[メロンのフルーツソース] (2015/08/18)

生家で素晴らしいメロンをいただきました。
「もらったが食べきれないのでお前も持って帰れ」というのですが私だって一人で
メロンまるまる一つは荷が重いと一度は断りました。しかし普段まず自分で買おうという
気になることはない果物ですし以前ジャムを作ろうとして大失敗した素材でもあるので
これも何かの機会と考え直してもらって帰ることにしました。

以前普通の作り方で作ろうとしたジャムは、見た目もひどいうえとにかく◯ずいとしか
言いようのないシロモノになってしまいました。〈参考「メロンの◯ずいジャム」
スイカ同様基本的にジャムに向いていない素材と思えるのでジャムらしいジャムに
仕立てるのは諦めてあまり加熱しないで素材の香りや味を活かすフルーツソースに
仕立てることにしてみました。


でかいです。直径15センチはあります。こんなのを2つも本人にも
家族にも特別なコネクションがあるわけでもない母に贈る酔狂な人は
一体何者なのかといぶかるばかりです。それはさておき表面の網目や
メロンのシンボルT字の蔓も立派な本当に良いメロンです。


スパッと2つに切りました。スイカと違って皮が薄いので意外と簡単に切れます。
ちなみに重量はまるまる一つで約1500グラムでした。種の部分をえぐって
口に入れてみるとその甘いこと甘いこと。これはもう間違いなくこのまま食べる
果物です。底の方がやや柔らかめになっていましたがこれは自然にこうなのか
タグに食べ頃と書いてあった日付を1〜2日過ぎたからなのか分かりません。


で、半分を加工することにします。鍋で煮潰すと加熱する時間が長くなるので
ザクザク切ってフードプロセッサで更に刻みます。


スムージーというにはちょっと粗いという程度にしました。これで重量が
約400グラムです。色もきれいです。


材料。手前左はグラニュー糖。メロンが甘いので25%の100グラム。
手前右は市販のペクチン10グラム。説明書には果物250グラムに
対して10グラム目安とありましたからかなり少なめですが今回は
そこまでのとろみを付けないつもりなので小袋一袋分のこの量で
作ることにしました。今思えばメロン400グラムのうち250グラムだけを
使って残りは生ジュースとして飲んでしまう手もありました。


100グラムの水でペクチンを溶かしてペクチン液を作ります。
ダマにならないように振り入れろとありますがムリです。できるだけ
広く均一に振りまいたら弱火でかき混ぜながら加熱してぬるま湯程度の
温度にしてあとはひたすらかき混ぜて溶かし、ダマは根気よく潰すしか
ありません。さもなければ何分の一かに分けてそれぞれを振り入れては
よくかき混ぜて完全に溶かすというのを繰り返すかでしょう。


出来上がったペクチン液を沸騰寸前までゆっくり加熱してからメロンと
グラニュー糖を投入。焦げ付かせないように絶えずかき混ぜながら
手早く加熱します。


泡が上がってきました。これを取り過ぎると色が抜けたりペクチンの成分も
除いてしまうことになるかもしれないので加減が難しいです。


それなりに泡を取り除いて加熱しているとこんな状態に。ジャムなら
とろみが付くまで炊くのですが今回は味や色、香りのみに気を配って
終了のタイミングを伺います。味はそのままだと若干の渋みとともに
ただひたすらに甘いのでもうそろそろというタイミングでレモン汁を
大さじ1と1/3を加えました。おおよそ10分で終了。


完成。レモンの成分も作用したのか緑色が抜けて黄味の強い色に
なりました。汚らしい色になっていく直前を何とか押さえることが
できたと思います。とろみは冷やしてもちょっととろっとしている程度で
フルーツソースとしてもかなり緩い部類です。出来上がり量も多めに
なりましたしやはりペクチンの説明書通りの分量にしておけば
良かったかなと思います。肝心の味はこれもギリギリです。
前回のように◯ずくはありませんがさして魅力的とも言えません。
メロンもスイカ同様食感や生の果実の香りが味わいのかなり多くを
占める素材と言えそうです。それらがスポイルされると魅力は
大きく減じます。出来上がったこれは毎日食べる無糖ヨーグルトにでも
かけていただくことにします。そして残った半分のメロンはそのまま
切って食べることにします。それが一番と確信します。
すべての果物が加工したりジャムにするのに向いているわけでは
ありません。食べ物を◯ずくなると分かっているのにわざわざ
加工するのは良識的な行為とは言えないと思う次第です。