと思いますがせめて細部の仕上げには本来
もっと手間をかけて丁寧にやってやる方が良かっただろうなどと反省も
しています。

ポーズは変えていませんが
元の衣装は肩が膨らんだ袖に
なっていて改造にあたり剥き出しの
肩や脇を造形せねばならなかったため
微妙に腕の上がり方などが
変わってしまったようです。
マイクは本編では持っていなかったので
キットの指定のままの塗装で。

髪はコーナーを削り込んだり
エッジを立てたり先端を嫌味でない
程度に削り込んだりしてプラモ臭さを
緩和しました。胸周りはキットの
服パーツを外すとゴッソリと何も
無くなるとか衣装が変わると自然な胸の
圧迫具合も変わってくるということで
思った以上にそのままでは済まない
部分でした。

袖と上腕のフリフリは個人的に
こういう造形の経験は少なく
また塗装時の便がどうやったら良くなるか
など実に悩ましい部分でした。
他に腕のピンクのラインも何気に
くせ者で造形も塗装もどうしたら
きれいに仕上げられるか考えどころ
でした。結果的にはどちらも
エポキシパテを薄く延ばして硬化が
始まったあたりで適当に切り出して
貼り付けて爪楊枝などでチョコチョコ
形を付けていくやり方で作りました。
塗装は…勢いです。

背中には謎のユニットを
背負っています。これは
見たとおりに作りました。
形状はまあ適当ですが。

台座関係はそのままです。
特にいじる必要もありません。
塗装はどうしようかと思いましたが
キット指定のままの色でも
違和感はありませんでした。

この衣装は腰の後ろに大きなリボンが
付いているのでそれを追加すれば
見た目も良いかと思いましたが
キットは腰までは無いので
ヤメとなりました。

胸から浮いたジャケットが
面倒の元でした。これが無ければ
かなりラクできたはずなのですが。
なお改造にはポリパテとエポキシ
パテを使い分けていますが
これらのパテとプラの馴染みも
心配の元でした。今後ヒビが
入ったりしないと良いのですが。

顔は頬あたりの変な面構成だなあと
感じた部分にパテを盛って均したら
バッチリの形状に。おそらくキット化の
段階で何らかの理由で形状が歪んだの
だろうと想像します。他に鼻を尖らせたり
鼻周囲を削り込んだり口の縁の曲率が
大きすぎて変なので直したり。見えませんが
耳のディテールを掘り起こしたり…ととにかく
色々やっています。あ、目はクリアジェルで
厚めにコートしましたが全然分かりませんね。

驚異の多色成形で表現されている
まつげと眉毛、上まぶたのラインは
肌と同一平面なのが味気なかったので
ガレキのフィギュアみたいにパテで
立体にしたり彫り込んでスミ入れ
したりしました。もっとも髪に隠れて
これまた全然分かりませんが。
あとまつげはどうせこだわるのなら
エッチングみたいに完全な立体で追加
した方が徹底していたかも。もちろん
その分作業は大変ですが。