[木目込風チヨコ] (2017/11/11)

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「カスタムチヨコ」展2017年版の参加作品です。今年は「チヨコ」と
アーティストの「クレイマン」さんのコラボということで、ビス等の使用による
可動部位を持ち形状に独自の単純化が施されているというクレイマンさんの
作品の要素を盛り込んだチヨコフィギュアがカスタムのベースとなります。
サイズは7センチくらいとこれまでのチヨコフィギュアよりかなり小ぶりです。
昨年同様テーマ的な縛りは無いもののクレイマンさんの作風を台無しにして
カスタムというのも趣旨と違うと思えたので自主的にこれを縛りとして
みたのですが「チヨコ」であり「クレイマン」でありなおかつ私の作品という
要素を盛り込まねばならないというのは結構難しく良いアイデアが
浮かびませんでした。そこで以前からいつかはアプローチしてみたいと
思っていた木目込人形風仕上げを試してみることにしました。
布地は縮緬、これをフィギュアに適宜切れ目を入れて貼り込んでいく
わけです。当初は何種類かの布地を用いて賑やかにとも考えましたが
試しに手足に布を貼り込んでみるとサイズ小さすぎてせっかくの柄が
さっぱり目立たず色々な布を使うメリットは無しと見て一種類の布地で
統一しました。面積の広い頭などには目立つ華やかな柄の部分を使うなど
工夫はしたものの結果的にはやはりいかんせんサイズが小さいために
柄も布の質感もうるさい感じになってしまい、後付け的に江戸土産の
マスコットということにして鈴や組紐なども付けて体裁を整えてみましたが
所詮は生煮えという感の拭えない物になってしまいました。製作作業自体は
手こずるところはほとんど無く順調に短時間で出来上がったので
今思えばその余力のあるところでもう一工夫、二工夫した方が良かったという
後悔が残ります。とはいえこんな風に布を貼り込むというクラフト手法は
創意の盛り込み方がまだまだ広げられそうだという感触は得られたので
効果的な題材やアイデアがあればまたやってみたいことの一つとなりました。
チヨコ展会場で人気投票も行なわれましたがやはり見る側の目は
正直というか何というか、あまり多くの支持は得られなかったようで
これも残念ではあります。コンテストのような場に出す品物は盛り込むことは
盛り込めるだけ盛り込んでケチらない、というのも勉強になりました。